ドクター・フー(Doctor Who)とは1963年からBBC Oneで放送されている世界最長のSFテレビドラマシリーズである。現在は現地時間毎週土曜日19時台(BBCの番組は何故かよく放送時間が毎週変わる。不思議)にシリーズ9が放送中。
ちなみに2013年で50周年を迎えた。様々なイベントが行われ、11月23日には記念番組が放送された。
概要
遠い惑星に住む種族タイムロードのドクターがターディス(TARDIS)という時間・空間移動装置を操り、コンパニオン(ドクターの仲間)とともに未知のエイリアンと戦ったり、歴史上人物も会ったりする傑作SFドラマ。
元は子供向け番組だが、長期シリーズ化したことと脚本の妙で現在は大人から子供まで楽しめる番組になっている。
イギリスでは最早文化の一部として認識されており、それに次いでニュージーランド、オーストラリアでも人気作品である。一方、アメリカやカナダでも知名度は高いがイギリスと違い地上波放送ではなくケーブルテレビでの放送なのであくまでマニアやオタク向けというイメージが強い。
ドラマ以外にもラジオドラマ、オーディオ(日本で言うCDドラマ)、ホームビッド(日本で言うオリジナルビデオ)はもちろん小説、コミックが多く作られているため、言語の壁と入手性から日本では色々と難しいものが多い。
旧シリーズ
1963年から1989年まで放送されたシリーズ。1話約25分(シーズン22のみ1話約45分)で放映していた。ドクターは1代目~7代目。
日本では1989年にNHK-BS2で4代目時代の一部が放送された。
終了に至った経緯
人気番組であったが、この番組のメインである恐怖的な描写が当初から議論の対象となり、更にイギリスの活動家であるメアリー・ホワイトハウスが「暴力的で残虐的なシーンが多く、子供向け番組にはふさわしくない」と批判したことやBBCがドクター・フーに関する調査結果をもとに上層部もこの問題を重く受け止め、スタッフ達に恐怖的な描写を抑えるように指示したのである。
このため、82年から始まった5代目は安定した内容であったが、6代目が登場したシーズン22の内容をめぐって上層部とスタッフとの対立が発生したことで上層部は打ち切りも検討したものの最終的には休止という形で収まった。しかし、休止という煽りを受けたためシーズン22とシーズン23の放映ブランクが1年半あり、その間に視聴者が離れてしまい、シーズン23の視聴者数[1]は激減となった。シーズン24からは7代目に変更し、テコ入れを図ったものの歯止めがかからずシーズン26で再度休止(実際は打ち切り状態)。その後、シーズン27は制作しないという判断が下ったため、正式に終了となった。
消えたエピソード
旧シリーズについては現在の日本では英語が理解できないとハードルが高いものの実はイギリスでももう映像に残っていないエピソードが多数存在する。何故映像が残っていないかというと
- ドラマが録画になる過渡期に俳優側とBBCの交渉の結果、再放送をする時には高額の追加の出演料を俳優側に支払うという取り決めを決めたことでわざわざ再放送する理由が特にないこと
- ドクター・フーは人気獲得のためにBBCで再放送を行ったり、海外の放送局に販売したが、カラーが主流になってきたためイギリス国内でも国外でも白黒版を放送するメリットがなくなってきたこと
- ドクター・フーに限らず、色んなドラマなどのフィルムが膨大になってしまい、それをBBCがストック出来なくなってしまったこと
- そもそも過去の映像を残すという考えがなかったこと
という要因からなんとドクター・フーの初代、2代目についてはすべて(253話)のフィルム、3代目は一部消失していたのである。
1978年にBBCが映像を後世のために残していく考えに切り替えたこととビデオ販売で儲けようとしたことでドクター・フーのフィルムの現存について確認した際に初代、2代目、3代目のフィルムが無くなったことに気付いたのである。
1978年といえば、4代目が大人気を博していた時代であり、初代から3代目の映像が残っていないとなると歴史的損失になってしまう。そこでスタッフ達はありとあらゆる手で回収することにしたのである。
などといった努力の結果、初代と2代目については253話中156話の回収に成功し、3代目は全話回収に成功[2]したのである。しかし、97話分は回収できなかったため、そこでひとまず音源を回収することにしたのである。1960年代は一般家庭での録画技術はなかったものの録音技術はあったため、ファンや関係者から音源を借りて状態の良い部分を繋ぎ合わせて、音源はすべて回収することに成功し、当時の出演者によるナレーションを入れてオーディオで発売したのである。
未回収であった97話分のオーディオは復活できたものの更なる復元化に向けて、次に試みたのがテレスナップ(Tele-snaps)による再構成化であった。
日本ではテレスナップは馴染みのない言葉であるが、イギリスのジョン・キュラという撮影家が当時録画技術が未熟な時代にテレビの記録として残すために考案した撮影技術である。この技術について簡単に言うと「映像を数十秒ごとに1枚の写真を撮る」という手法であり、いわば紙芝居形式で撮影したのである。本来はBBCはジョン・キュラのテレスナップの商業利用について著作権法を盾に拒否しようとしたもののなし崩し的にBBCから利用許可をもらったことで多くのスタッフや出演者からは自分たちの記録や記念として残せることやプロモーション用として使えるということで重宝されていたのである。
ドクター・フーもテレスナップを重宝し、多くのスタッフや出演者に渡していたためテレスナップをかき集めて再構成化(RECON)に成功し、紙芝居形式ながらもある程度の補完が出来たのである[3]。
更に再構成化したものでも少しでも映像で補えるように僅か数秒でもシーンを探し出し、BBC内では他の番組で使われた部分や予告編などから、イギリス国外では時間調整の関係上カットされた部分や検閲でカットされた部分、フィルムコレクターからかき集めていったのである[4]。
