プリキュアシリーズの評価とは、シリーズごとに商業的などの目で見た場合の評価のことである。
ふたりはプリキュアの評価
業績や評価
その斬新な試みは、女児にとどまらず幅広い層に人気を集め、大ヒット作となった。 嘘か真か、コンセプトポスターに男性の年齢層が二十代から三十代とされている画像は一部で有名である。 真偽はともかくプリキュアのマニア向け商品がいくつか発売され、大きな人気を博したことは間違いない。 実績として、東京アニメアワード2005年の優秀作品も受賞している。
玩具においても100億円以上の収入を記録し、セーラームーンにこそ劣るとはいえ玩具業界の常識をも覆した。 (余談だがセーラームーンはピーク時に約260億という化け物的な数値を打ち立てている。それを加味してもプリキュアの売り上げは常識破りである)玩具だけでなく、パスネットなど女児以外に向けられた商品もよく売れていたという事実は、声優などの関係者の証言でよく出てくる話である。
本作にはある種の伝説的な人気を誇っており、放送されて数年後、とある番組の着メロとして本作の主題歌が流れたりしたことがあるなど、一部のファンにはこの手のシリーズには付き物ながら神格化すらしている者も少なからずいる。 それは、何年も経った後で、続編のMaxHeartではなく本作がオンラインRPGでコラボした点からもよくわかる。
ただし、本作の異色のコンセプトは大きな支持を集めた一方で必ずしも絶賛ばかりでなかった点も存在する。 よく取り沙汰される保護者からの意見など(描写が暴力的、など)はよくあげられる要素の一つ。
さらに本作以降のシリーズにおいて、今回採用された異色の組み合わせ(黒と白)が採用されなくなった。 後輩達はいわゆるピンクプリキュアが主流となり、オールスターズDXでもブラックはピンクチームとして活躍している。 しかし声優間ではこの初代プリキュアのカラーである名前にちなんだブラック家族、ホワイト家族として一部チームが組まれている。
ふたりはプリキュアマックスハートの評価
実績・評価
劇場版は概ね成功域、玩具はさらに売り上げを伸ばし、平均視聴率も増加するなど、当時のプリキュア人気を象徴するかのような成績を数々打ち立てている。 反面、無印を絶対的に支持するファンからはこの続編すら認めないという声は少なくとも存在するのが現実である。
上記のように映画を短い間に二本も作っていたせいで本編の作画がイマイチになってしまい、かんたんルミナスという作画の悪さを揶揄するスラングが生まれてしまうほどであった。 実際制作側としても続編は予想外であり、MaxHeartというタイトルは「(気持ちが)いっぱいいっぱい」という意味も含まれていた。
人気絶頂期を迎えていたものの、プロデューサーを始めとしたスタッフの一部は「このままこのキャラクターでプリキュアを続けていても、長くは続かないだろう」という危惧を抱いていた。 これは本作に類似したカテゴリーの美少女戦士セーラームーンでも起きた現象である。 そこで次回作は「キャラや世界観を一新した新しいプリキュア作品にしよう」という提案が出て、それが現実化した。 プリキュアは続編製作においても異例の道を進むこととなったのである。
ふたりはプリキュアSplash☆Starの評価
誕生の経緯
前作の初代ふたりはプリキュアシリーズは女児アニメ界では久々の大ヒットとなった。
人気が大きさを実感していた鷲尾天Pは、同時にプリキュアのシリーズとしての未来を懸念していた。 今まで東映の女児アニメの長期シリーズ作品は、「セーラームーン」や「おジャ魔女どれみ」とシリーズ自体は長く続いた作品こそ多い。 が、いずれも同じキャラクターで続けていくという性質上、作品製作や人気面において限界が生じ、最後は番組終局という最後へ向かってしまうというのが常であった。
そこで鷲尾は「キャラと世界観を一新し、シリーズとして続けていこう」という、当時の同業界としてはとても珍しい方向性へと舵を切ることを決意したのである。
その頃、限界を迎えていた(鷲尾P談)という、作品作りの相棒とも言うべき西尾大介がシリーズから一足先に勇退する。 そして新しい作品を作るため、今までの保護者からの意見を総合したうえで「丁寧に作品を作れるのは誰か」と精査した結果、二代目監督として小村敏明が抜擢される。 小村敏明は今までアクション性の高いアニメを経験してこなかったためこの抜擢に驚き「派手なアクションとか出来ないけど、いいですか?」と聞き返すほどだった。 (ちなみに先代の西尾監督がオファーを受けた時も「女の子の作品なんてやったことないけどいいの?」だった) 鷲尾Pが小村監督を選んだ理由は「親が目を細めるような映像は作らない人だから」であった。 実際のところ、小村監督も(苦手とはいえ)アクションシーンは押さえつつ、むしろ日常風景などをより掘り下げて描いていきたい(目指すは世界名作劇場の雰囲気)と考えていた。
