ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)とは、人間の視野に重ね合わせて情報を表示する装置である。
概要 —◯—
ヘッドアップディスプレイは、おもに窓、あるいはその手前に設置したガラス板などに情報を投影することで、人間の視野に対して情報を重ね合わせる。これにより、手前に設置された計器と外となどを視線が行き来せずに済むのが利点である。
この装置は戦闘機用の光学照準器が出自であり、それらはジャイロで自機の動きによるの照準のずれなど補正した情報を投影して、機関銃の弾などを正確に当てることが目的であった。
激しい戦闘してる最中に頭を固定する必要があるなどでは困るため、先に挙げた動画のように頭を動かしても、同じ対象に対して結像するよう光学的に設計されている。
そこから発展し、ドッグファイトの最中などに外から目を離さず計器を読み取れるよう、照準器に投影したのがヘッドアップディスプレイのはしりである。
その出自から分かるように、ヘッドアップディスプレイは軍用機、それも照準器を必要とする戦闘機など中心に広まっていった。しかし、乗員負担(ワークロード)の低減や安全性の向上に効果があるために、近年では軍用でも照準器などを必要としない輸送機や、民間の旅客機や貨物機、ビジネスジェット機などにも、オプション装備や標準装備として広く採用されている。投影する情報も計器の文字や図形に止まらず、地図情報や地形データ、暗視映像などといった映像も投影できるようになり、多色化も進んでいる。
また、航空機以外では自動車において、ときおりメーカーオプションなどで設定されたり、アフターパーツとして発売されたりしつつも未だ定着するには到っていないが、パイオニアがカーナビにHUDを組み合わせた商品を出して以降、ケンウッドやパナソニック、ガーミンといったカーナビメーカーもHUDとナビの組み合わせを商品化したり、BMW、トヨタ、マツダなども車速なども表示出来るHUDをオプションで搭載するなど盛り上がりを見せ始めている。
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関連項目 ☌
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