そして、極めつけはアニメ化にして補完するというものであり、2代目が初めて登場した「The Power of the Daleks(約25分×6話)」はかき集めても合計して約3分だけ残っている映像以外はない状態で全編アニメ化にしたほどである。他にも一部の回だけ映像がないところにアニメで補完するという方法でも使われている。
ちなみに欠落しているエピソードのフィルムを見つけた人には等身大のダーレクが貰えたとのこと[5]。
旧シリーズ終了後以降とTVムービー
旧シリーズ終了後は小説、ラジオドラマ、オーディオが数多く出版され、歴代ドクターの掘り下げが進むようになり、ファンを始めBBC内部からも復活の声が上がってきたのであった。更にフィリップ・シーガルというテレビプロデューサーもドクター・フーの復活を交渉を進めたのである
そして、1996年にFOX、ユニバーサル・ピクチャーズ、BBCの共同制作でTVムービーとして放送されたのである。8代目ドクターはポール・マッガンが演じた。
TVシリーズ復活をかけて放送された実験番組であり、イギリスでは久しぶりのテレビ放映であったため視聴者数が高かったもののアメリカではあまりふるわなかったため、TVシリーズ化はされなかった。
TVムービーと新シリーズの間(コミックリリーフ版と幻の9代目版)
TVシリーズ復活をかけて実験は失敗したものの引き続きコミック、小説、ラジオドラマ、オーディオが数多く出版され、特に8代目を掘り下げた小説が大好評となった。
そんな中で1999年にBBCのチャリティ番組にて「The Curse of Fatal Death」を発表して放映。
とはいうもののこれは正史ではなく、あくまでBBC公認のパロディ版である。そもそも、イギリスのチャリティ番組の主催者がコミックリリーフというコメディ系の関係者が集まった慈善団体であり、大衆を笑わせながら恵まれない人たちを救うというコンセプトでチャリティ番組を行うということでドクター・フーのスタッフ達も賛同した結果出来上がったものである。
ちなみに内容は
- 設定だけでバカバカしい内容
おならで会話をしていた宇宙人がいた惑星でのドクターとマスターの争い。 - タイムトラベラーとして威厳のない不毛な争い
マスターが過去に行き建築家に罠を仕掛けることを依頼→ドクターがマスターが来る前の時代より前に建築家に罠の妨害を企てる→マスターが更に過去に行き罠を仕掛けることを依頼→ドクターが(以下略
不毛な争いの結果、ドクターはマスターの陰謀を逆算したうえでマスターが罠にはまり下水道に落下、312年かけてマスターが這い上がるも老人状態。更に2回も下水道に落とされた結果、現行より936歳を取ったマスターは歩行器なしでは歩けないほどに老けてしまう。 - ダーレクを交えながらも「ゼクトロニック・エネルギー・ビーム」という力でドクターの再生を無視
最後の映像に登場したのが13代目ドクターで女性であるため女性コンパニオンから女性になったドクターを嘆きながら女性ドクターを気に入ったマスターがオチを付けて終わらせる。
というもので非常にバカバカしい内容であったが、旧作スタッフの参加や後の新作スタッフの参加、後々の新シリーズに繋がるアイディアも出ており、コミックリリーフ版は「制作における旧作と新作の橋渡し」と評している人も多い。
2003年にシリーズ40周年ということで新作「Scream of the Shalka」を発表。BBCi(現BBCオンライン)が実写ドラマではないもののFlashアニメに俳優が声優として登場させており、実写版(後の新シリーズ)はまだまだ再開が難航ということもあり、BBCもFlashアニメ版のドクターを9代目と認めていたのである。
しかし、新シリーズスタッフはBBCに実写版の再開を申し入れた結果、新シリーズを認めてしまったため「Scream of the Shalka」のドクターは9代目と数えるのか否かでファンからは揉めたものの公式は新シリーズのドクターを9代目ということになり、Flashアニメ版はドクターは事実上9代目剝奪となった。
新シリーズ
2005年から再スタートしたシリーズ。1話完結にするために放映時間を伸ばしたことで1話約45~50分でスペシャルの時は約60分で構成されていることが多い。新シリーズのドクターは発表時点で9代目~15代目。2010年より更に制作陣を一新している。
日本ではNHK-BS2とNHK教育テレビでシリーズ1、2005年クリスマススペシャル、シリーズ2が放送された。ここまでは吹き替えあり。
2011年12月よりLaLa TVでシリーズ3が放送。2013年1月よりひかりTVでシリーズ4まで配信。7月より楽天ShowTimeでシリーズ4まで配信。11月よりひかりTVで2008年~2010年スペシャル、Huluで2013年クリスマススペシャルまでが順次配信。こちらはどれも字幕のみ。
2014年9月より日本でシリーズ5から2013年クリスマススペシャルまでを『ニュー・ジェネレーション』と題してDVDレンタル・販売が開始。こちらは吹替あり。
Q:放送形態バラバラ過ぎてどこで見れば全話あるのか分からん
A:どうしても吹き替えがなきゃ嫌!ってことじゃなければHuluとひかりTVにある。そもそも新シリーズですら全てに吹き替えは無いから諦めて字幕を読め
2023年2月現在で配信されているところはU-NEXT、Amazonプライムビデオ、huluくらいしかなく、最新シリーズを最速で視聴するならhulu一択という状況になっている[6]。
恋愛要素やCG技術による描写のリアル化によって、対象年齢は上がったもののあくまで子供向けの作品である。しかし、時事ネタや隠喩(時には性的なものも含む)、旧シリーズネタを盛り込んでおり、大人(特に旧シリーズ世代)でも楽しめる内容になっている。ヒューゴー賞などを獲るほど脚本も秀逸。
