お話好きな子よっといで…
『プリンセスチュチュ』は2002年から2003年にかけてキッズステーションなどで放送されたテレビアニメである。
概要
『美少女戦士セーラームーン』シリーズや『魔法使いTai!』などでキャラクターデザインを手がけた伊藤郁子が10年以上の構想を経て制作に取りかかった作品。総監督の佐藤順一、監督の河本昇悟、シリーズ構成の横手美智子など主要スタッフに『魔法使いTai!』の関係者が揃っている。
前半の13話が「卵の章」として、後半の13話が「雛の章」として放送され、tvkやサンテレビなどでも放送されたが、独立局で放送されたアニメとしては珍しく朝の時間に放送されたアニメでもある。
一見すると子供向けの変身ヒロインアニメに見えるが、バレエやクラシック音楽を物語のモチーフとしており、BGMとして用いられた楽曲から導かれた物語を中心に、難解な世界観の謎解き要素、劇中で演じられるバレエとのつながり、何よりバレエやクラシックを知っていればより楽しめる物語の内容が相まって重厚な内容となっている。その一方で所々で軽いギャグも挟んでおり、猫先生をはじめとする一風変わった登場人物も特徴の一つとなっている。
主要4人の声優はデビューして数年の起用で、特にふぁきあ役の櫻井孝宏とるう役の水樹奈々はその後の活躍を見れば感嘆すべき物がある。その一方で脇役に名優が揃っており、特に本作の狂言回しであるドロッセルマイヤー役に三谷昇、ナレーションに岸田今日子と2人の俳優が一層の重厚さを醸し出している。記事製作者個人的にはゲストキャラのふぇみおを演じたパパイヤ鈴木も捨てがたいと思っている。
あらすじ
金冠町にある芸術専門の学校、金冠学園のバレエ科に通う落ちこぼれの生徒、あひるは憧れの先輩みゅうとの心を取り戻すため、謎の老人・ドロッセルマイヤーから授かった力によってプリンセスチュチュに変身、みゅうとの心がもたらした登場人物の心の闇をバレエによって解消し、心をみゅうとに返すようになった。
しかしみゅうとの親友のふぁきあや、恋人を自称するるうはみゅうとの心が戻るのを良しとせず、妨害しようとする。その最中根幹をなす物語に否応なしに巻き込まれる。そしてチュチュの敵役であるプリンセスクレールも現れるなど、話は急速に駆け巡っていく。
主な登場人物
- あひる(プリンセスチュチュ) - 加藤奈々絵
- 金冠学園バレエ科見習いクラスの生徒。おっちょこちょいだが元気で一生懸命で健気な女の子。ドロッセルマイヤーから与えられたペンダントでプリンセスチュチュに変身、美しいバレエを踊れるようになる。
- みゅうと - 矢薙直樹
- あひるがあこがれる物静かな少年。約10年前、放心状態となっていた所ふぁきあに助けられ、以後ふぁきあの言うがままに過ごしてきた。心を失っており、感情を持つことができなかったが、チュチュに心を取り戻してもらうことで次第と感情を持つようになる。
- ふぁきあ - 櫻井孝宏
- みゅうとのクラスメイトで、みゅうとの面倒を見、側に近づけないようにしている少年。クールでぶっきらぼうだが、激情家な一面もあり、実は不器用で心優しい。
- るう(プリンセスクレール) - 水樹奈々
- バレエ科特別クラスの女子生徒。みゅうとの彼女を自称し、彼が心を取り戻すことで自分から離れていくのではと恐れる。根幹をなす物語に巻き込まれて以後大鴉にとりこまれ、その娘プリンセスクレールとなってチュチュと対立、さらにみゅうとを一層縛り付けるようになる。
- 猫先生 - 松本保典
- バレエ科を担任している、文字通り猫の先生。何かあれば二言目には「私と結婚してもらいますよ!」と迫ることがしょっしゅう。ネット上では↓のAAの元ネタとして有名か。
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主なスタッフ
- 原案・キャラクターデザイン・総作画監督 - 伊藤郁子
- 総監督 - 佐藤順一
- 監督 - 河本昇悟
- シリーズ構成 - 横手美智子
- 美術監督 - 田尻健一
- 音楽 - 和田薫
- アニメーション制作 - ハルフィルムメーカー
主題歌
- オープニングテーマ「Morning Grace」
- 作詞・作曲 - 岡崎律子 / 編曲 - 村山達哉 / 歌 - 岡崎律子
- エンディングテーマ「私の愛は小さいけれど」
- 作詞・作曲 - 岡崎律子 / 編曲 - 村山達哉 / コーラス・アレンジ - 岡崎律子
関連動画
関連項目
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