ノイズ(戦姫絶唱シンフォギア)とは、アニメ「戦姫絶唱シンフォギア」の劇中に登場する異形の敵の総称である。
概要
13年前の国連総会にて認定された特異災害の総称。
形状に差異が見られ、
一部には兵器のような攻撃手段が備わっているが、
全てのノイズに見られる特徴として――
――「戦姫絶唱シンフォギア」公式サイトより
人類を脅かす認定特異災害。
普通の人間では接触した時点で炭素化してしまい、物理的破壊力は減衰され微々たる効果しか持たない。
意思疎通が出来ず、人を害し、一般の人々では逃げ惑いやり過ごすしかないノイズは、まさしく災害である。
特異災害対策機動部二課が保有する、ノイズに対する人類の唯一絶対の切り札、聖遺物から作られたFG式回天特機装束「シンフォギア」を纏うものだけが、ノイズに侵食されることなくノイズを滅ぼすことが出来る。
本来、一般人が普通に生活していてノイズに遭遇する可能性は非常に低く、一生涯に通り魔事件に巻き込まれる確率を下回るとされ、人々の認識もそのようなものとなっている。
「戦姫絶唱シンフォギア」劇中で私立リディアン音楽院高等科周辺にてノイズの発生が頻発している状況は、明らかな異常事態と言える。
存在を異なる世界にまたがらせることで位相をずらし、通常物理的エネルギーの干渉を減衰~無効化しているが、シンフォギアによる攻撃はノイズの存在を「調律」し「こちらの世界(通常物理法則下)」に引きずり出すことで、ロス無くダメージを与えることが可能である。
雪音クリスの歌によって起動した完全聖遺物『ソロモンの杖』によって任意発生・制御使役が可能。
謎の女性・フィーネは杖無しでノイズを発生させることは出来ても、コントロールすることは出来ない。
ちなみにノイズは、ソロモンの杖にて操られるか一定範囲以内に人間が近づくことがなければ、自壊するまでアグレッシブに動くことは無い
「戦姫絶唱シンフォギアG」に登場する武装組織・フィーネはソロモンの杖無くノイズを制御しているように思われていたが、実際はウェル博士が持ち出し隠し持っていたソロモンの杖によって制御されていたことが判明した。
ノイズの種類
大小さまざまな形状のものが存在し、接触による人間の炭素化以外の能力を持つものもいる。
(名前は編集者による便宜上のもの)
小型
- 蛙型
- 登場回(第1期):OP,EP1-5,EP7-11,EP13
登場回(第2期):OP,EP1-3,EP5-13
一番多く見られるタイプ。飛び掛りや体を紐状にしての特攻を行う。 - 人型1
- 登場回(第1期):OP,EP1-5,EP7-11,EP13
登場回(第2期):OP,EP1-3,EP5-12
蛙型に次いで多い。蛙型同様の攻撃手段をとる。 - 鳥型
- 登場回(第1期):OP,EP1,EP7-8,EP10-11,EP13
登場回(第2期):EP1,EP8-10,EP13
体をねじって槍状になり、空から人々に襲い掛かる。体を独楽のように回転させて空中から攻撃することも。 - 人型2
- 登場回(第1期):EP4-5,EP7-11,EP13
登場回(第2期):OP,EP1-2,EP5-12
刃状の手を持つ。人型1よりやや大きい。 - 蛞蝓型
- 登場回(第1期):OP,EP5,EP13
登場回(第2期):OP,EP1-3,EP5,EP7-10,EP12
飛び掛りのほか、前面から触手のようなものを伸ばし攻撃する。
中型
- 葡萄型
- 登場回(第1期):EP3,EP13
登場回(第2期):OP,EP9
人のような体に、球が葡萄の房状に付いた頭を持つ。球は本体から分離し、小型ノイズ化あるいは爆発する。その愛らしい姿から、視聴者の間では「ぶどうさん」の愛称で親しまれている。 - 駝鳥型
- 登場回(第1期):EP4
登場回(第2期):EP5-6
嘴から粘性のある液体を吐き出し、相手を拘束する。 - 多脚型