2023年11月よりドクター・フーの新作に関してはイギリスとアイルランド以外ではDisney+で配信することが決定となった。
放送に関するあれこれ
かつてはストーリータイトルとエピソードタイトルがそれぞれあったり[7]、ストーリーごとにコードを振っているが、規則的なのか不規則なのかわからなかったり[8]、新シリーズの途中から「ドクター・フー ニュー・ジェネレーション」というタイトルになったり[9]、新シリーズ(12代目)の時に旧シリーズ(初代)の映像を出した際には「709 Episodes ago(709話前)」と表記していたりと長寿番組のこともあり、紆余曲折している。
現在は「Doctor Who Series 11 Episode 8 of 10(11シーズン全10話中第8話)」などと表記しており新シリーズから再カウントしているためだいぶわかりやすい状態となっている
なお、複数に分けてもドクター・フーの通算の放送回数については1話放送ごとにカウントしている。ちなみに通算放送されたストーリーにも番号を振っているが、複数に分けたときは「252a」「252b」と振っている。
初代の時にスタッフは3ストーリー18話(4話、7話、7話)で考えていたが、BBCからおりた予算は13話分しかなかった。スタッフは予算不足を防ぐために4話、7話のストーリーの後に2話分のストーリーを急いで作って、次の予算を待ったとのこと。急いで作ったストーリーは予算節約のためにターディス内でトラブルが起きるドクターとコンパニオン達のやり取りだけで間に合わせたが、視聴者数は大きく低下しておらず、それなりに好評だった模様[10]。
2代目の時になると映像編集も当時よりは便利になったため、役者の休暇の際には事前に同じ場所で撮り溜めしておいて、全ての撮影が終わったら繋げ合わせる方法や敵に拉致される、負傷で一時退場するという方法で休暇を取らせていた。後、役者が傷病で止む無く休暇を取る際には代役を立て、ドクター・フーの世界観らしく代役を立てても違和感がない設定で乗り切っていた。
旧シリーズではSFの話を好むスタッフとSF要素が絡まない歴史の話を好むスタッフ[11]がいたものの、SF寄りの話の人気となってしまった結果、SF要素が絡まない歴史はほとんど作らなくなってしまい、その代わり歴史の話でもSF要素が絡む話を作るようになってしまったとのこと。
モノクロ時代の光線描写は反転描写で光線を食らったことを表していたが、ダーレクの光線が線状で表現されるようになったのは1975年3月から放映された「Genesis of the Daleks」からである。[12]
3代目に放映された「Day of the Daleks」は多くの評論家からストーリーの出来合いについては評価を得たものの最終場面のダーレクとUNITの戦闘シーンの演出がかなり貧弱であったため、2011年にBGMの追加、ダーレク側の光線やUNITの銃弾がダーレクに跳弾する描写のCG合成、カット編集、新規の撮影映像の挿入をして戦闘シーンの強化をしたスペシャルエディションをDVDで発売している。
ターディス
ドクター・フーにおける重要なギミックである。名前の由来はドクターの孫娘であるスーザンが「Time And Relative Dimension In Space(次元超越時空移動装置)」(平たく言うと「宇宙船兼タイムマシン」)と言い、その頭文字を取ったものである。ただの機械ではなく、生命に近い存在である。
ドクターの使っているターディスはポリスボックス(警察に通報するための電話ボックス)に擬態した形であるが、世代によって少々サイズや色が違っている。本来のターディスならカメレオン機能で他の擬態も出来る[13]のだが、故障のため基本ポリスボックスのままである[14]。ドクターの使っているターディスは「タイプ40」と言われる旧式であり、本来は円筒状の形である。なお、初代ドクターが盗む(本人曰く「無断で借りる」)際にコンパニオンであるクララ・オズワルドの助言に従って盗んだが、修理工場にあったターディスであることと性能に関してはお世辞にも褒められないターディスであり[15]、ターディスの魂が女性に移った時には自分のことを「セクシー」とドクターに呼ばせたり[16]、ドクターに対して「まるで子供」と言うほどである[17]。
ちなみに11代目の中盤の時点でドクターとは700年の付き合いであることをターディスが口にしている。
登場人物
ドクター
惑星ガリフレイ(ギャリフレイ)に住むタイムロードという種族の最後の生き残りでターディスというタイムマシンで旅をしている。心臓が2つあり、地球人と比べてかなり丈夫であるものの回復不可能な傷を負うと12回まで再生することが可能(消滅レベルになると流石に再生不可能)となっている。その際には外見、性格、性別などが変化する。
家族がいたりいなかったり、他のタイムロードが出てきたりと血縁関係や本当に「最後」かは不明な点が多い。
時間旅行者であるが、正義感と道徳心から様々な事件を解決している。ただし歴史的事実は覆せない(または覆してはいけない)というルールがあり、それに縛られていることに苦悩することもある。また一度起きた出来事を覆すような行動は出来ない。でも最近はその辺も改編するようになってきている。
ちなみにタイトルの「ドクター・フー」はフーという名前ではなく、そのまま「ドクター・誰」という意味。英語圏では医師や博士号を持った人物は名前の前に『ドクター』を付けて名乗るため、「Hello, I'm the Doctor(こんにちは、僕はドクター)」と挨拶された相手は『いや医者か博士なのは分かったけどその後に続く名前名乗れよ』となるので「Doctor Who?(ドクター・誰?)」と訊くのが番組のお決まりのパターン。それがタイトルとなっている。
本名は人間に発音できないため、宇宙を救う医者という意味でドクターを便宜上名乗っている…という設定もあれば、「みんながドクターと呼ぶから自分もドクターと名乗る」という設定もあり、実際のところはよく分からない。一番最近作中で出た説は、自分で適当に「ドクター」という言葉を自分用に作り、宇宙を救うことを繰り返したためにその言葉が「医者」という意味で定着した、というもの。
