ヒナタ(ファイアーエムブレム)とは、ゲーム『ファイアーエムブレムif』の登場人物である。
概要
白夜王国の王子タクミに仕える侍。同僚はおしゃれ好きな槍術士オボロ。
結婚すると息子である冷静沈着な侍ヒサメが誕生する。
よくある少年漫画の主人公を彷彿とさせる、豪快で一本気な熱血バカ。
人が困っているのを見ると放っておけない性分であり、時に相手の意志に反して強引な行動をとることもあるが、それも相手を想ってのことであり、その心意気は仲間からも評判がいい。
一方で物事を深く考えず騙されやすい一面があり、また美人にも滅法弱く、美人の店員の口車に乗せられて高い買い物をしてしまいアクアやモズメに注意されるが本人は「美人に悪人はいない!」と断言する等全く懲りた様子はない。そして女性のストライクゾーンも妙に広い。
主君であるタクミのことを尊敬しており、よりタクミに近づくためとして髪形をタクミ同様一つ結びにしている。
ただし髪はいつもボサボサになっている等身だしなみには疎く、オボロやツバキから臣下としての身だしなみがなってないと指摘されている。
良くも悪くも癖の少ないキャラのためか本作発売当初はあまり注目を集めていなかったが、現在は幸か不幸かネタキャラとして地位を確立しつつある(詳細は「ピンピンオウヨ」の項にて解説)。
ユニットとしての性能
初期兵種は「侍」。シリーズで言うところの所謂「剣士」ユニットなのだが、成長率はHP・幸運・守備が伸びやすく、技・速さ・魔防が伸び悩むという珍しい傾向を持つ。
そこに侍の成長率補正がかかると主にヒナタの低いところが上がるため結果的にバランスが良くなる。…と言えば聞こえはいいのだが、実はヒナタの合計成長率は「if」の親世代ユニットの中でもかなり低く、能力の偏りを少なくした結果、多くの能力が平均程度の成長率に落ち着いてしまい、そのまま育成すると全体的に尖った能力がない地味なユニットになってしまうことが少なくない。
とにかく本来の剣士の売りである速さをある程度は高めておきたいところなので、速さが+5される「居合刀」を持たせたい。
固有スキルはHPが半分以下になる剣・槍・斧での攻撃を受けた時、ダメージの半分を相手にも与える「悪あがき」。所謂カウンター系のスキルなのだが対象武器が限られている、HPが半分以下にならないと発動しない、かと言ってHPが半分以下で余計なダメージを与えてしまうとやっつけ負けする危険があるなどで使い勝手はあまりよくない。寧ろ敵として出てきた時の方が厄介かもしれない。
総合的な能力はイマイチな彼だが白夜編では壁役を任せられるユニットが少ないので、壁ユニットを多く使用するプレイスタイルなら使う価値もなくはないです。多分。
もう一つの資質は「鬼人」。こちらはヒナタの長所であるHPや守備に大きく補正がかかるため、より壁役としての運用がしやすくなる。ただし技、速さ、魔防は侍の時よりさらに低くなり、魔法攻撃で狙われると大ダメージを受ける上に追撃されてあっという間にピンチに陥りかねないので注意。隣接する敵から受けたダメージを相手にも与える「カウンター」を習得できるため、高いHPを生かして囮などにするのも手。
ちなみにカザハナ、サクラと結婚して修験者の素質を得た場合、魔法攻撃を遠近問わずカウンターする「魔法カウンター」も習得できるようになる。そうなると本来弱点であるはずの魔法ユニットも牽制できるようになり、安全に攻撃できるのが弓、暗器、手槍といったごく一部の武器に制限される他、「回復」により生存能力が飛躍的に向上する。この性質上対人戦においてもかなりの力を発揮できる。
また、隠れた長所として「結婚相手及びバディ次第で、一人で膨大なデバフをばらまく事が可能」という点がある。
具体的に言うと、自力で「力封じ」「魔防封じ」、オボロと結婚で「守備封じ」「速さ封じ」、透魔編のみだが、オーディンとバディを組んで「魔力封じ」を習得できる。敵の主要パラメータを軒並み一気に弱体化させられるのはカムイ親子の「竜呪」くらいしかないことを考えると割と恐ろしい。
作中では彼の名を冠した「ヒナタの猛刀」という武器が登場する。これは自分から攻撃した時に武器威力が2倍になるという凄まじい効果を発揮するが、守備・魔防が装備中は低下し、さらに追撃不可、戦闘後一時的に力・技が低下するというデメリットが有る。攻陣の後衛であればデメリットを気にする必要はないので、仲間を助けることに向いている、仲間思いの彼らしい一品。
ピンピンオウヨ
ピン♪ <HPが1あがった>
\オウヨ!/ ピン♪ <幸運が1あがった>
ヒ
ファイアーエムブレムシリーズではユニットがレベルアップした時にどの能力が上がるか何項目上がるかはユニットの成長率による確率でランダムに決定する。
前述の「ピンピンオウヨ」という言葉はヒナタが2ピン成長(2項目が上がる成長のことで本作の価値基準でいうとあまりよくない成長)したときの効果音と、その直後に彼が発する「おうよ」というボイスに由来する。
成長率によって多少確率に違いがあるとはいえ、時折2ピン成長するのは他のユニットも同様なのだが、「ピンピンオウヨ」というフレーズの語感とリズム感の良さから次第にユーザーの間に広まっていき、ヒナタの微妙な成長率を表現した言葉としてよくネタに使われ、ヒナタのことはオウヨ(または、さん君付けでオウヨさん、オウヨ君等)と呼ばれることがある。