- 登場回(第1期):EP8
蛸に近いが脚が10本ある大型ノイズ。大きな音に反応する。飛び上がりボディプレスで攻撃する。 - 気球型
- 登場回(第2期):EP3
腕のような部位で荷物を掴み、空を飛んで運搬するノイズ。
大型
- 芋虫型
- 登場回(第1期):OP,EP1,EP4,EP11,EP13
登場回(第2期):EP1,EP13
ツヴァイウィングのライブ時に現れた巨大ノイズ。体液を吐き出す。体液から蛙型と人型1,2が発生する。 - 巨人型
- 登場回(第1期):EP1-2,EP11,EP13
登場回(第2期):EP1,EP13
鋏型の手を持つ巨大ノイズ。 - 巨大蛙型
- 登場回(第1期):EP2,EP11
登場回(第2期):EP1,EP6,EP13
体についた葉のようなパーツを分離させて攻撃する巨大ノイズ。 - 要塞型
- 登場回(第1期):EP9,EP13
建造物のような姿の巨大ノイズ。蛙型と人型1,2を液状で吐き出し、弾丸型のノイズを撃ち出して攻撃する。 - 飛行機型
- 登場回(第1期):EP10,EP13
登場回(第2期):EP1,EP9
空中をゆっくりと飛ぶ巨大ノイズ。本体は攻撃しないが、鳥型を引き連れ小型ノイズを大量にばら撒く。 - 戦闘機型
- 登場回(第2期):EP1
ソロモンの杖を狙って現れた巨大ノイズ。変形後の先端はイチイバルのガトリング攻撃を弾く強度となる。 - 増殖分裂型
- 登場回(第2期):EP2
武装組織フィーネが呼び出した巨大ノイズ。攻撃されると分裂し、放っておくと増殖し続ける。
超大型
シンフォギア以外でのノイズ撃退
先述の通り、現在の技術で有効にノイズへダメージを与えることが出来るのはシンフォギアシステムだけであるが、これはあくまでも「有効性・効率性」を考えた場合の話であり、その他の手法を用いてノイズを撃退する方法もある。
以下は公式で発表されている通常兵器でのノイズへの攻撃法である。
位相のタイミングを狙った攻撃
ノイズに対し一般的な物理攻撃が通用しないのは、異なる世界へ位相をずらしている為であるが、これは逆を言うとノイズ自身が何かに触れる・破壊する時には位相の大半をこちらの世界へ持ってこないといけないということである。
(位相をずらした状態で何かに触れようとしても、すり抜けてしまう)
なので、この一瞬の隙を狙うことで通常兵器でもノイズへ有効なダメージを与えることが出来る。
しかし攻撃の隙は一瞬である為、それを正確に狙うには神業的な技量が必要といえる。
タイミングに構わず徹底的にダメージを与え続けて位相がずれるのを待つ波状攻撃という手法もあるが、こちらは弾薬等、大量の物資を必要とする。
減衰されるのを見越した重火力での攻撃
位相がずれているとは言え、この世界に実態として現れている以上は、ノイズの存在の極一部でもこちら側へ現れているということであり、その分のダメージはノイズも受けることになる。
つまり破壊するのに必要なエネルギーが100に対し、攻撃の90%が減衰されるとしても、1000のエネルギーをぶつければ、ノイズを破壊出来るという理論である。
しかし小型のノイズであればまだしも、大型のノイズとなればミサイルや砲火ですら効き目が無いことを考えると、それを破壊するには相当な破壊力が必要になると考えられる。
その為、仮にノイズを撃退できても二次災害の方が深刻となりかねない。
(過去にこの作戦を行った際には、戦闘地域の地形が変わったとも言われている)
以上の通り、ノイズをシンフォギア以外で撃退する方法は一応存在するが、どれも危険な手法であり、ノイズの発生頻度や一定時間経過後に自壊する事を考えると、やはり通常兵器でのノイズ撃退は非効率的と言わざるを得ない。
その正体
