ドプケラドプスとは、ゲーム『R-TYPE』シリーズに登場するボスキャラクターである。
概要
R-TYPEシリーズ及び敵勢力バイドを象徴する看板ボスキャラクター。主役機R-9とその主力兵器フォース以上にインパクトのあるデザインをしており、表紙やスクリーンショットに頻繁に用いられている。
『グラディウス』のビッグコア、『ダライアス』のキングフォスルと共に有名で、それぞれのボスキャラクターがそれぞれのゲームシリーズの看板キャラとなっていることで知られている。
バイドが存在しないLEOを除く全作品に登場する。
映画『エイリアン』に登場するゼノモーフのような巨大な頭部を持つ。作品にもよるが、体色は茶。
腹部には別のバイド体が寄生しており、これが頭部の中枢神経を乗っ取っている。このバイド体はドプルゲンMAXという数珠繋ぎ状のエネルギー体を吐き出して攻撃する能力を有しているが、同時にドプケラドプス全体の弱点にもなっている。
胴体下部分からは長い尻尾が生えており、これを常にうねらせて自機の移動範囲を狭め、弱点への攻撃を防ぐ。手足は存在しない(イラストによっては手が生えている)。
純粋な生物というわけではなく、機械を含んだ複合型のバイドであり、所々機械部分が外側から見えている。
要塞などの外壁に寄生しているため、移動能力は基本的に持たない。ただし、作品によっては浮遊して移動しているように見えるものも存在する。
名称
FINALまでドブケラドプスという名称だったが、TACTICS以降ではドプケラドプスに改められた。
本記事では一貫して、現在の公式名称である後者で各個体を呼称する。
登場作品
R-TYPE
ドプケラドプス(初代)
1面ボス。基地廃墟の最深部に待ち構えている。
体に4個の目玉が絡みついており、これを全て破壊するとにじり寄ってきて押し潰しにかかる。
2周目では尻尾先端から弾を撃つ。
(なお、企画段階では1周目でも尻尾先端から弾を撃ってくる設定であった。
登場する面も異なり、3面ボスとして想定されていた。
かつてゲーメスト誌上に掲載された企画書の一部より、このことが窺い知れる)
雑誌などで初代R-TYPEが紹介される際、スクリーンショットには必ずと言っていいほど、このボス戦の画像が用いられている(次に多いのはグリーン・インフェルノ)。
R-9とドプケラドプスが対峙するこのゲーム画面は、恐らくSTGで最も有名な部類に入る一場面と言えよう。
実際、「R-TYPE」で画像検索すると、上位には初代ドプケラドプスの画像が多くヒットする。
R-TYPEⅡ
ザブトム
1面ボス。かつてのバイド帝国の要塞廃墟において建造された。
外装は多数のチューブで繋がれた機械で覆われているが、生物的にも見えるデザインをしている。頭部パーツを破壊すると、内部から前作のドプケラドプスの頭部が見えるようになる。
腹部の弱点からの大型ビーム、頭部からの追尾レーザーなどが主な武器。時間が経つと後方から触手が押し寄せて来るので、迅速に決着をつけなければならない。
実はゲーム中に遭遇するザブトムは未完成状態だったらしく、設定資料集には両腕と下半身が増設され、巨大な鎌を装備した完全体『オージザブトム』の姿が描かれている。
Ⅱの代表キャラクターとして扱われており、インストカード、ポスター、移植作の表紙には、ザブトムを真正面から写したイラストが用いられた。
Dimensionsでは初代ドプケラドプスと共にタイトル画面を飾っている。
R-TYPEⅢ
ドプケラドプス・アルビノ
5面ボスであるファントム・セルが第1形態として、ドプケラドプスに擬態する。
体に絡みつく目玉がないことを除けば、外見及び攻撃パターン共に初代とほぼ同じ。2周目では初代と同じく尻尾先端から弾を撃つ。
1周目のドプケラドプスのデザインは、TACTICSの水棲種のモチーフになった。
2周目では体色が漆黒へ変化する。この漆黒のドプケラドプスは、パッケージ裏のスクリーンショットに用いられた。実際にゲーム画面で目にするには相当な実力が必要になる。
R-TYPE⊿
ドプケラドプス(⊿)
6面ボス。ゲーム冒頭にてプレイヤー機が発進したカタパルト施設に寄生している。体色は紫。
第1形態では腹部のバイド体は膜に覆われているので、頭部が攻撃を行う。フォースで防御できない虫型バイドを吐き出す。
第2形態では腹部のバイド体が覚醒し、ドプルゲンMAXを画面全体に拡散させて攻撃する。
まともに戦うとランダム要素の多さでかなり苦戦する。弱点の上部が安全地帯で、フォースを後方に装備してダメージを与え続ければほぼ確実に勝利できる。
戦闘に時間を掛けすぎると画面がスクロールして押し潰されるので注意。