実年齢については11代目の頃に900歳あたりと言われていたが、11代目の間にとある惑星を守るために数百年過ごしたため13代目の時点で1200歳を超えている可能性が高いと考えられる。
余談であるが、ドクターの再生能力が生まれたきっかけは初代ドクターであるウィリアム・ハートネルが持病で降板という時であった。スタッフ達は「ドクター・フー」が人気子供向け番組としての軌道に乗っていたことを知っていたため、このまま番組を終わらせたくないということで編み出したのが、ドクターの再生能力である。
- 初代ドクター : ウィリアム・ハートネル リチャード・ハンドール デイビッド・ブラッドリー
外見は70代で黒い古風なスーツをまとった白髪の老人。髪は後ろになでつけた独特のスタイル。怒りっぽく頑固な性格だが、根は心優しい。孫娘のスーザンと旅をしている。
当初はドクターの正体が不明であったため、謎に包まれた神秘的な老人として描かれている。
12代目ドクターと出会っており、12代目の後押しで再生の道を選んだ。 - 2代目ドクター : パトリック・トラウトン
外見は60代でスーツに蝶ネクタイをつけた、ボサボサの黒髪の老人。初代よりも穏やかで、おどけた性格。考えが行き詰まると縦笛を吹くという癖がある。ここで初めて再生の概念が登場する。また、新シリーズでドクターが多用するソニック・スクリュードライバーをシーズン5において初使用した。口癖は「Oh my giddy aunt!」 、「When I say run, run!」 - 3代目ドクター : ジョン・パートウィー
外見は60代の白髪の男性で大き目のジャケットにフリルシャツを合わせたものなどを着用している。蝶ネクタイをつけていることも多い。前の2人に比べると行動派で冷静かつ攻撃的、武芸の心得も持っており、快活で大胆な性格。地球に(先代の影響で仕方なく)根を下ろして生活していたが、自由に旅立てるようになった。口癖は「Now listen to me!」
ちなみに息子のショーン・パートウィーは、アメリカの現代版ホームズ「エレメンタリー」でレストレード警部役だったりバットマンの前日譚「ゴッサム」で執事のアルフレッドを演じたりしている俳優。 - 4代目ドクター : トム・ベイカー
外見は30~40代の男性で、もじゃもじゃ頭に茶色や水色の上着、チェックのベストに赤いスカーフが特徴。シャツの襟にはクエスチョン・マークがあしらわれており、これはその後のドクターに受け継がれた。首に巻いてたらした横縞の長いマフラーがトレードマーク。
性格は暖かく、陽気で気紛れで風変わりなユーモアの持ち主であるが、時には暗く冷淡になることもある。ジェリーベイビーズという駄菓子が好物で、しばしばポケットから取り出して食べる。また、ヨーヨーもトレードマークの一つ。キュレーター?さて何のことやら。
約30年間歴代最高の人気を誇っていたが、実はこの時期にライバル局のITVのスタッフがストライキを起こしており、ITVの視聴者がBBCに流れたことでBBCは新規層の開拓を行うために4夜かけて4代目ドクターフーの再放送を行った結果、成功して更に「City of Death」のエピソード4では1610万人の視聴者数という大記録を立てたためである。 - 5代目ドクター : ピーター・デイヴィソン
クリケット選手のような格好をした30代ぐらいの男性。性格は温厚であるが、非常に暴力を憎悪している。紳士的であるが、脆弱で優柔不断な面も持ち合わせており、しばしば意思決定にコイントスを使用した。マット・スミスが登場するまでは最年少のドクターだった。
特定のガスにアレルギーを持っており、それを予防する効果のあるセロリを常に襟元につけている。 - 6代目ドクター : コリン・ベイカー
外見は40代の金髪の男性で、赤や黄色のカラフルな上着、派手な色のネクタイや傘、縞模様のズボンという、歴代ドクター中最も珍奇ないでたちである。襟には猫を模したバッジをつけている。
性格は不安定でエゴが強く、横暴で生意気、怒りっぽく、メランコリックで予測不可能な精神の持ち主として描かれる。しかしこの暴力的な性格はファンには不評であったため、人気はいまひとつである。だがコリン・ベイカーは美声の持ち主であり、その後オーディオでの活躍により6代目の人気もちょっと上がったりした。ドクターの年齢がここで判明する。 - 7代目ドクター : シルヴェスター・マッコイ
外見は40代の男性で、白いジャケット(シーズン26では茶色)に白い帽子と派手なネクタイ、首にかけたマフラー、クエスチョン・マークがあしらわれたカラフルなベストといういでたちである。赤い柄の部分が“?”型の傘を持っているのが特徴。
性格は冷静で思慮深く、秘密主義者であるが、気まぐれな面も持っている。暴力による解決には強い反感を持っており、武器を持つことはなかった。 - 8代目ドクター : ポール・マッガン
外見は40代で、茶色の肩までの巻き毛に、ビロードのフロックコートに銀のベストという、19世紀の英国紳士のような服装が特徴。性格は情熱的でロマンチストであり、コンパニオンとの恋愛が描かれた初めてのドクター。
彼が登場する映画が興行的に失敗に終わったため映像での出演作は最も少ないが、代わりにオーディオドラマなど他メディアでの登場が最も多い。
2013年、50周年記念番組の前日譚として公開されたミニエピソードに登場。髪は短く、ロングコートにロングブーツと西部劇のような雰囲気の服装。またこの時の外見時代の冒険譚が長編オーディオとして発売されている。 - 8.5代目ドクター(War Doctor, The Other Doctor) : ジョン・ハート