こうした首脳部の一部こそ変わったものの、スタッフの多くは残留している。 特にキャラクターデザインの稲上晃は、唯一テレビシリーズにおける別の作品をデザインを担当している人である。 (以降は世界観が変わるごとに別の人が担当している)
シリーズ構成は早い段階で長津晴子から成田良美へと何故か変更されている。 なお、前期の長津はS☆Sを2話しか担当しておらず、一体何が原因かは情報が乏しいので不明。
商業的失敗と不遇
玩具収入面では大敗と言わざるを得ない結果に終わってしまう。 (ただしそれでも女児向け玩具としては成功域とされる数値で、どれみとほぼ同等)
プリキュアシリーズ内では前作の半分に近い歴代最低額の60億円程度まで減少し、他の業績も全体的にあまり良いとは言えないのは紛れも無い事実である。 2011年現在、100億を超えられなかったのは本作だけになっている。 映画は映画で、作品の商業成績自体が低調であるにも関わらず、デジモンとの同時上映という視聴層が被らないという足枷をはめられたことにくわえ、時期を大きく外していたということも手伝い、興行収入はかなり悪くなってしまっている。
こうした背景から、本当なら本作も続編を作る予定が、1年で交代してしまうという事態に陥ってしまった。 実はブライトやウィンディというフォームチェンジも、続編のための要素だったことはファンには有名。 ただしこの商業的な失敗は、製作サイドとスポンサーサイドの結束を強く深めるキッカケとなり、後輩のプリキュア達が商売の面で大きくコケなくなったのは本作での反省があったためでもある。
その反省の一部として
などなど、特に商売という面において徹底的に見直されている。
が、こうした過去から、大きなお友達向けの商業的フォローは極めて粗雑と言わざるを得ない。 マニア層に向けた商品のほとんどが発売されておらず、ファンは長い間苦しむ事態に陥っている。 後年稼動したデータカードダスでは長らく参戦を見送られたり、当時フィギュアファンに向けた市販立体物が一つも製作されなかったなどなど。 特に後半の別フォームであるブライトとウィンディは、立体化そのものが少ないという悲しい現実がある。 (オールスターズでもあまり言及されない)
しかし、プリキュアオールスターズシリーズの成功から再評価の機運が少しずつ高まりつつある。 上述の立体物も、5以降導入されたキュアドールシリーズがプリキュアオールスターズの括りで登場したが、本作の二人も当然ラインナップされ、初代と並んで大ヒットを飛ばし、長らく品薄が続いた。 立体物はその数年後にアクションフィギュアやデフォルメフィギュアが発売され、こちらも人気はそれなりに上々だが、まだ立体物を求める層にとっては十分とは言い難いラインナップ状況となっている。
作品評価
このように商売として見るとネガティブな要素はあまりにも多い。 が、それらが決して作品の内容とイコールするわけではないのは言うまでもない。 監督・脚本家への評価は概ね高く、この二名は「Yes!プリキュア5シリーズ」で大いに活躍している。 また、鷲尾Pはこの作品の二作目を作れなかったことをかなり悔やんでいるようなコメントがあるなど、スタッフに愛され、何よりファンにもよく愛された作品である。
声優・歌手陣達は長い時間が経ってもなお結束が固く、特に咲と舞の声優の仲の良さは有名。 あまりにも仲が良いので定期的に歌手・声優によるライブ(SUPER TEUCHI LIVE)も催されており、ファンが満員御礼レベルで集まるのは勿論、共演者・スタッフ問わず作品関係者がライブを見にぞろぞろと集まる姿が見られた。 この点も本作が根強い人気を誇るという根拠の一つでもある。
後期ED「ガンバランスdeダンス」への評価もかなり高く(鷲尾プロデューサーのコメントによる)、後のシリーズ第4・5弾「Yes!プリキュア5」以降に強い影響を、というかマイナーチェンジとして後期EDで使用されている。
本作品の映画に登場する台詞「プリキュアはふたりなの!」に繋がる展開は、今までのコンセプトに対する結論を提示しているとも言われ、本作までを支持するという層にとっては感慨深い台詞として語られる要素である。
関連動画
プリキュアシリーズの評価に関するニコニコ動画の動画を紹介してください。
関連商品
プリキュアシリーズの評価に関するニコニコ市場の商品を紹介してください。
関連コミュニティ
プリキュアシリーズの評価に関するニコニコミュニティを紹介してください。
関連項目
プリキュアシリーズ
- ふたりはプリキュア
- ふたりはプリキュアMaxHeart
- ふたりはプリキュアSplash☆Star
- Yes!プリキュア5
- Yes!プリキュア5GoGo!
- フレッシュプリキュア!
- ハートキャッチプリキュア!
- スイートプリキュア♪
- 0
- 0pt