ブラックペアン1988とは、海堂尊の長編小説である。2018年に「ブラックペアン」というタイトルでTBS系日曜劇場でテレビドラマ化された。
概要
「小説現代」2007年4月号から8月号まで掲載、同年9月に単行本化され、山本周五郎賞候補になった。2009年に上下巻の文庫版が刊行され、2012年に上下を合本した新装版に切り替えられた。
海堂尊のデビュー作『チーム・バチスタの栄光』に始まるバチスタシリーズの過去編にあたり、『ブレイズメス1990』『スリジエセンター1991』とともに「バブル三部作」(講談社のつけたシリーズ名は「ブラックペアンシリーズ」)をなす。
あらすじ
昭和63年、世良雅志は東城大学医学部の研修医として医師免許試験の結果を待っていた。
そこで佐伯学科に高階権太が来る。高階は腕はあったが、口が悪く型破りだったので帝華大学からはじき出され、佐伯学科に招かれる。世良はそんな高階の研修医として付くことになる。そこで出世を断り万年平社員として在り続け、「オペ室の悪魔」と称されていた渡海征司郎と知り合い、世良は高階と渡海との交わりで成長していく。
テレビドラマ
2018年4月22日から6月24日(予定)までTBS系「日曜劇場」で放送。全10話。
時代背景は小説版と違い、2010年代となっている。
二宮の連続ドラマの主演は2014年の日本テレビ系列の連続ドラマ『弱くても勝てます』以来4年ぶり、TBS系列では2008年の金曜ドラマ「流星の絆」以来10年ぶりとなる。
同じ嵐の松本潤主演のヒットドラマ『99.9』(平均視聴率17.6%)のバトンを受け継ぐ形でスタートしたため、視聴率には注目が集まった。結果、最終回では18.6%を記録。平均視聴率は14.3%と2018年春クールのドラマでは1位になるなど、なかなかの好成績となる。
登場人物・キャスト
東城大学医学部付属病院
- 渡海征司郎(二宮和也)
本作の主人公。一匹狼な性格をしている。万年ヒラ医局員だが、手術成功率100%を誇る他、「医師は殺すが患者を生かす」と評されることから「オペ室の悪魔」と称される。ある患者の謎を追っている。当初は「邪魔」の台詞を削ることが検討されていたが、二宮の演技により存続となっている。 - 世良雅志(竹内涼馬)
研修医。小説版では主人公。まっすぐな性格をしている。 - 花房美和(葵わかな)
新人研修医。真面目で穏やかな性格だが、洞察力に長けている。世良とは助け合う。 - 猫田真里(趣里)
主任看護師。渡海と相性が良く、器械出しに長けている。 - 佐伯清剛(内野聖陽)
総合外科学の教授。心臓を止めずに手術するという特殊な技術を持っており、世界では佐伯しかできない。またブラックペアンを用いる。渡海の過去に関わりがあるが、渡海を一目置いている。 - 藤原真琴(神野三鈴)
看護師長。手術の際は佐伯のサポートを務める。 - 黒崎誠一郎(橋本さとし)
外科学教室の准教授。実質的なNo.2の立場にある。
帝華大学
その他
- 木下香織(加藤綾子)
ドラマオリジナルキャラクター。治験コーディネーターを務める。前は看護師をしていたがある事情で辞めている。 - 池永英人(加藤浩次)
ドラマオリジナルキャラクター。「日本外科ジャーナル」の編集長。
関連項目
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