ヒョウアザラシ(Leopard Seal; Hydrurga leoptonyx)とは、食肉目アザラシ科ヒョウアザラシ属に分類される哺乳動物である。
概要
体長は雄が2.8 - 3.3m、雌が2.9 - 3.6m。体重は最大で雄が約300kg、雌が約500kgに上る。南極大陸周辺からフォークランド諸島・サウスジョージア島に掛けての海域に生息しているがより温暖な水域を好む個体も存在し、豪州、ニュージーランド、南アフリカでも少数が確認されている。
飼育例は極僅かで、南極で捕獲された雌の個体がオーストラリアのシドニー近郊にあるタロンガ動物園で2014年まで公開されていた。
特徴
体色は灰色で、黒い斑点のある体毛が豹のそれに似ている事からこの名がついている。頭は爬虫類を想わせるような形状をしており、首は長く伸ばせて柔軟性がある。前歯が牙の様に鋭く伸びており(約2.5cm)大型の獲物を仕留める際に使われるのに対して、後ろの臼歯はオキアミなどを濾し摂るのに特化した三叉型の形状をしている。
生態についてはまだ良く判っていない部分が多く、他の南極動物同様謎に包まれている。夏季は大半を叢氷周辺で過ごす。遊泳速度はアザラシの中ではかなり速く、最大で時速25マイルに達する。また他の南極アザラシ同様海中で独特のサウンドを響かせる事で知られている。
近縁種にロスアザラシ、ウェッデルアザラシ、カニクイアザラシがおり、合わせてロボドンタインアザラシ(Lobodontini; lobodontine seals)と呼ばれる。ウェッデルアザラシとは単系統の関係にある。
食性は幅広く、南極オキアミの様なプランクトンからペンギン、魚類、頭足類、他のロボドンタインアザラシまでと非常に多岐に亙る(シャチの様にグループ別に異なる嗜食性を持っている訳ではない模様)。
関連動画
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関連項目
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