プルトニウム(Plutonium)とは、超ウラン元素のひとつである。
概要
- 原子番号は94、元素記号は“Pu”、アクチノイドに分類される。
- 名前は当時新たに発見された惑星のひとつである冥王星(Pluto)に由来する。ウラン、ネプツニウムも同様。
- 発見:1940年、238U に重陽子(重水素の原子核)をぶつけ、238Np をつくり、そのβ崩壊でプルトニウム 238Pu を得た。
- 自然界にはウラン鉱石などにごく微量存在するのみだが、原子炉では238Uが中性子を吸収した後に二度のβ崩壊を経て 239Puとなる反応が主に起こる。現在人類が手にしているプルトニウムは原子炉由来のものである。
- 利用例:原子爆弾、混合酸化物燃料(Mixed Oxide Fuel、プルサーマル燃料)など
- 強い放射能を持ち、半減期も最大で2万4000年( 239Pu)と長い。
- 毒性は、化学毒性が強いという説があるが、実際重金属としては腎臓障害などウランとほぼ同等で、放射線障害に比べて軽微なため無視できる。生物学的半減期(放射性物質の崩壊+排泄等による半減期)が長い(ウランの場合数十日から数百日であるのに対して、プルトニウムは数十年)ため、放射線障害はウランなどに比べて少ない量で発生する。
- プルトニウムを用いた原子爆弾の起爆には爆縮レンズという高度な技術が必要であるが(同位体の一つである240Puが239Puより核分裂を起こしやすいため、核物質を衝突させる広島型原子爆弾では核爆発する前にプルトニウムが飛散してしまう)、ウランの約 1/3の量(4kg)の 100% 239Pu があれば原子爆弾が作成でき、純度が 50% 程度でも5kg あれば十分となっている。このため、近年製造されている原子爆弾のほとんどはプルトニウムを用いているとされる。
- 融点639.5℃、沸点3230℃の銀白色の大変重い(比重19.8)金属だが、延性・展性がほとんどなく、融点近くでは収縮するという変わった性質を持つ。
日本とプルトニウム
あまり知られていないが、実は日本は世界屈指のプルトニウム保有国である。
2009年現在、国内には45トンのプルトニウムが存在する。
また、国内の再処理工場から、年間4トンのプルトニウムを生産していた。
が、2011年からは、青森県にある大規模な再処理工場が始動するため、この生産量が年間8トンに上昇する。
このため、2012年からアメリカを抜いてプルトニウム保有量世界最大となるとされている。
ただし、日本が保有するプルトニウムは兵器として使用する事は難しい。
そもそも兵器に使用しにくい種類のプルトニウム(Pu240という成分が多すぎる)であり、さらに兵器に転用しにくいよう工場で処理されているからである。 それらの管理も、国際原子力機関によって厳しく監視されている。
上記の点を考えなければ、単純計算では、日本が保有するプルトニウムは量的には核兵器5500発ぶんに相当する。
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読み:プルトニウム
初版作成日: 09/01/04 00:37 ◆ 最終更新日: 11/03/30 21:29
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