ニコニコでは主にプレイ動画においてユニットが2ピン成長すると「ピンピンオウヨ」というコメントが流れることがあり、その対象はヒナタはもちろん、ヒナタ以外の「if」のキャラ、果ては「if」以外のファイアーエムブレムのキャラにまで及ぶ。
ファイアーエムブレムヒーローズ
スマートフォンアプリであるファイアーエムブレムヒーローズでは剣歩兵ユニットとして初期から実装された。
原作では初期兵種のまま育成すると全体的に中途半端な能力になりがちだった彼だが、今作ではHP・守備は重装ユニットに匹敵する高さを持つ反面、速さ魔防はかなり低いという、概ね原作に近い能力バランスとなっており、同じ白夜の剣歩兵のカザハナとは真逆の壁役向けの能力。
習得スキルは三すくみの影響を大きくする「旭日の剣」、近接攻撃のダメージを軽減する「大盾」、全能力を上げる代わりに戦闘ごとにHPが削れる「獅子奮迅」、そしてHPが一定以下で自分から攻撃した時、敵が反撃できる場合絶対追撃になる「差し違え」。
「獅子奮迅」によって戦闘毎にHPが減っていくのは壁役としては厳しいところがあるが、「差し違え」との相性は良い。「旭日の剣」による相性激化の特性上、相手による得手不得手が激しいといえ、斧等の得意な相手にはとことん強い。
しかし相手ユニットやマップを事前に確認できない闘技場などでは、地形の関係などでなかなか有利な相手と剣を交えることが出来なかったり、そもそも有利な敵がおらず殆ど足手まといに…ということが起こり得る。
そのためかあまり相手を選ばずに活躍が見込めるユニットに人気が集中する傾向にあり、ヒナタのような特定の相手・局面に対して特化したユニットはマイナーになりがちである。
だが後に「スキル継承」が実装されたことで彼に転機が訪れた。これはあるユニットの持つスキルを別のユニットに受け継がせるシステム(継承元のユニットは消失する)で「獅子奮迅」が多くのアタッカーへの継承スキルとして大人気となる。
「獅子奮迅」を習得できるユニットは何人かいるが、そのうちの多くがレアリティ5で最高ランクの「獅子奮迅3」を習得するのに対し、ヒナタは現在レアリティ4の時点で「獅子奮迅3」を習得できる唯一のユニットであるため「獅子奮迅」の継承元として需要が一気に高まり、多くの召喚士によって生贄にされることとなった。
一方で、スキルを受け取る側としても、「キルソード」「緋炎」「切り返し」等を継承することにより、反撃で強烈な一撃をぶちかます地雷としての一面が開花した。また、守備が5以上低い相手の追撃を封じるミルラに対し強く出られる数少ない剣歩兵としても注目される。
ついには公式ホームページ「英雄たちの日常」に掲載された4コママンガで召喚士から「獅子奮迅師匠」と呼ばれてスキル継承を懇願される姿が描かれ、獅子奮迅の素材として大人気であることをネタにされてしまった。
ちなみに2018年9月にユニットを消費して、そのユニット扱いでスキル継承や限界突破の素材にできる「秘伝書」が実装され(羽を使うことでレアリティを上げることも可能)、兵舎を圧迫せずに継承用の素材をキープできるようになった。そんな中、彼は並居る英雄を抑え、「最も秘伝書を作成された英雄」第1位に輝いた(2018/10/8発表、総数105417冊。ちなみに2,3位はマルス(97450冊)、ロイ(92207冊))。嬉しいやら悲しいやら。
ヒーローズでもネタキャラ扱いを受けてきた彼だが、アップデートでついに専用武器「ヒナタの猛刀」が追加された。初期武器と違い相性激化効果は持たず、「敵から攻撃された時、攻撃守備+4」という鬼神金剛の構え2に相当する特性を持ち、純粋に物理壁役としての耐久力と反撃の火力が強化された便利なものとなっている。特殊錬成で付く効果は「全能力が3上昇し、戦闘後自分に6ダメージ」であり獅子奮迅師匠とネタにされたからか獅子奮迅3と同じものとなっている。上述の通り獅子奮迅自体は役に立つスキルだが元から内蔵されている鬼神金剛の構えとの相性は微妙なため、考えなしに特殊錬成効果を採用するのはおススメできない。無難にいくなら守備が上昇する錬成効果などを選択した方がいいだろう。特殊錬成を採用するならこまめに回復させる、「太陽」「天空」といった与えたダメージの半分回復する奥義を継承させて持続力を高めるなどの工夫をしたい。また、ヒナタ自身が習得するBスキルの獅子奮迅と効果が重複するため、あえて攻撃面を伸ばして、癖は強いが攻めも受けもある程度こなせるバランス型を目指すのもアリかもしれない。参考として限界突破無し☆5レベル40の速さ得意個体にダブル獅子奮迅3の補正を加えると武器の威力込みの攻撃が54、速さが34となりアタッカーとしても及第点以上といえる数値に達する。
関連動画
ヒナタ(ファイアーエムブレム)に関するニコニコ動画の動画を紹介してください。
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関連項目
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