神代の時代に人々(ルル・アメル)が神(カストディアン)の逆鱗に触れたことによってかけられた、神と語り合える統一言語を奪い、人々が言葉を分かつ呪い「バラルの呪詛」。
そのバラルの呪詛を受け、相互理解を失った人間たちが作り出した「惑星環境を損なわず同じ人類を殺戮するためだけの自律兵器」――それがノイズである。地球環境に優しいエコなノイズさん
神に仕える巫女であったフィーネは、扉が開かれたままのバビロニアの宝物庫からノイズが現世へと零れ落ちる僅かな確率の「偶然」を「必然」として引き寄せ、ノイズを力として行使していた。
終息
フロンティア事変(戦姫絶唱シンフォギアG)の終幕において、ノイズプラントである異空間「バビロニアの宝物庫」はソロモンの杖によって完全に閉ざされ、宝物庫に閉じ込められた完全聖遺物「ネフィリム・ノヴァ」が自爆する際の1兆度の熱により内部のソロモンの杖及び大量のノイズは焼き払われた。
以降にノイズの観測は一度も見られず、今後の経過によっては終息宣言が出される見込みとなっている。
アルカ・ノイズ
ノイズによる炭素転換の減衰機能を備えていたはずのシンフォギアをも分解する新たな脅威。
シンフォギアのみならず、
分解の対象となる物質それぞれにチューニングした干渉破砕効果にて、
あらゆるものを分解する事が可能となっている。分解された対象は、無機物も有機物も赤い塵へと崩れ果ててしまう。
レシピ元であるノイズと比較して、
アルカ・ノイズの出力スペックは大差ない性能となっている。それでも、高い汎用性の分解能力を実現したのは、
位相差障壁に用いられていたエネルギーを分解能力の向上にあてたからである。結果、通常物理法則下にあるエネルギーの減衰率は低下し、
とくに「解剖器官」と呼ばれる部位の起動時には、
これまで観測されてきた従来の位相差障壁ほどの防御性能は損なわれている。
――「戦姫絶唱シンフォギアGX」公式サイトより
「戦姫絶唱シンフォギアGX」にて新たに登場したノイズ。
錬金術師キャロルの一派に使役され、ノイズに対する唯一絶対の切り札であったシンフォギアの新たな脅威となる。
謎の多い存在ではあるが、従来のノイズと異なる点として次に挙げるような特徴が確認されている。
- 白く発光する「解剖器官」と呼ばれる部位を持ち、これに触れると人間や動物のみならずあらゆる物質が分解されてしまう。この能力は炭素転換の減衰機能を備えるシンフォギアとて例外ではない。
- 従来のノイズが自らと同体積の人間を炭素化すると崩れるのに対し、アルカ・ノイズは対象を分解しても自壊しない。
- バビロニアの宝物庫ではなく黒い結晶状の物質に封じられており、これを砕くことで呼び出される。
- ソロモンの杖のような道具を介さずとも使役者による制御を受け付ける。
- 従来のノイズよりも位相差障壁の能力が弱く、シンフォギア以外での物理攻撃が若干効きやすくなっている。実際GX5話では通常兵器による銃撃でダメージを受けている描写がある。
簡潔に纏めると「防御力が低下した代わりに攻撃力が格段に強化されたノイズ」といったところであろうか。
シンフォギアのノイズに対する優位性をも覆す、恐るべき敵だと言えるだろう。
GX2話では解剖器官による攻撃で翼・クリスのギアを分解し、その脅威を見せつけた。
後に破損したギアがエルフナインの手により改修された際、出力の向上と同時に分解効果を減衰するようバリアフィールドの調整が施されたことで、装者はアルカ・ノイズに対抗することが可能となっている。
「戦姫絶唱シンフォギアAXZ」では、軍事政権の手に渡り武器として利用されていることが判明。再び戦場にて装者たちの前に立ちはだかる。
アルカ・ノイズの種類
通常ノイズと同様、様々な特性を持ったアルカ・ノイズが存在する。
小型
- 人型
- 登場回(第3期):OP,EP2-EP13
登場回(第4期):EP1-6
