SSR[サガンブルー]ヴォルフガング=フェリックス・マガト(Wolfgang-Felix Magath)は、ドイツ出身の元サッカー選手、サッカー指導者であり、サイゲームス史上最大のガチャ報酬である。
来歴
ヨーロッパにて
選手としてはハンブルガーSVにおいて300試合以上に出場し、西ドイツ代表としても1982年、1986年の2回のワールドカップに出場。いずれの大会も主力として準優勝に貢献している。
現役引退後は古巣のハンブルガーを皮切りに、ドイツ各クラブの監督を歴任。2004年に強豪バイエルン・ミュンヘンの監督に就任すると、2年連続でブンデスリーガとドイツカップの国内二冠を制覇するという輝かしい成績を残した。3年目途中で成績不振のため解任。
その翌シーズンより、VfLヴォルフスブルクの監督に就任。日本代表MFの長谷部誠を獲得し主力で起用した。中位が定位置で、前年まで2年連続15位と低迷していたクラブをいきなり5位にまで押し上げ、翌年にはリーグ優勝を果たして多くのファンの度肝を抜いた。なお、残念ながら活躍は出来なかったものの、2年目には同じく日本代表のFW大久保嘉人を獲得している。現在でこそドイツ・ブンデスリーガには多数の日本人が所属しているが、当時1クラブに2人の日本人がいるというのは初めてのことであり、早くから日本人選手のドイツとの相性の良さに目をつけていた。
2009年よりシャルケ04の監督に就任。今度は内田篤人を指導する立場になった。1年目にリーグ2位の好成績を挙げ、2年目はUEFAチャンピオンズリーグでベスト4まで勝ち進むものの、国内リーグでの成績が伸び悩んだため解任。
シャルケ解任の直後、降格の危機に瀕していたヴォルフスブルクの監督に再就任。何とか残留を果たすものの、2年目には開幕から1勝2分け5敗と大苦戦し、そこで解任された。
2014年には、同じく降格の危機に瀕していたイングランド・プレミアリーグ、フラムFCの監督に就任。初めてドイツ国外のクラブで指導したが、全く立て直すことができず降格。翌シーズンも2部で開幕7試合を1分け6敗という大不振に陥り解任された。
近年は結果を残せていないものの、過去にブンデスリーガ優勝3回、ドイツカップ優勝2回の実績を残し、ドイツ国内で350勝を積み上げている、ドイツを代表する名将であることに疑いの余地はない。そして、そんな名将マガトが……。
サガン鳥栖の監督就任?
2015年の末、Jリーグ・サガン鳥栖がマガトにオファーを送っているというニュースが電撃的に報道。さらに12月には就任が決定的であると報じられた。年俸はまさかの3億円以上だと言う。
国内サッカーファンが度肝を抜かれたのは、「マガトが日本に来る」という以上に、彼を呼んだのがサガン鳥栖であることだった。鳥栖はかつて財政難による消滅危機にも直面し、それを乗り越えてJ1の中位クラブとして定着した現在でも予算規模は下から数えた方が早い、地方の小クラブである。2013年と2014年には2年連続で赤字を計上(財務に厳しいJリーグでは、3年連続で赤字を計上すると下位リーグへ強制降格してしまう)しており、とてもマガトを呼べるような金はないはずのクラブであった。
状況が大きく変わったのは2015年途中、『アイドルマスター シンデレラガールズ』や『グランブルーファンタジー』の大ヒットで隆盛を極めるソーシャルゲーム開発メーカー・サイゲームスがクラブのオフィシャルスポンサーに就任してからだった。社長が鳥栖の所在する佐賀県出身である縁でスポンサーに名乗り出たサイゲームスは、埋めるのに苦労していたホームスタジアムの広告看板を軒並み自社広告で埋め、『スターライ☆鳥栖☆ステージ』と銘打った『アイドルマスター シンデレラガールズ』とのコラボイベントも開催。鳥栖に惜しみなく金を注ぎ込み、3年連続の赤字も見事に回避した。そしてその集大成がマガトの招聘である。報道によれば、欧州で実績のある監督の招聘自体がサイゲームスのオーダーで、マガトの獲得資金の大半はサイゲームスが捻出しているという。
この状況に、サッカーファンを兼務するプロデューサーや騎空士の多くが「俺らが課金した金がマガトに化けた」「SSRアイドルにも程がある」と驚愕した。果たしてこの壮大なる監督ガチャがどう転ぶのか、2016年の鳥栖に要注目である。就任自体がポシャったら引けなかったってことで。
残念ながら12月31日のマガトのフェイスブックにて正式に鳥栖へ断りの連絡を入れたと発表があり、鳥栖側もそれを認め、監督就任は流れた。どれだけ頑張ろうとも引けないときはいけない、ということをガチャに挑むプレイヤーたちに教えてくれる貴重な教訓となった。
指導方針
マガトは「科学的なトレーニングを元に綿密な戦術を組み立てる」といったヨーロッパの現代的指導者のイメージとは程遠い、超フィジカル志向・根性論の監督である。練習は朝6時から始まり、素走りや筋トレ、長距離ダッシュなどの楽しくもなんともない軍隊式トレーニングを延々と課す。2部練習、3部練習は当たり前であり、それに反発した選手は対話することもなく容赦なく干す。長谷部は「高校の部活よりも練習がきつい」と漏らし、ついたあだ名は「鬼軍曹」である。
この指導方針で多数の若手選手を見出し輝かしい実績を残してきたものの、当然ながら選手との軋轢や確執も絶えず、近年の監督成績が散々なこともあって「古い時代の指導者」と評されることも多い。
ただ、日本で指揮することになる鳥栖も、徹底した走り込みによるフィジカルサッカーをチームの伝統とするチームであり、マガトの方針にはかなり合っている。やみくもに有名どころの監督を呼んだわけではないと思われる。
マガト軍曹の伝説(コピペ)
- プロなんだから生活のすべてをサッカーに捧げろ
- ドイツ語の勉強必修。練習後はドイツ語授業を受ける。チーム内ではドイツ語で会話を強制
- 長谷部の場合は移籍当初から練習中もグランド内に通訳の人は立ち入りさせてもらえず、その通訳も移籍から三ヶ月でいなくなる
- 午後の練習があるかは午前の練習後に伝えられる。理由は午後遊ぶ予定をたてさせないため
- 朝はクラブ内のレストランの朝食で集合
- 試合前日の2部練は当たり前
- 試合間隔が1週空くときは3部練習も。朝練は近くの高校の体育館で筋トレ(ロープを片手で登り降りなど)
- 練習後、コーチとの個別トレーニングメニューがある者も。(移籍当初の長谷部はヘディング練習)
- スイスの高地トレーニングのランニングで失神者がでる
- 合宿でヌーディストビーチの砂浜をひたすら走る
- 憎きバイエルン戦で決定機を数度外したパラグアイ代表選手は次の日から練習参加を禁止される
- ランニング距離を告げられたときに長谷部が冗談で「えー!」と言ったらコーチに真剣に怒られた
- 試合前日は帯同選手全員で映画を見に行く(もちろんドイツ語吹き替え)
- 炭酸飲料禁止。コーラを飲んだアフリカ出身選手がコーチに怒鳴られ涙目に。でもスプライトはOK
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関連項目
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