マティーニとは、カクテルの一種である。
概要
ジンベースのショートカクテル。味わいは辛口。度数は後述するスタンダードなレシピだと35度程度。
飲み手からも作り手からもカクテルの王様(King of Cocktail)と呼ばれ、カクテルの出発点にして終着点とも言うべきカクテルである。
レシピについて
【材料】
・ドライ・ジン ・・・・・・・・・・・・・・ 3/4
・ドライ・ベルモット ・・・・・・・・・ 1/4
・レモンピール ・・・・・・・・・・・・ 1片
・オリーブ ・・・・・・・・・・・・・・・・ 1個
【作り方】
1.材料を氷を詰めたミキシンググラスに注いでステア
2.ショートグラスに注ぎ、カクテルピンに刺したオリーブを沈めてレモンピールを絞りかける
上記のレシピはあくまでスタンダードと「されている」だけであり、実際にこのレシピ通りのマティーニを目にすることはあまりない。マティーニのレシピはバーテンダー、そして飲み手の好みによって十人十色、千差万別であり、分かりやすい部分だけでも
と言った違いがあり、行く先々で異なったマティーニを味わうことができる。
なお、上記のレシピよりジンの比率が高いと「ドライ・マティーニ」と呼ばれる場合があるが、カクテルブックによってはジンが5/6のものを「マティーニ」と して記載している場合もあるため、ドライ・マティーニの定義は非常に曖昧と言える。
マティーニの変遷
マティーニの原型と言われる『ジンアンドイット』(イットはITALYの意)は ジン:ベルモット=1:2 と、現在のものとは別物のように甘く、その甘さからアペリティフ(食前酒)として飲まれていた。
しかし時が進むに連れ、使用されるベルモットはドライベルモットへと変わり、次第にベルモットが減りジンが増え、一時期極端にドライなものが流行りはしたものの、現在では上記のレシピの通り「ジン:ベルモット=3:1」のレシピがスタンダードとされるようになった。
マティーニと著名人、有名人
【ウィンストン・チャーチル】
『ベルモットのボトルを横目で見ながらジンのストレートを飲んだ』
『執事にベルモットを口に含ませ、ジンを注いだグラスに「ベルモット」と囁かせた(or息を吹きかけさせた)』
と言う逸話がある、イギリスの元首相。彼の逸話は「どこまでドライなマティーニを求めるか」と言った類の話の中でよく極端な例として語られる。「もういいから黙ってジン飲めよ」って突っ込んじゃだめ!
【ヘミングウェイ】
大の酒好きとして有名なヘミングウェイであるが、彼もまたマティーニを好み、従軍中もジンとベルモットのボトルをぶら下げていたと言われる。
余談だが、彼の作品である『河を渡って立木の中へ』では、敵に15:1の有利を付けない限り攻勢に移らない消極的なモンゴメリ将軍を皮肉った15:1のエクストラ・ドライ・マティーニが登場する。
【ジェームズ・ボンド】
実在の人物ではないが、マティーニといえば、と聞かれて彼の名を答える人も少なくないだろう。
その理由はまず間違いなく「ボンド・マティーニ」の存在である。
シリーズ作品の一つである「カジノ・ロワイヤル」にて登場したボンド・マティーニは
「ゴードンジン3oz、ウォッカ1oz、キナ・リレ1/2ozをシェイク。これをシャンパングラスに注いでレモンピールを沈める」
と言うレシピで、受け取ったヴェスパー・リンドの名前をとり「ヴェスパ・マティーニ」とも呼ばれる。現在ではこれが「ボンド・マティーニ」と呼ばれることが多いようだ。
しかし、往年の作品のファンであれば、「ドクター・ノオ」の作中に登場する
が浮かぶのではないだろうか。
どちらにせよ、ボンド=マティーニと言う図式は今も昔も変わらない。
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