ブラザー工業(こうぎょう)とは、愛知県名古屋市にある電機メーカーである。ミシン、ファクシミリ、プリンター複合機の生産で有名な企業。
概要
- 旧社名は安井ミシン兄弟商会。創業者が兄弟で興した会社にちなみ、『brother』を商標にした[1]。1962年に現社名に変更。ちなみに創業は1908年と歴史のある企業である。
- ミシンの修理から会社を興し後に自社でミシンを生産するようになった企業であるが、現在の主力製品はプリンターやFAX。ミシンの売り上げは総売り上げの中で10%を切っている(2014年現在で7%)。それでも世界の家庭用ミシンのシェアでは2位に君臨している。
- 名古屋に本社を置く企業でありミシンメーカーという縁から世界コスプレサミットに協賛。同イベントではブラザー賞を設置している。
- らき☆すたコラボプリンター、恋する!brotherくんなど、中の人が時々公式が病気状態になる。
- NTTと共同でファシミリを開発した。アメリカでは長年シェア1位だったが、現在は他社に追い上げられている。
- パソコンソフトの自動販売機『ソフトベンダーTAKERU』をかつて展開していた。この時に培った通信技術を基にして通信カラオケ事業にも参入し、JOYSOUNDで有名なエクシングを傘下に置いている。
- 1956年頃にはオートバイも生産していたが、作っていた工場が伊勢湾台風で水没し大打撃を受け、そのまま撤退に追い込まれた。他にも家電やタイプライター、電子オルガンも発売していたことがあるが、1990年代までに撤退している。
- あまり知られてないが工作機械も作っている。CNCタッピングセンタ[2]という機械では工作機械大手ファナックと市場を二分している。
- 2015年、英国の工場向け印刷機メーカー、ドミノ・プリンティング・サイエンセズの買収に踏み切ることとなった。社風も近く企業内ノウハウも比較的かぶらないため成功すれば理想的な買収統合となる(ドミノは表面が平らではない場所に賞味期限や製造番号などを印刷する技術に優れている)。
ブラザー劇場・ブラザーファミリーアワー
1964年~1984年にかけて、TBSテレビ系の月曜19時30分に『ブラザー劇場』『ブラザーファミリーアワー』という一社提供番組枠を保有していた。ブラザー劇場時代は『刑事くん』『コメットさん』『刑事犬カール』、ブラザーファミリーアワー時代は『人生ゲーム ハイ&ロー』『クイズ天国と地獄』という人気番組を輩出し、昭和50年代(1970年代後半~1980年代前半)には『クイズ100人に聞きました』『ナショナル劇場』『月曜ロードショー』とTBSテレビ系列の月曜夜を確固たる編成にするのに貢献していた。しかし、1984年秋の改編で『JNNニュースコープ』の放送時間拡大を行う際に、放送枠確保のため『クイズ天国と地獄』が放送枠を移動し、この際にブラザー工業を含む複数社提供番組に移行したためブラザー工業一社提供枠は消滅している。
主な事業、製品
現行品
プリンター
中の部品は他社に供給したり逆に他社から購入したりしている。
- 家庭用及びビジネス用複合機(FAX兼プリンター)
※家庭用は『PRIVIO』(旧mymio)、ビジネス用は『JUSTIO』ブランドで展開。電話の受話器つき複合機はほぼ同社しか製造していない。 - 家庭用FAX付き電話機
- ラベルプリンター
- モバイルプリンター(主にセールスマンが領収書や伝票を印刷するためのもの)
- ガーメントプリンター(Tシャツに直接絵や文字を書き込むプリンター)
その他
過去に販売されていた製品
- 編み機
- 白物家電(電子レンジ、洗濯機、掃除機など)
- テレビ・ビデオデッキ(三菱電機がOEM供給)
- 電子オルガン
- オートバイ(前述のとおり伊勢湾台風で撤退)
- タイプライター
- ソフトベンダーTAKERU:個別記事参照。
関連動画
関連商品
関連項目
脚注
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