マススタートとは、スピードスケートやクロスカントリースキーなどで行われているスポーツ競技の一つである。
概要
マスというのは、「集団」という意味で集団で一斉にスタートする競技である。
クロスカントリースキーやバイアスロンなど主に冬のスポーツで行われている。
日本でマススタートと言えばスピードスケートをすぐに思い浮かべるだろう。
なぜなら平昌オリンピックで初めて採用されたスピードスケートのマススタート競技で、初代女王の栄冠に輝いた髙木菜那の功績で、スピードスケートのマススタートの認知度が急速に広まっていったためだ。
そのため、本項ではスピードスケートのマススタートを記載する。
男女ともにコースを16週走りトップでゴールした者が優勝である。
その間に、4の倍数の周回数(4、8、12周目)で点数が加点(1番目:5点、2番目:3点、3番目:1点)されるが、そこでどんなに頑張っても1位にはなれない。なぜなら、最後にゴールした者は60点加算されるためだ。もちろん2位にもなれない。2番手でゴールした者には40点加算されるからだ。
そうなると、3位には勝てるのかと思いきや、やっぱりどんなに頑張っても3位にもなれない。3位は20点加算されるためだ。結局は、最後にゴールした3位までの着順が表彰台に繋がる。
でも、冬のスポーツ初心者でも見ていて分かりやすい競技ではある。
マススタートはパシュートのようにチームプレーがよりメダルを取るには近道であると言われており、各国の代表選手が2名まで出場できる。そのため、代表的な作戦は以下の2つがある。
・おとり作戦
メダル候補の選手がワザと先頭集団のペースを遅らせて、その間に味方選手が飛び出し逃げていく作戦である。
・体力温存作戦
1人を風よけにして、その後ろで体力を温存しながら残り少ない周になったら、一気に体力を解放させて走り抜けていくことである。
この場合は、決して風よけの選手が味方選手でなくてもこの作戦は実行できる。
それが平昌オリンピックで金メダルに輝いた髙木菜那だ。
不運にも予選で先頭選手の転倒によって巻き添えを食って転倒してしまった佐藤綾乃が予選を脱落してしまい、髙木菜那は一人で望むことになったが、決勝でオランダ選手を風よけにしながら息を潜めてゴール直前で抜き去っていったのは良い例である。
このように、平昌オリンピックで初めて採用され、かつ髙木菜那の功績もあり、その存在が一気に広まっていったことは言うまでもない。ただ、見ている側としては、一斉にスタートして、最初の1周目は加速が禁止のため、そしてそれ以降も加速するかと言われたらそうでもないので、いまいちどこで盛り上がれば良いのか、困惑するかもしれない。
さらに言えば、相手のメダル候補選手や自国の選手が、相手が加速しているのに、まだ加速していない現状にヤキモキすることになるかもしれない(実際、平昌オリンピックでの髙木菜那もそうだったので)。
ただ、それはあくまでも相手選手との心理戦や駆け引きのためでありそれもレースの一つなので、いつ仕掛けるのかハラハラドキドキしながら、観戦するのも良いかもしれない。
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