- 15世紀後半の神聖ローマ帝国皇帝。ハプスブルグ家出身。
- ホーエンツォレルン朝ドイツ帝国第2代皇帝。咽頭癌により在位99日にして崩御した「百日帝」。
- その他、ドイツ王、ドイツ語圏の貴族、神聖ローマの選帝侯などといった君主・当主複数
- 「銀河英雄伝説」の登場人物。ゴールデンバウム朝銀河帝国第20代皇帝。「敗軍帝」として知られる。
CV.太田哲治(オーディオブック版)。
概要
ゴールデンバウム朝銀河帝国第20代皇帝(在位R.C.330?~336?)。先帝レオンハルト2世の弟の子。
その治世のさなかに起きた「ダゴン星域会戦」に歴史的大敗を喫したため、「敗軍帝」の異名を持つ。第21代皇帝マクシミリアン・ヨーゼフ1世は異母兄、侯爵ステファン・フォン・バルトバッフェル上級大将は異母弟。
名君と呼ばれることはなく、とはいえことさら暗君というわけでもないが、彼の治世はゴールデンバウム朝がもっとも深く腐敗と退嬰と陰謀の中に沈んでいた時代であり、「暗赤色の六年間」と呼ばれた。
即位
先帝の甥であったフリードリヒが皇帝となったのには理由がある。
それは先帝レオンハルト2世に実子がなかった、という、5世紀近いゴールデンバウム朝の歴史のなかでもよくある程度の理由であるが、フリードリヒの場合にはややその趣が異なっていた。
レオンハルト2世の皇后はクリスティーネといったが、自身との間含め、夫に跡継ぎとなるべき子がいないことを考えた彼女は、夫に甥であるフリードリヒを養子にするよう勧めたのである。そしてその養子縁組が成立した直後、レオンハルト2世は急死し、フリードリヒが帝位につくことになったのだった。
この奇妙な展開は、当時の宮廷を巡る陰鬱な世情もあって、周囲に陰謀の存在を噂させるに充分であった。フリードリヒがもともと皇后クリスティーネと不倫関係にあったために養子に推薦されたのではないかと囁かれ、いわずもがなレオンハルトは暗殺されたのでは無いかという推定も可能だが、事実は定かではない。
治世
先だっても記述しているように、彼の治世は「暗赤色の六年間」と呼ばれる、陰謀と腐敗に彩られたものであった。
皇太子である長男グスタフの病弱をいいことにして三男ヘルベルト大公と四男リヒャルト大公が帝位継承権を巡る陰惨な競争を続け、次男マクシミリアン・ヨーゼフは母親に後ろ盾がないために無視されていた。この争いはフリードリヒ3世の死後に表面化し、最終的に次男マクシミリアン・ヨーゼフ2世の登極と改革を生むことになる。
先帝を暗殺したという疑惑が事実だったのか、フリードリヒ自身も暗殺と叛乱の恐怖に怯えた。皇帝を守るべき近衛師団が叛乱を起こすのではないかと恐れた彼は皇宮新無憂宮の内部に近衛師団と対決できる戦力を別に備えることとし、北苑に「北苑竜騎兵旅団」を、西苑に「西苑歩兵旅団」を設置。これらの部隊の砲口をつねに近衛師団司令部に向けることで近衛師団を牽制し、自らの安寧を得ようとした。
そして何より、彼の治世の初期にあたる帝国暦331年、叛徒、すなわち「自由惑星同盟」が発見されている。フリードリヒは長男グスタフを見限り、新たに三男ヘルベルト大公を皇太子に立てるための「箔付け」としてヘルベルトを討伐司令官に任じた。しかし敵を侮った「ダゴン星域会戦」の結果帝国軍は完敗を喫し、敗走したヘルベルトは失脚。帝国の権威も著しく低下する事態となった。
死後
まず彼の異母兄マクシミリアン・ヨーゼフ1世が一時的に皇帝の地位を継ぎ、続いてフリードリヒの長男グスタフが帝位についたが在位約100日にして毒殺された。その結果、次男マクシミリアン・ヨーゼフ2世が第23代皇帝となり、「晴眼帝」として澱みきった帝国を立て直すこととなる。
マクシミリアン・ヨーゼフ2世が同盟との戦いを選ぶことはなく、フリードリヒ3世の設置した「北苑竜騎兵旅団」と「西苑歩兵旅団」も、悪しき時代の産物として解体された。その次代コルネリアス1世もまた、同盟征伐に際して充分な兵備を整えてから実行している。
関連動画
関連項目
- 銀河英雄伝説
- ゴールデンバウム朝銀河帝国
- マクシミリアン・ヨーゼフ1世(異母兄)
- ステファン・フォン・バルトバッフェル(異母弟)
- マクシミリアン・ヨーゼフ2世
- グスタフ
- ヘルベルト・フォン・ゴールデンバウム
- 0
- 0pt