通常版の説明書の表紙は、ドプケラドプスと対峙するR-9というお馴染みの構図が採用された。
第2形態移行時に頭部が血反吐を吐き、腹部が別のバイド体に食い破られる演出では、ローポリゴンによってグロテスクさが巧みに表現されている。
R-TYPE FINAL
ドプケラドプス・マットウシス
バイド研究のため培養されていた研究素体、学名を「ドプケラドプス・マットウシス」という。過去のバイド戦に登場した敵の亜種。
大きさでは、今まで分かっている中では最大のものであるが、これは純度の高いバイド溶液で培養された結果であるにすぎない。
バクテリア型バイドに浸食されており、すでに内部から崩壊し始めている。
4面ボス。バイド溶液内で戦闘を行う。
第1形態の弱点は頭部から出される舌の先端部。バクテリアを放出して攻撃する。舌を破壊すると頭部が外れ、第2形態に移行する。移動場所を間違えると頭部に押し潰される。
第2形態では、本体から分離した腹部のバイド体と戦う。多数の肉片で覆われており、ベルメイトのように肉片を飛ばしてくる。
R戦闘機に焦点を当てた作品のため、他のドプケラドプスと比べると扱いがやや薄い。
R-TYPE TACTICS/TACTICSⅡ
ボス(旗艦)級ユニットとして登場する。プレイヤーは使用不可能。
頭部、胸部、腹部(本体)に破壊部位が分かれているのが特徴。頭部と胸部からは長射程かつ高威力の通常武器を発射する。腹部からはチャージ武器のドプルゲンMAXを発射する。
頭部、胸部の順で長射程の武器を用いて破壊し、腹部に総攻撃をかけるか、亜空間機で一気に腹部に接近して決着をつけるのが主な攻略法。
毎ターン尻尾を動かすので、尻尾の軌道上にユニットがいると、次ターンに破壊される。腹部を攻撃する際、この尻尾が邪魔になりやすい。
この世界では「生ける悪夢」と呼ばれており、バイドと戦う者たちの間で知らぬ者はいないという。
討伐を見事成し遂げた者には「ドプケラバスター」の称号が与えられる。それほどまでに軍人たちの間で大きな存在となっている。
ドプケラドプス・ユーピテル
TACTICSではミッション5、TACTICSⅡでは前編(共通)ミッション14のボス。
初代のドプケラドプスをアレンジしたような外見。最大の特徴は尻尾が2本に増えている点。
ドプケラドプスの屍?
TACTICSではミッション19のボス。黒っぽい紫色をしており、名前の通り屍のような外見である。
TACTICSⅡでは後編ミッション7のボス。ミイラのようなデザインに変更された。
ドプケラドプス水棲種
ミッション24のボス。エラやヒレが生えているのが特徴。体色は白っぽく、元にしたⅢの個体よりも「アルビノ」らしい。
能力自体は他種と大差無いが、バイド溶液に満たされた生体洞の最深部に潜んでいるため、地形適応による武器威力低下やユニットの移動力低下によって苦戦を強いられる。
ドプケラドプス試験体
人の手によって培養・育成されているドプケラドプス。他種と区別するために「ドプケラドプス・グランデ」と呼ばれる。
ミッション50のボス。マットウシスのように機械で拘束されている。体色はオレンジ。
ドプケラドプスの培養炉
人工的にドプケラドプスを複製・培養するための施設。他種と区別するために「ドプケラドプス・グランデ」と呼ばれる。
番外編ミッション20のボス。前回の試験体と学名は同じだが、外見は大きく異なる。ドプケラドプスを象った施設(内部に生命体がいるようにも見える)で、腹部に巨大な球状の培養炉がある。
複数のドプケラドプス幼体を培養している。この幼体が非常に恐ろしく、戦闘機ほどの大きさしかないにも拘らず、成体並みのドプルゲンMAXを発射できる。さらにHPも高く、チャージ武器を2,3回当てないと破壊できない。
ジャミングを使用しつつ、幼体を各個撃破しながら培養炉を攻撃するのが基本的な攻略法である。しかし、敵ユニットに突撃されたり、尻尾に接触するなどして索敵されると、幼体のドプルゲンMAXを撃たれてしまうので、それだけで壊滅状態にさせられる。ジャミング解除はミッション失敗に直結する。
以上のことから、難関が多いTACTICSⅡのミッションの中でも、ミッション20及び対培養炉戦はトップクラスの難易度となっている。
R-TYPE FINAL2
氷塊の中でうごめくモノ
1.0面ボスで、弱点部分以外が氷漬けにされたドプケラドプス。1面ボスとしての登場はⅡ以来となる。
地形上下から煙を発生させ、そこから垂直に発射される低速弾を撃つ。
ドプルゲンMAXはこれまでのエネルギー体ではなく、直線状のビームとして発射される。