タイムウォーで心も体も傷付いた8代目がドクターであることを放棄し、戦士になると誓って再生したドクター。色落ちした革ジャンを着た白髪白髭の老人。口癖は(多分)「No More」。ちなみに今のところ公式にドクターの代は繰り下がっていないが、再生回数としてカウントはされているらしい。 - 幻の9代目ドクター : リチャード・E・グラント
シリーズ40周年記念としてBBCオンラインで配信されたフラッシュアニメ「Scream of the Shalka」に登場したドクター。当初はBBC公認の9代目であったが、新シリーズの制作の決定が予想以上に早かったために9代目を返上することになった。 - 9代目ドクター : クリストファー・エクルストン
短髪でレザージャケットを羽織った40代男性。タイムウォーで仲間を失った過去に苦しんでいるが、普段は笑顔も多く明るい。最初の頃は人間に対して「猿」だのと貶すことが多かったが、徐々に性格は和らいでいく。口癖は「Fantastic!」
エクルストンは悪役や大人向けドラマなどが主戦場で、自分に子供っぽいイメージが付くことを嫌がり降板してしまった。番組への思い入れも一切無く今でもインタビューで訊かれるのを拒否し続けている。9代目の人気は今でも高いし存命なのに復活する兆しがないのはその為。だが、近年は雑誌等にコメントを寄せるぐらいには関係修復。 - 10代目ドクター : デイビッド・テナント
ピンストライプの茶色、もしくは青い無地のスーツに茶色のロングコート、コンバースを履いた30代男性。時折眼鏡も掛けるのが特徴。陽気でお喋りだが冷酷な面も見せる。
一番有名なのは華やかな女性関係、と思う向きも多いが実際のところキスシーンの大半は受け身であり、むしろ愛した人をなくしてしまう面が強調された。また変なメカを作ることも多い(大半が使いものにならない)。
就任直後に4代目を人気ランキングから引きずり下ろし、2015年現在も最も人気が高いまま。口癖は「What!?」、「Allons-y(, Alonso!)」
2013年の50周年記念番組で再登場。変わったのは髪型と顔と体型が少し。 - 10.5代目ドクター(Metacrisis Doctor, Another Doctor) : デイビッド・テナント
『クリスマスの侵略者』で切り落とされた10代目の右手に、10代目の再生エネルギーとドナのエネルギーを与えられて産まれた男性。外見・記憶は10代目、性格は10代目+ドナ、心臓は1つの半人間/タイムロード。戦いの中産まれた為やや暴力的。どうやらドクターの再生回数にカウントされる存在らしい。 - 11代目ドクター : マット・スミス
蝶ネクタイとフェズ(トルコ帽)とサスペンダーと(S7前半までは)ツイードジャケットがトレードマークの20代男性。後に紫色のロングジャケットを羽織るようになる。外見とは逆に中身は年齢通り老成しており、やや捻くれた面も見せたと思いきや急に子供のようにはしゃぐなど上下の激しい性格。身振り手振りも多い。
自身を「箱(ターディス)の中にいる気の狂った男」と表現し、今までのドクターに見られるヒーロー的な見られ方を拒むようなことを何度も口にしている。 初めて実際にキャラクターとして登場する妻がいるドクター。時間旅行の回数が最も多いドクターでもある。口癖は「Geronimo!」 - 12代目ドクター : ピーター・カパルディ
短い白髪にクロンビー・コート、黒いカーディガンに黒いブーツのシンプルな服装の50代男性。再生直後に新しい腎臓に驚いている。
捻くれるを通り越して頑固で非情な性格。話すだけで周囲の人間の殆どを怒らせたり、人の死に無反応だったりと今まで以上にエイリアンである面が強調されている。一方で「私は抱きしめられていいような者ではない」と自分の言動を理解しているようなところもある。元バンドマンの中の人のせいかギターが得意。口癖は(恐らく)「Question」。
演じるカパルディはシリーズ4と「秘密情報部トーチウッド」にそれぞれ別役で出演している。どうやら3人が同じ顔なのには理由があるらしい。 - 13代目ドクター : ジョディ・ウィテカー(現在)
初の女性ドクターであり、それゆえ一人称に迷ったり、「ご婦人」と呼ばれることに困惑することがある。グレーのコートに黒、もしくは赤のシャツにサスペンダーという服装。ありあわせの材料で事態の解決に必要なツールを自作することがある。 - 逃亡者ドクター : ジョー・マーティン
13代目時代に登場した初の黒人ドクター。現代イギリスでルース・クレイトン(便宜上は以下ルース)と名乗って夫と暮らしていたが、ジュドゥーンとタイムロードであるガット(Gat)との騒動で自分がドクターだということを思い出す[18]。服装は派手な色のシャツにスコットランドで織られるツイードのチョッキとジャケットにカーゴパンツにブーツという出で立ちである。 - 14代目ドクター : デイビッド・テナント
日本の一部記事や日本語Wikipediaでは10代目扱いだが、製作スタッフやBBC、英語版Wikipediaでは14代目として扱っているため14代目とする。何故か10代目の姿になって戻ってきた。 - 15代目ドクター : チュティ・ガトゥ(ンクーティ・ガトワ)
初のアフリカ系男性ドクターでかつ初のスコットランド人ドクターである。タイムロードの「これまでよりセクシーな」姿を演じるだけでなく、「シリーズ初のゲイのドクター」として登場とのこと。
ドクター及びタイムロードに関する重要なネタバレのため文字反転
タイムロード自体が人工的に進化した人種であることが8代目マスターによって解明された。
マスターの解明によるとガリフレイ星のショボーガン族(後のタイムロード)であるテクテユンが宇宙を探検中に次元や宇宙の境界のところにいた子供を拾ってガリフレイに連れて帰って生活することになった。子供の種族などについて研究したものの一切不明であったが、ある日不慮の転落事故が起きる。テクテユンは子供は死亡したと思っていたもののいきなり子供の身体が光り、姿は変わったものの息を吹き返したのである。これがいわゆるガリフレイにおける初めての再生であったのである。
