ブロリロイドとは、ドラゴンボールのキャラクター・ブロリーの音声を合成し、オリジナルのセリフを作り出す技術である。
概要
いわゆる「人力VOCALOID」の一種。単に「ロイド」と呼ばれることも。
劇場版ドラゴンボールZシリーズのブロリーの音源やセリフを素材とし、独自のセリフを作り出す合成技術を指す。
VOCALOID同様に歌を歌わせることも可能であるが、主にブロリーを主役に置き換えたMADやブロリーを題材にした動画で使用される。
ニコニコのアイドルマスターMADの人気作、「ブロリープロデューサー」シリーズにて初めて使われた。
元々は相手の話題や反応に対しプロデューサー役であるブロリーが原作のセリフや反応で対応するというものであったが、原作のセリフでは使用できる音声素材に限りがあり、アイドルたちとの掛け合いの幅が狭まってしまうという大きな壁があった。
そこで制作者であるマンタPは、ブロリーのセリフを語句や一音ごとに区切り、切り貼り・合成することで任意のセリフを作り出すという手法を導入。マンタPの技術の進歩の速さもあり、ブロリープロデューサーはニコマス界だけでなくニコニコにおいてその知名度を上げる。このヒットを受け、ブロリープロデューサーを手本とした「MADアイマスプロデュサー」が数多く作られることとなる。
その後、ブロリーを主役に置き換えた「もしもブロリーが地球に送り込まれていたら」通称もしブロ等、ブロリーを他の作品に登場させるMADにおいてブロリロイドが使用される。以降、ブロリーMADにおいてブロリロイドをいかに使いこなすかがブロリストの腕の見せ場といえる。
類似のものにカカロイドや王子ロイド、親父ロイド、タコロイドなどの発展系も確認されている。
なお、現在では上述のようなギャグMADでの喋らせるタイプ以外にも、バカヤロイドや勉強シロイドのような暴歌ロイドタイプ、UTAUやkeroveeのようにフォルマント補正を使用して一音節ずつの喋り声を歌声に変えるタイプがある。
「何故、人はブロリロイドに惹かれるのか?」
先述のとおり、ブロリロイドは創意工夫を余儀なくされた。この工夫こそがブロリーの人気を一層高めたとも考えられるだろう。確かに人力ボーカロイドは数多く存在する。しかし、ブロリーほど困難な素材は無い。理由を挙げれば、
・劇場版オリジナルキャラクターであるため、本編でのブロリーの素材自体が少ない。(なお、ゲームでの優遇ぶりから音声等の種類は続々と増えつつある)
・声優の演技が他のキャラのような本来の持ち味(甲高い叫び声や明るく爽やか、あるいは冷静で利発そうな声)とまったく違ったため、他アニメからの流用は違和感を生んでしまう。
・劇場版のキャラではトップレベルの知名度だが、原作未登場であるため、ドラゴンボールZ・セル編の直撃世代以外には通用しない場合がある。
・そもそも戦っている時以外の映像はバストアップの口パクばかりであり、動的な映像がほとんど無い。結果、大人しく喋るか叫び声かの二極化になる。
このように、一見ブロリーはMADに使用するのに不向きなキャラクターにも見える。しかし「ブロリープロデューサー」ほど息の長いMADシリーズはほぼ存在しない。2009年3月18日現在、2月6日のブロリーデー以降、1日に最低一つはMADが投稿されている。何故ブロリーはここまで伸びるキャラクターになったのか。以下に理由を挙げた。
・元々の存在感が強烈であり、一度見たら忘れられない。
・彼に対する王子の対応がドラゴンボール史全体でも語り草になるほどの怯え方が印象付く。
・ブロリーの項にもあるが、常にテンションが高いが急に「はい・・・」という、躁鬱と取れるギャップ。
・結局、破壊と抹殺しかやることが無いが、絶妙のさじ加減で飽きが来ないMAD職人の実力と愛。
・娘ェ!に対して普通に(或いは変態大人的に)接し、ストーリー上にまったく影響を来さずに進める。
・素材の少なさを補って余りある神調教。たまにはもじもじ喋リーです・・・。
・ブロリロイドを生かすために、動画の編集にも力が入リーです・・・。
以上の事から、じわじわと人気を上げ、ランキングへの登場も珍しくなくなってきた。扱いの難しいブロリロイドが頻繁に更新され、扱う側も見る側も愛を感じ、それがブロリーへ人を導いて言ったのだろう。
ちなみに、その実力を知る超・辺字伊田が著した『ブロリー大全』(1995年・菜野書房・発行)に、
と、著者が自らの独白を一行目に書いた事から、その年の流行語大賞に選ばれる。
辺字伊田氏はブロリーの危険性を最も知る、伝説の超サイヤ人の研究の権威である。
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