1面ボスだけあって強くはないが、弾の間を通ろうとすると事故死しやすい。
氷塊の中でうごめくモノ+
解凍されたドプケラドプスで、難易度R-TYPER以上ではこちらが登場。デザインは初代をほぼ踏襲しているが、尻尾は動かさない。
頭部から思念波を一定間隔で発射する。思念波は不規則な動きをしながら画面内を飛び回る。ドプルゲンMAXについては通常版と同様。
難易度R-TYPERに挑むプレイヤーの最初の脅威となる存在で、初見殺し要素が強い。
しかし、一見ランダムに見える思念波は決まったルートを通るため、安全地帯が分かると大したことのないボスとなる。
マビストレーベルン
6.0面ボス。コアを取り囲んだ岩のような外殻から、珊瑚のような器官を生やしたバイド。
移動するだけで一切の攻撃手段を持たないが、珊瑚を含めると画面全体に及ぶ巨体であり、それを活かした圧殺攻撃をしてくる。珊瑚は破壊可能だが一定時間経過で再生する。
前方と後方に数枚の遮蔽膜があり、それを破壊して弱点のコアへの攻撃が可能になる。
実は、コアをよく見ると幼体のドプケラドプスらしいバイドが存在している。このボスがドプケラドプスの亜種なのか、ドプケラドプスを取り込んだ別のバイドなのかは不明。
ドプケラドプス(FINAL2)
初代1面オマージュのX7.0面ボス。ステージがそうであるように、ボスも菌類で覆われている。
攻撃手段はビーム状ドプルゲンMAX、4個の目玉からの自機狙い弾、画面上下から生えてくる菌類バイドのイズルーとペニタント。目玉と菌類は破壊しても再生する。
菌類バイドで移動範囲を狭めてくるのが特徴。これが成長していると弱点への攻撃を遮断される。しかし、ドプルゲンMAXで一掃されるので、この時が波動砲やフォースシュートのチャンスとなる。
DLCステージではあるが、事実上のラスボスに抜擢されたシリーズ初のドプケラドプスとなった。戦闘に勝利すると初代オマージュのエンディングとスタッフロールが開始される。また、STG作品でド「プ」ケラドプスと呼ばれたのも初。
ザブトム・ノノシス
FINAL4面オマージュのY5.0面「忘れられた研究所」ボス。オリジナルステージのボスであるマットウシスがまさかのザブトムに魔改造されて登場。今回はバイド溶液はほぼ抜かれている。
全部で3段階に分かれており、第1段階としてまずは頭部コアがターゲットとなる。
頭部は大型の弾を発射してくるほか、画面上下から破壊可能な幼体らしきものがわらわらと迫ってくる。
頭部を破壊すると第2段階に移行、続けて腹部コアがターゲットとなる。
露わになったご尊顔からサーチ機能のある思念波が吐き出されるほか、腹部コアよりお決まりの直線ビームを発射してくる。
第1段階から引き続き幼体が画面上下から湧いてくる。思念波の避けづらさもあり、かなり動きが制限されるフェーズといえる。
また、腹部コアを破壊すると例によって巨大な頭部が落下してくるので潰されないように注意。
第3段階はFINALと同様に腹部から出現した本体がターゲットとなる。
FINALとは異なり、本体を護衛する肉塊が一定時間経過すると再生するようになっている。
ドプケラドプスδ
⊿6面オマージュのZ6.0面ボス。デザインはTACTICSの試験体のようなものに変更された。灰色の体や、口に装着されたカプセルなどの拘束具が特徴。その見た目から「拷問ドプケラ」の通称を公式から付けられている。
第1形態は口からの防御不能な4WAY弾と尻尾攻撃だけなので簡単。第2形態移行直後は、見てからの対応が不可能なほど高速で尻尾を巻き付けてくるため注意が必要。その後、原作と同じように、画面全体に拡散弾を放つ思念波攻撃を行う。アドリブでの対応は困難で、各思念波の動きを覚えて攻撃が当たらない位置に移動するパターン構築が求められる。
原作にはなかった第3形態が追加され、本体の死滅後、カプセルが外れて自立行動し、画面内を移動・回転しながら全方位に第1形態と同じ弾を発射する。弱点はカプセル片側の小さなコアのため狙いを付けにくい、カプセルの動きを読みにくい、攻撃が激しく避けにくいと、カプセルはかなりの難敵。カプセル側面は特に危険なので、そこには極力移動しないのがポイント。ガチガチの覚えゲーである第2形態とは対照的に、こちらではアドリブが重要となる。
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関連項目
外部リンク
BYDO LABO | ||
#10 タブロック |
#11 ドプケラドプス |
#12 ガウパー |
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