再生能力を見たテクテユンはその子供の能力について研究することになり、長年の研究によって、ついに再生能力を持つ遺伝子の抽出に成功し、再生能力の実証実験としてテクテユン本人が再生に成功したことでショボーガン族は進化を始め、更に時空超越の技術の発見によりショボーガン族は繫栄することとなり、その際にテクテユンはタイムロード個人の特徴に合う名前を名乗ること、再生能力を12回までという制限を付けたのであった。そして、この時期からタイムロードという種族で呼ばれるようになったのである。
そして、再生能力を持つ子供はドクター本人であり、タイムロードの始祖にあたる存在であることをわかったのであった。なお、ドクターは拾われた時から初代までの間(拾われた時から実験成功までの間に最低6回とルース、ブレンダン、初代に再生したため最低3回)に最低9回は再生していることが確実である。初代以前の記憶が封印された懐中時計を得たため、自分の過去を思い出すことは出来たのだが、ドクターは敢えてそれをせずにターディスの奥底にしまったため、初代以前の記憶は現在でも封印されたままである。
余談であるが、タイムロードは心臓が2つあると言われているものの話中ではショボーガン族の進化については再生能力しか語られていないため、元々ショボーガン族に心臓が2つあったのかドクターによる進化の過程で心臓が2つになったのかについては不明である。
コンパニオン
ドクターと共に旅をする相棒のこと。ほとんどは地球人の女性だが、ロボット犬や男性や異星人、更には旧シリーズではタイムロードがコンパニオンということもあった。
「視聴者=地球人」の視点で解説をするためのキャラクターというのが本来の役割。
また元々子供番組だったため、ドクターとコンパニオンの恋愛は旧シリーズ中は表立って描写されることはなかったが、新シリーズからは恋愛描写が出るようになり、特に10代目はキスシーンが非常に多い。
更に新シリーズのコンパニオンたちは皆、ドクターと出会ったためにその後の人生が(悪い意味で)変化した者が大半である。
- ローズ・タイラー : ビリー・パイパー
9代目と10代目のコンパニオン。2010年までのほぼヒロイン格。ターディスと同化したことがあるためか不思議な力が備わっている。2013年の50周年記念番組では少々特殊な形で再登場。 - キャプテン・ジャック・ハークネス : ジョン・バロウマン
9代目と10代目の一時的なコンパニオン。51世紀の異星人。全性愛者で誰彼構わず口説く。『秘密情報部トーチウッド』では主人公になる。未来の姿とされる存在も登場する不思議多き人物。なお、ターディスによる力により銃撃や火傷など外傷が原因となるものには不死身となった。
13代目の時にゲスト出演し、2021年1月のスペシャルにコンパニオンとして登場している。 - サラ・ジェーン・スミス : エリザベス・スレイデン
元々は3代目と4代目のコンパニオンでジャーナリストであったが、9代目の一時的なコンパニオンとなる。4代目と別れた後は一児の母となった。息子で天才少年のルーク、4代目から預かった元コンパニオンでロボット犬のK-9、喋るスーパーコンピューターのMr. スミスがいる。 - ミッキー・スミス : ノエル・クラーク
10代目の一時的なコンパニオン。ローズの彼氏だが9代目との旅の時点で忘れかけられていたり、名前を間違えられ続けるわと不憫な奴。 - マーサ・ジョーンズ : フリーマ・アジマン
10代目のコンパニオン。研修医で、緊急時にも冷静に対応できる強さがある。ドクターに片想いをしている。『秘密情報部トーチウッド』にもゲスト出演。 - ドナ・ノーブル : キャサリン・テイト
10代目のコンパニオン。ドクターを振り回すほどの勝気な性格で、恋愛関係に陥りやすい新シリーズドクターのコンパニオンでは唯一かもしれない友達枠。またローズ並の不思議な力も持ち合わせている。
2022年12月のスペシャルのスペシャルにコンパニオンとして登場している。 - エイミー・ポンド : カレン・ギラン
11代目のコンパニオン。ドクターに対してもローリーに対しても姉さん女房。作中で何度もドクターやローリーのことを待つことになる、「待ち続けた女の子」。若干ナルシストな面もあるが中の人が美人だから仕方がない。 - ローリー・ウィリアムズ : アーサー・ダーヴィル
11代目のコンパニオン。エイミーの彼氏かつ婚約者。ミッキーと同様に自分の彼女がドクターに惹かれているため不憫である。よく死ぬ。けど生き返る。その点はミッキー以上に不憫。エイミーの為に2000年を耐えた男。 - リヴァー・ソング : アレックス・キングストン
11代目の一時的なコンパニオン。ドクターとは時間を逆行して出会う女性で、ドクターは10代目の時に初めてリヴァーと出会い、リヴァーにとっては11代目が初めて出会うドクターである。ドクターを言い負かせられる数少ない人物。エイミーとローリーの子でターディスの影響を受けたためほぼタイムロード。 - クララ・オズワルド : ジェナ=ルイーズ・コールマン
11代目と12代目のコンパニオン。未来でダーレクだったり(更にマスターことミッシーの奸計で実際に乗せられたことがある)、過去で給仕兼家庭教師だったりしたけど本当は現代人の中学教師。11代目とは仲が良かったけれど12代目とはコンパニオンを辞める宣言をするほど関係悪化したことも。得意料理は多分スフレ。 - ビル・ポッツ : パール・マッキー
12代目のコンパニオン。レズビアンの気質がある。 - ナードル : マット・ルーカス
12代目のコンパニオン。元々はリヴァーと行動を共にしていたが、ドクターがリヴァーと別れた後にコンパニオンになった。実は未来の異星人で紆余曲折の故サイボーグになった。 - ライアン・シンクレア : トシン・コール
13代目のコンパニオン。倉庫作業員の青年。自転車に乗れない、梯子の上り下りに苦労する程度の運動障害を持つ。 - グレアム・オブライエン : ブラッドリー・ウォルシュ
