『プロ野球ファミリースタジアム』とは、ナムコ(現・バンダイナムコゲームス)のファミリーコンピューター用ゲームソフトで、同社の看板タイトルである。『ファミスタ』の略称でも有名。
概要
ファミコンを代表するプロ野球ゲームで、パワプロと並び歴代のゲーム史に残るシリーズである。第2作目の「'87」までは選手は実名だったが、「'88」以降はNPBライセンス許可がおりた「ファミスタ'93」(シリーズ全体では「スーパーファミスタ」が先行して実名化している)が出るまで選手名が架空だった。
第1作では容量や当時のパリーグ人気が低かった事から、当時黄金時代だった西武ライオンズをモデルとしたライオネルズのみが独立チームで、その他のチームが連合チームとされた(その際につけられたレイルウェイズやフーズフーズはチーム名だけは昨今の作品にも登場している)。第2作である「'87」ではレイルウェイズからブラボーズ(阪急ブレーブスがモデル)が独立、「'88」以降は12球団から選択できる。架空チームは作品によっていたりいなかったりだが、ナムコキャラが集結したナムコスターズがいるのは全ての作品で共通している。
1988年には『プロ野球ワールドスタジアム』のタイトルでアーケードへの逆移植を果たし、同年にはPCエンジンに移植された。これ以降、(原則として)任天堂のゲーム機には『ファミスタ』の名で、それ以外の機種では『ワールドスタジアム』というタイトルでそれぞれシリーズ化している。
現在も、家庭用ゲームやPC版オンラインで新作が発売されている。家庭用ゲーム機の最新作品は、Nintendo Switch版『プロ野球 ファミスタ エボリューション』(2018年8月2日)。本作ではNPB球団だけでなく、名球会やOBクラブに名を連ねるレジェンド達や日本女子野球&ソフトボール選抜チーム、BC及び四国アイランドといった独立リーグ、更には関東六大学野球の選手まで収録されている。まさに日本国内の球団をこのタイトルに凝縮させたと言っても過言ではない程のボリュームを誇り、お馴染みナムコスターズに対するブラックナムコスターズにも豪華な面々が名を連ねている。
翌年にスマホアプリでは待望のファミスタとなる『プロ野球 ファミスタ マスターオーナーズ』がリリース。enzaに対応しておりPCブラウザでもプレイ可能で、NPBの最新登録選手を網羅。自ら監督となり、自チームを育成していくカードゲームの形式を採用している。昨今のファミスタシリーズではファミコンのようなお手軽操作に原点回帰しており、他野球ゲームと差別化を図っている。
操作方法
投手を操作する場合、十字キーを左右で変化させたり、上を押しながら投げるとフォークが、下を押しながらで速球を放る。これらを組み合わせて打者の空振りを誘ったり打ち取らせる投球が基本となる。初期の作品ではスタミナが早く尽きてしまうので早めの交代が肝要である。
打者はバッターボックス内なら移動ができ、きたボールにタイミングを合わせて振る。
ファミコンのファミスタシリーズの場合、高打率で本塁打が多いほど打球も大きな当たりとなりやすい。
主な作品
ファミリースタジアムシリーズ
ファミコン(色のついた作品は選手名が偽名である)
- プロ野球ファミリースタジアム - 1986年12月10日
- プロ野球ファミリースタジアム'87年度版 - 1987年12月22日
- プロ野球ファミリースタジアム'88年度版 - 1988年12月20日
- ファミスタ'89開幕版!! - 1989年7月28日
- ファミスタ'90 - 1989年12月19日
- ファミスタ'91 - 1990年12月21日
- ファミスタ'92 - 1991年12月10日
- ファミスタ'93 - 1992年12月22日
- ファミスタ'94 - 1993年12月1日
ゲームボーイ
スーパーファミコン
- スーパーファミスタ - 1992年3月27日
- スーパーファミスタ2 - 1993年3月12日
- スーパーファミスタ3 - 1994年3月4日
- スーパーファミスタ4 - 1995年3月3日
- スーパーファミスタ5 - 1996年2月29日
ニンテンドウ64
ゲームボーイアドバンス
ゲームキューブ
Wii
ニンテンドーDS
ニンテンドー3DS
Nintendo Switch
Android/iOS
ワールドスタジアムシリーズ
アーケード
PCエンジン
プレイステーション
- ワールドスタジアムEX - 1996年7月26日
- ワールドスタジアム2 - 1998年4月29日
- ワールドスタジアム3 - 1999年4月8日
- ワールドスタジアム4 - 2000年3月23日
- ワールドスタジアム5 - 2001年5月10日
プレイステーション2
上記2作品では、「ファミスタモード」を選択することで、2006、07年時の選手・成績・能力でのファミスタを遊ぶことができる。
ファミスタシリーズに登場するオリジナルチーム
下記のチームのほか、世界各国のチームや時代を超越したチームが登場する作品もある。
ナムコスターズ/ブラックナムコスターズ(ライバルーズ)
詳しくは『ナムコスターズ』の記事で。ナムコ(現・バンダイナムコゲームス)に出演しているキャラクターネームで編成されたチーム。対するブラックナムコスターズは各シリーズのライバルがメインとなっており、クライマックスでは『ライバルーズ』としてクエストモードの最終ボスを担当した。
作品ごとにポジションコンバートが激しい。スタメンは1番ピノと4番パックの二名がほぼ固定。総合的にみて戦力はやや弱めだが、ピノは例外的に足が非常に速い。
メジャーリーガース、アメリカンズ、メリケンウォーリャーズ
アメリカのメジャーリーグをモデルとしたアメリカンチーム。ナムコスターズと対を成すライバルチームともいえる。
どの選手も能力が高く、1番から9番まで気が抜けない強さである。
フーズフーズ
当時のROM容量の少なさを受けて、ライオネルズ(元ネタ・西武ライオンズ)以外のパリーグのチームは、混成チームとして登場した作品があった。
フーズフーズは食品会社で混成されたチーム。後の作品では、ファイアーズ(元ネタ・日本ハムファイターズ)とオリエンツ(元ネタ・ロッテオリオンズ)として独立する。
ファミスタDSで久々に復活した。ドリームリーグに登場し、選択してプレイすることはできない。
レイルウェイズ
後の作品では、ブラボーズ(元ネタ・阪急ブレーブス)、ホーネッツ(元ネタ・南海ホークス)、バッカルーズ(元ネタ・近鉄バファローズ)と単独のチームとして選択できる。
ファミスタDSでは西武ライオンズと阪神タイガースの合併チームとしてドリームリーグに登場。もともとのレイルウェイズを構成していた3球団は、2球団が親会社変更、1球団が解散したためフーズフーズと異なり構成が完全に変更されている。
メタルズ
クライマックスから登場した宇宙人、メタル星人達が選手のチーム。クエストモードの第10章ボスとして立ちはだかる。
関連動画
関連チャンネル・生放送
関連商品
関連項目
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