ヘッドホン推奨とは、ヘッドホンで聴いたほうが楽しめる動画に付けられるタグ、及びコメントである。
概要
バイノーラル録音の動画に付けられるほか、じっくり聴いてほしい楽曲の動画などにも「オススメ」の意味で付けられることもある。
その他にも、大音量で聞いてほしい動画や、耳の近くから音が聞こえることが推奨される場合、ささいな音までしっかり聞いてもらいたい場合など、ヘッドホンが推奨される所以は様々。
ちなみに、「ヘッドフォン推奨」「※ヘッドホン推奨」のような表記がされている場合もある。
なぜヘッドホンが推奨されるのか
立体音響
バイノーラル録音された音声では、当然に再生もバイノーラル再生を前提としているので、ヘッドフォン再生が推奨される。またバイノーラル録音が行われたものでない音声についても、PC用アクティブスピーカー等劣悪な再生環境においては、ヘッドフォン再生の方が立体音響的に優れているケースも多い。
一方、2チャンネル再生であるニコニコ動画では、ある程度以上の再生環境を準備すれば、ユーザーごとのスピーカー設置位置のばらつきによる立体音響音場的な差異はさほど大きくなく、むしろヘッドフォン再生の致命的欠点である音像の小ささ、音場限界の狭さ、重低音を体で感じられない物足りなさ、そして生理的に違和感を持たざるを得ない脳内定位等の問題の方が、よほど音場も含む再生上の問題であるという意見も見られる。なお、ある程度以上の品質を持つピュアオーディオでは、2チャンネル(某アングラ掲示板のことではない)で音場の高さまで鮮明に再現する。
音質
振動に介在する空気の量が少ないため、同価格帯での音質はスピーカーよりヘッドホンのほうが高音質である傾向がある。俗にスピーカーでヘッドホンの聴感を超えるにはヘッドホンの10倍以上の投資が必要と言われている。
PC用のアクティブスピーカーやノートPC内蔵の小型のスピーカーでは低音域の再現性に難があり、また高音域は空気中で減衰しやすいため、迫力に欠ける。一般的なノートPC内蔵スピーカーの再生音域は200Hzくらいから上である。 (例:エレキベースやコントラバス40~250Hzくらい、バスドラ100Hz前後、チューバなども40Hzくらいから)。
ちなみに、ほとんどのPC用アクティブスピーカーでは200Hz以下の音をある程度満足に再生するには、サブウーファーと言われる低音域専用のスピーカーが必要になる場合が多い。一方、ピュアオーディオ用のスピーカーであれば、比較的安価なものでも上記は再生可能となる(2014年4月初旬ペア7万円程度のB&WCM1の再生周波数帯域は45Hz~50kHz(-6dB))。
なお、本格的なピュアオーディオ環境でPC音声を出力している猛者からすれば、この音質面で「ヘッドフォン推奨」というタグをつけられた状態は、極めて強い違和感を伴うものである。何故なら、繰り返しになるがヘッドフォンでは音像が何をどうやっても等身大にならない、音場は極めて限定的、加えて重低音を体で感じることもない、しかも普通に録音された音声は全て脳内定位というものであり、本格的なピュアオーディオ環境を持つ者からすれば、ヘッドフォンによる再生とは、広義の意味で高音質とはかけ離れた再生条件だからだ。ただし、狭義の意味での音質、つまりスケール感や脳内定位を考えずに純粋に「音域の広さや音の美しさ」等について高音質を語るのであれば、上記の通り「10倍のコストパフォーマンス」は確実に言え、音質という観点からこのタグを付与することは間違いではない。
大音量
視聴環境によっては、スピーカーから大音量を流すことは近所迷惑などになる場合もある。特にそれがアニメ声や電波ソングなのであった場合は社会的立場等を失いかねない。そのような動画を大音量でこっそり自室で見るためにヘッドホンやイヤホンが推奨される場合がある。
ヘッドフォンのプラグを挿したつもりで大音量で音を出してしまったり、プラグを挿してもスピーカーからの音が止まない機器であったり、家族の接近に気付かないといった失敗談もあるので注意しよう。
耳までの距離
スピーカーに比べ音の出る位置が物理的に耳に近いため、間近に音を感じることができる。例えば、キャラクターのささやきや息づかいなども、まさに耳元に居るかのような臨場感を得ることができる。
あんまりニヤニヤしているとアレなので、やはり自室で一人で楽しむのが良いだろう。
ヘッドホンについての注意
ヘッドホンで長時間音楽等を聞き続けると難聴になる(らしい)。
これは耳が長時間・大音量でのヘッドフォンの視聴により耳の中の器官がダメージを受けるからだそうだ。詳しくは→http://health.goo.ne.jp/column/healthy/h003/0084.html
ちなみに、ヘッドホンなどで傷ついた耳は回復しないとか。過度の使用には気をつけてください。
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