13代目のコンパニオン。ライアンの祖母グレースの再婚相手。ドクターとライアン達が出会った時の事件でグレースが亡くなったため、ライアンとギクシャクしている。ドクターに対しては「ドク」と呼んでいる。 - ヤズミン・カーン : マンディップ・ギル
13代目のコンパニオン。愛称はヤズ。新米警察官の女性。ライアンとは小学校の同級生。 - ダン・ルイス : ジョン・ビショップ
13代目のコンパニオン。リバプールで勝手に美術館の案内人を務めたり、フードバンクのボランティアを務めている。ルパリ族のカルバニスタに拉致されたことからドクターと関わることになる。
エイリアン
- ダーレク
惑星スカロの住民。突然変異で創られたミュータント生命体。「宇宙最大の脅威」といわれ恐れられているドクターの宿敵。種の保存のみを考え、ダーレク以外の全ての種を絶滅する事を目的としている。DNA操作などにより憎悪以外の感情を基本的に消されているが、時には恐怖を感じることもあるし、自分以外絶滅して自殺を選んだダーレクやドクターの説得でダーレクに憎悪を向けたダーレク(通称ラスティ)といった個体もいる。一見するとロボットに近い金属のボディだが、「殻(シェル)」や移動装置などと呼ばれる戦闘に特化された強固なマシンに乗った有機生命体である。折り目ごとにデザインの変化はあるが、基本的には昔から姿は変わらない。
「抹殺セヨ!(Exterminate!)」といいながら、左手からレーザー光線を発射し、殺戮行為を行う。先端が吸盤状の右手で相手を吸引し情報を読み取る他、脳波スキャン機能も備える。ちなみに右手のアタッチメントは豊富。全身にバリアを張り巡らせているので銃弾などは一切通用しないが、カメラアイにのみ死角が存在する。ボディに触れた他の生命体は基本的に一瞬で燃え尽きて死んでしまうが、触れた者の細胞物質を吸収することもできる。
機体色は、旧シリーズではグレー&黒、新シリーズではブロンズ&金色が基本。11代目の時に現れた新生ダーレクには固有の名前が存在し、「至高」の白いダーレク、「戦略家」の青いダーレク、「永遠」の黄色いダーレク、「科学者」の橙色ダーレク、「兵士」の赤いダーレクが登場した。5色とかどこの戦隊物だ
機械的に歪んだ声で「Exterminate!」と繰り返し、殺戮を行うそのキャラクター性の強さにたちまち人気を博し、番組のヒットの火付け役となった名悪役である。シリーズ初期から幾度となくドクターと対決し、ドクター・フーを代表する存在となった。
旧シリーズのダーレクは確かに強い部類だが、レーザー直撃でなければ死から免れたり、単眼カメラのため視野が狭くカメラの真横や後ろだと感知しづらい、バリアがなく移動性が悪いのでダーレクに飛び乗って動き封じたり、投げ飛ばして撃破したり、「階段を昇れば追ってこれないのでは?」と茶化されていたほど当時のダーレクは弱点を突けば人類でも勝てるレベルであった。[19] - ダヴロス
惑星スカロにかつて住んでいた種族、カレドの科学者。元々はヒューマノイドであったがある日、地雷の爆発に巻き込まれ全身にダメージを負い、丸いボール状の突起が複数付いた殻のような車椅子に乗り視力補助の装置を眼に埋め込むことになる。その痛ましい姿になったことで彼の精神は徐々に歪み、やがて自身と同様の姿の生命体を生み出すことになる。後のダーレクの誕生であった。
以降はダーレク生みの親として悪逆の限りを尽くすラスボス化。新シリーズにも登場し残忍でおどろおどろしい造形は未だに畏れられていたが、12代目ドクターの時にダヴロス幼少期の歴史を変えたため、ダーレク設計時の概念が変わったとされている。
なおダーレクの決め台詞「Exterminate!」誕生のきっかけは彼の幼少期の経験である。 - サイバーマン
モンダス星の住民。全身をサイボーグ化した種族。もともとは地球人のようなヒューマノイドだったが、機械化が進むにつれその性質は冷たく機械的なものに変化した。すべての有機的な異星人をサイバーマンにすることを目的としている。新シリーズではパラレルワールドの地球で生まれているため別種族という扱い。
触れた個体を電流を流して殺したり、腕からエネルギー弾を発射できる。サイバーマンを指揮する個体は「サイバーリーダー」と呼ばれ、頭部が黒い。初めてダーレクと対峙した際にはその容姿に「エレガントさの欠片も無い」と見下したが、戦闘能力はダーレクに大きく劣る。
サイバーマンのデザインも時代によって変化していったが、サイバーマンはダーレクに次いで知名度のある人気悪役として知られる。
- ウード
惑星ウードスフィアの住民。身体と繋がっている球体を介して言葉を話す。
他人に仕え奉仕することに喜びを感じる種族。エプロンを着て料理もしてくれます。
性質的に自我を持たないため、テレパシーで危険なエイリアンに乗っ取られたりしやすい。 - 忍び泣く天使
出身惑星不明。宇宙の誕生とほぼ同時期から存在するエイリアン。
見た目はただの石像だが、視界から離れる(まばたきする、視線を逸らすなど)と目にも留まらぬ速さで襲いかかってくる。別名:静かな暗殺者。
石像状態では破壊不能・動いている状態はそもそも視界に入れられないので攻撃出来ない&早すぎる・世界中にある石像が天使&みんなテレパシーで繋がっているので逃げ切ることは基本不可能であるため多分最凶の敵。ただし、視線を合わせたまま遮蔽物で遮ったり、天使の背後に回ればひとまず逃げ切ることは可能である。 - マスター
ドクターと同じタイムロードだが性格は真逆。ドクターの邪魔をすることが生き甲斐。ちなみにドクターの幼馴染。
新シリーズでは5~8代目が登場。サー・デレク・ジャコビの5代目、ジョン・シムの6代目はシリーズ3と2008~2010年スペシャルでラスボスとして扱われた。ミシェル・ゴメス演じる7代目は初の女性マスターであり、劇中ではマスターではなくミッシーと呼ばれていた。8代目はインド系のサシャ・ダワン[20]が演じ、13代目ドクターと対峙した。