腕に解剖器官を持ち、普段はコンパクトに丸めているが長く伸ばすことで長距離の攻撃を可能とする。 - 蛙型
- 登場回(第3期):OP,EP2-11,EP13
登場回(第4期):EP1-6
腕にある鎌状の解剖器官での攻撃や、背中から刃を出して回転攻撃を行う。 - 砲台型
- 登場回(第3期):OP,EP2-EP13
登場回(第4期):EP1-6
三門の砲から砲弾を発射し長距離攻撃を行う。腹部には鋭い棘状の解剖器官も備える。 - 蝙蝠型
- 登場回(第3期):EP6-7,EP11,EP13
登場回(第4期):EP3
星型のような体に羽根が生えており、高速回転しながら突撃する。
中型
- 武士型
- 登場回(第3期):OP,EP2-3,EP6-7,EP9-13
登場回(第4期):EP1-6
腕に鋭い解剖器官を持ち、頭部には髷のようなパーツが付いている。GX2話で翼のギアを破壊し視聴者に衝撃を与えた。元はシンフォギアライブ2013で水樹奈々画伯が考案したノイズであり、その際に彼女が描いたアバンギャルドが過ぎる絵はGX3話で翼の描いた絵として本編にも採用された。 - 甘蕉型
- 登場回(第3期):OP,EP6,EP13
登場回(第4期):EP1,EP5
剥きかけのバナナのような姿をしたノイズ。こちらはシンフォギアライブ2013で井上喜久子が考案したもの。彼女の提案したつるんつるん攻撃や、耳元で「倍返しだ」と低い声で囁く能力は今のところ再現されていない。
大型
- 芋虫型
- 登場回(第3期):EP6,EP13
胴体の両側に棘状の解剖器官を持つ。 - 飛行船型
- 登場回(第3期):EP6,EP13
下部に備える4つの穴から大量の蝙蝠型ノイズを放出する。 - 巨人型
- 登場回(第3期):EP13
登場回(第4期):EP1
両腕に鋏状の解剖器官を備える巨大ノイズ。どう見てもバルタン星人。
鋏から液体を流し小型アルカ・ノイズを生成することもある。
- 誘導弾型
- 登場回(第4期):EP1
飛行型の巨大ノイズ。ジェット噴射で加速し、鋭利な解剖器官で対象物を貫く。 - 半球型
- 登場回(第4期):EP3
空間を閉じることで特殊な魔空空間亜空間を形成するノイズ。この空間の中ではアルカ・ノイズの位相差障壁がフラクタルに変化し、シンフォギアのインパクトによる調律が阻害されてしまう(簡潔に言えばアルカ・ノイズの対シンフォギア防御力が増加する)。 - 八岐大蛇型
- 登場回(第4期):EP5-6
八つの頭を持つ龍の姿をしたノイズ。サンジェルマンらがティキ像と共にオペラハウスの地下から持ち出したもので、龍の頭を象った杖を介して操られる描写がある。
ダメージを受けると次々に分裂し、それぞれの頭部が各個に意思を持って行動する。全ての頭を潰さない限り再生を繰り返す上に小型ノイズの生成も行うため、敵勢力を分断するのに向く。
関連動画
関連静画
ノイズ
アルカ・ノイズ
関連チャンネル
関連コミュニティ
関連項目
- 戦姫絶唱シンフォギア
- シンフォギア
- okama(戦姫絶唱シンフォギアのクリーチャーデザイナー、つまりノイズを書いた人)
- アルカノイズ
- オートスコアラー
- フィーネ(戦姫絶唱シンフォギア)
- キャロル・マールス・ディーンハイム
- 戦姫絶唱シンフォギアの登場人物一覧
外部リンク
- 戦姫絶唱シンフォギア公式サイト 用語・設定解説 - ノイズ
- 戦姫絶唱シンフォギア公式サイト 用語・設定解説 - ノイズの発生
- 戦姫絶唱シンフォギア公式サイト 用語・設定解説 - ノイズへの対抗策
- 戦姫絶唱シンフォギア公式サイト 用語・設定解説 - 位相差障壁①
- 戦姫絶唱シンフォギア公式サイト 用語・設定解説 - 位相差障壁②
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