ヘンリー・ブーンとは、1995年発売のSFC専用ソフト「機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079」の外伝「死にゆく者たちへの祈り」に登場する人物である。本作では声が無かったが、後年の作品ではてらそままさきが演じている。
概要
ジオン公国軍に所属する軍人で、階級は大尉。白い鉢巻を巻いたナイスガイなおっさんだが、年齢は34歳と意外に若い。犯罪者のみで構成された第17特殊任務班ウルフ・ガー隊の指揮官を務める。
元々はキシリア少将の親衛隊員であったが、クーデター未遂の嫌疑を掛けられて左遷。地上の最前線送りにされてしまう。そこでウルフ・ガー隊の指揮官となり、地上戦用に造られたモビルスーツ「イフリート」を受領する。間もなく沈黙を保ってきた地球連邦軍が大規模反攻作戦の予兆を見せ、ウルフ・ガー隊は中央アジア迎撃部隊に編入。攻撃に出たが、圧倒的物量を前に敗北。部隊は散り散りになり、ウルフ・ガー隊は本隊からはぐれてしまう。そして宇宙世紀0079年10月9日、ゴビ砂漠の真っ只中で彷徨うに至った。
置き去りにされたウルフ・ガー隊であったが、ヘンリーは冷静に部隊を指揮。欠乏気味な物資を補給すべく、たまたま見つけた連邦軍の基地を襲撃する事に。守備隊を蹴散らし、物資の奪取に成功したウルフ・ガー隊だったが、この襲撃の際にヘンリーは基地に何かがあると察知。怪しい気配を放つ敵の補給基地を見張る事にした。数日後、友軍部隊が敵の基地に襲撃を掛けてきた。せっかく出会えた友軍にも関わらず、ヘンリーは合流せず、敢えて「かませ犬」に使用。その結果、敵の基地にはガンダム・ピクシーと呼ばれる新型MSが配備されている事が判明。そしてピクシーがザクやグフを壊滅させた事で、その性能も窺い知れた。ヘンリーはイフリートを駆ってピクシーに挑むが、尋常ではない強さに驚愕。一時撤退した。しかしこの戦闘で隊員のレイとレスタを失ってしまった。
後が無いヘンリーは、残存のマーチンとサキを率いて夜襲を企図する。襲撃前、ヘンリーは上層部より新型MSの破壊命令を受けていた事を独白した。つまり本隊からはぐれ、ゴビ砂漠を彷徨ったのは全て計算のうちだったのだ。無理難題なこの命令は事実上の処刑通告であったが、成功の暁には隊員の犯罪歴抹消を申し出るつもりだったという。ともあれ、ガンダム・ピクシーとの決戦の時は刻々と迫っていた。
そして夜襲が始まる。ヘンリーとイフリートは死力を尽くして戦い、ミデアを守っていたガンキャノン2機を立て続けに撃破(サイドストーリーズではこの描写はカットされている)。しかしマーチンは戦死し、サキもまた消息を絶つ。対するガンダム・ピクシーも脱出するミデアに見捨てられ、孤立無援に。イフリートとガンダム・ピクシー、両者は無人となった基地で最終決戦に挑む。
本作はマルチエンディング制であり、ピクシーが勝利するルートと敗北するルートが用意されている。ピクシーが勝利した場合、ヘンリーは戦死。逆にピクシーが敗北した場合、ヘンリーは生き延びる。が、のちのソロモン攻防戦にて行方不明になる。元々死にゆく者たちへの祈りは三部作である事から、ピクシーが勝利するルートが正史と思われる。
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関連項目
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