6代目は脳内に響くドラムの音が鳴り止まないことで気が狂い、人類を支配したり人類を全て自分と同化させたりしている。何故人類を狙うのかというとドクターが愛する種族だから、というのが理由。
7代目であるミッシーは6代目の凶暴性を保ちつつやはり人類を嬲り続けるが、それはドクターへの愛のプレゼントだからというこれまたヤンデレを拗らせていたものの女性になったこともあり、6代目の頃よりはドクターとの関係を改善している。
8代目はタイムロードの本当の過去を暴いたことで長年募らせきたドクターやタイムロードに対する怨みが最大限となり、宇宙を征服するためにサイバーマンと手を組み、タイムロードの再生能力とサイバーマンの技術を掛け合わせた兵士(サイバーマスター)を作っていたのであった。
旧シリーズのマスターたちはここまでキチガイぶっ飛んではいない。どうしてこうなった。 - サイレンス
「静寂が降ってくる」という予言めいた言葉が繰り返し作中で登場した後に現れたエイリアン。いわゆるグレイ型エイリアンみたいな顔をしている。指先から出す電撃のようなもので対象を殺す。
サイレンスから視線を反らすとサイレンスを見ていた記憶が無くなってしまうため、カメラなどの記録媒体に残さない限りその姿を記憶することが不可能。
彼らの正体は11代目の最期にも関わる重要な存在でもある。 - サイルリアン
人類よりも先に地球に住んでいた原生種族。現在は地下都市で生活し人間とは交流がない。見た目はトカゲっぽい。地下開発により住処を脅かされていると思い込み人間を襲うが、ドクターたちに阻止され最終的には人類が彼らを理解できるまで交流を待つことに落ち着いた。 - ソンターラン
惑星ソンターに住む非常に好戦的な種族。戦争をするために生まれ戦争のことしか考えないクローンたちで構成される。産まれてから10分で成人になるというほどの早熟具合である。人間と比べても基本背が低めで、青色の鎧とジャガイモのような頭が特徴である。新シリーズでは兵士が足りなくなったため地球を征服して、人間を全て兵士にしようとしたぐらいずっと戦争をしている。首の後ろに栄養分を補給する穴(人間でいうへその緒の部分)があり、首の後ろを強打すると最低は失神、最悪は死亡に繋がる。
映画
スピンオフ・シリーズ
関連動画
関連項目
脚注
- *日本は視聴率という指標だが、イギリスは1981年以前はBBCやJICTARが1981年以降はBARBという機関が視聴者数という指標で計算している。ただし、統計方法はテレビに調査するための機械を搭載して図っているため、あまり日本と変わらない。
- *ただし、白黒状態だったり、カラー放送の規格の違いからある程度の復元に要する状態であった。
- *テレスナップだけでは状況が理解できないような部分についてはテロップまたはロールテロップを入れて状況を解説している。他にも光で点滅する必要性がある場合は点滅させたりしている。
- *ドクター・フーの方向性を決める一因となった初代から2代目に再生するシーンすらもコピー版すらなく、BBCで放送された他の番組の映像を借りてきたほどであった。
- *一部のシーンだけ見つけた場合は等身大のダーレクが貰えたかは不明である。
- *イギリス本国では2021年にシーズン13、2022年12月26日に60周年スペシャルが放映されたが、U-NEXTはシーズン10まででAmazonプライムビデオはシーズン12までしか配信されていないため。なお、huluは最新のシーズン13を配信したもののシーズン12とシーズン13の橋渡しとなるスペシャル(英国で2021年1月1日放映)が未配信となっている。
- *エピソードタイトルについては旧シリーズのシーズン3の途中から廃止。
- *コードついては新シリーズのシーズン7の放映の際に廃止
- *「ニュー・ジェネレーション」についてシーズン5~7と振りなおして廃止。
- *ドクター役のウィリアム・ハートネルとドクターの孫であるスーザン・フォアマン役のキャロル・アン・フォードはこの回に不満を抱いていたが、イアン・チェスタトン役のウィリアム・ラッセルとバーバラ・ライト役のジャクリーン・ヒルは自分の役の深堀りが出来たということで賛否両論のストーリーであった。
- *番組責任者であるシドニー・ニューマンもSF要素が絡まない歴史的内容を好んでいたとのこと
- *参考であるが、1966年にカラーで放映したウルトラマンの場合、スペシウム光線などを描写した際には合成にかなりお金がかかったらしく、1話で3回撃った時の出費はかなり膨れ上がったとのこと(まあ、借金してまで良いものを撮ることがモットーの円谷プロなので為せた業であるが)。
- *13代目の時にガリフレイから脱出した際にはコンパニオン達が使ったターディスは現代ロンドンに移動したときには一軒家に擬態して、13代目が本来のターディスの代わりに脱出に使ったターディスは風景に擬態していた。
- *2代目の時には風景に擬態し、6代目の時は一時的にカメレオン機能が回復してオルガンに擬態していたが、それ以降は直す気もない様子。
- *クララが「イカれてるけど楽しめる」と言って敢えて性能の悪いターディスを薦めたため
- *ただし、11代目初登場の際にリニューアルしたターディスを中を見て「セクシー」と言っている。
- *その際にドクターは「君は僕の母親か?」、「当てにならない乗り物」、「誤送ばっかり」、「おてんば娘」と言い返している。
- *ルースとガットの記憶ではガリフレイがまだ健在しているという話からルースとガットはガリフレイ崩壊前のタイムロードである。
- *新シリーズ以降はCG技術のおかげもあって飛べるようになっている。
- *なお、マスターとして出演する前からドクター・フーと関わっており、ドクター・フーが制作された過程を描いた特別ドラマ「An Adventure In Space and Time」のウァリス・フセイン役として登場している。
- 14
- 0pt