マリオ&ソニック AT オリンピックシリーズとは、セガ開発、任天堂販売のスポーツゲームシリーズである(東京2020は開発・販売ともにセガ)。通称はマリソニ。
概要
アクションゲームの雄、スーパーマリオシリーズとソニック・ザ・ヘッジホッグシリーズのキャラクターたちがオリンピックを舞台に数々の競技に挑むスポーツゲーム。両作品のコラボの話は任天堂、セガ双方で以前から持ち上がっていたが、セガがオリンピックゲームの独占ライセンスを取得したことを契機に、両者の競演が実現した。
2008年開催の北京オリンピックを皮切りとし、2010年のバンクーバーオリンピック、2012年のロンドンオリンピックと、2年毎に発表・制作されている。ただし、2016年の平昌オリンピックは独占ライセンスをUBIソフトが取得していたため制作されていない。
競技はおもにハードの操作特性を活かしたものとなっている。また、ロンドン3DS以外の作品では通常のオリンピック競技のほかにマリオ、ソニックの世界観を最大限に活かしたバラエティあふれる「ドリーム競技」も収録されている。
超人的な運動神経を見せる両シリーズのキャラクターたちだが、本シリーズではその性能は現実の競技のレベルに合わせられている。ただし、操作を熟知すれば世界記録(当時の公式記録そのままの記録がソフト内に収録されている)を抜くことができるようになっている。一方、ドリーム競技ではありえない高さからの飛び込みやソニックばりのループを悠々と越える超人っぷりを見せ付ける。
また、バンクーバー以降はオリンピック競技でも「スペシャルアクション」(例としてソニックはスピン、クッパはスピニングシェル、ヨッシーはふんばりジャンプ)が使用可能になり、超人っぷりを垣間見せる。
IOC公式ゲームというだけあり、題材となったオリンピックのマスコットやロゴといった意匠がふんだんに盛り込まれているほか、競技会場も実名のものがほぼそのままのレイアウトで登場している。なお、観客や審判などはすべてマリオ、ソニック両シリーズのキャラクターとなっている。表彰式では実際の大会と同じデザインの金、銀、銅メダルが授与される。ただし、ドリーム競技は大人の事情なのか1st、2nd、3rdメダルになっている。
なお、これとは別に北京と東京はリアル志向のオリンピックゲームもセガからリリースされている。
マリオ&ソニック AT 北京オリンピック
2008年 北京オリンピック
マリオ&ソニック AT 北京オリンピック | ||||
Wii版 | DS版 | |||
発売日 | 2007年11月22日 | 2008年1月17日 | ||
価格 | 5,800円 | 4,800円 | ||
CERO | A | |||
プレイ人数 | 1~4人 | |||
その他 | ニンテンドーネットワーク | 対応 | ||
Mii | 対応 |
シリーズ第一作。ロンドンと比較すると、トラック競技が多めで、記録を争うタイプのストイックな競技が多いのが特徴。モードはひとつの競技を楽しむ「ワンマッチ」、複数の競技をこなし得点を競う「サーキット」、特定のシチュエーションでクリアを目指す「ミッション」がある。その他、オリンピックの豆知識が手に入るミニゲームも存在。
プレイヤーキャラクターは両シリーズから8人ずつ、計16人が参加。男性キャラクターとエミーは私服もしくは裸(つまりいつもどおりの姿)で、エミー以外の女性キャラクターはスポーツウェアで参加している。また、とあるキャラクターの存在で収録が危ぶまれた水泳競技は、問題のキャラクターにライフジャケットを着せることでなんとか解決した模様。
余談だが、Wii版の棒高跳びは非常に腕がつかれる。「ウォームアップ」のシステムで競技に挑戦すれば挑戦するほど体が温まり好記録を狙えるというシステムだが、何回も挑戦しなければならないせいで腕が非常に疲れるのだ。ちなみに、Wii版ロンドンオリンピックでは不採用となった。
マリオ&ソニック AT バンクーバーオリンピック
2010年 バンクーバーオリンピック
マリオWソニック AT バンクーバーオリンピック | ||||
Wii版 | DS版 | |||
発売日 | 2009年11月5日 | 2009年11月19日 | ||
価格 | 5,800円 | 4,800円 | ||
プレイ人数 | 1~4人 | |||
CERO | A | |||
その他 | Wi-Fi | 対応 | ||
バランスWiiボード | 対応 | |||
Mii | 対応 |
シリーズ第二作。初の冬季オリンピック。レース風味の競技が多いのが特徴。また、ドリーム競技が充実し、オリンピック競技と対を成す一大カデゴリになった(北京ではオリンピック競技内のいち種目といった扱い)。また、本作よりオリンピック競技内でもスペシャルアクションが使えるようになった。Wii版ではバランスボードにも対応。また、お天気チャンネルとも連動しており、ゲーム内の天気をリアルタイムのバンクーバー市や地元と連動させることができる。
ゲームモードは「ワンマッチ」のほか、パーティーゲームを楽しみながら競技に挑戦する「バラエティ」が登場。さらにWii版ではオリンピックの14日間を追体験する「フェスティバル」とゲーム中手に入れたポイントで買い物をする「ショッピング」(商品はマリオ&ソニックのBGMやスキー板などに使えるデコシールなど)、DS版ではクッパとエッグマンの野望を打ち砕くストーリーモード「アドベンチャーツアーズ」が収録されている。
キャラクターは新たに4人が参加、計20人となった。女性キャラクターは全員冬用のスポーツウェアになっている。
マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック
2012年 ロンドンオリンピック
シリーズ第三作。北京と同じく夏季オリンピックが舞台だが、競技は大きく変わり、前作から続投の競技もシステムや操作性が洗練され進化した。本作はWii版と3DS版がリリースされているが、まるで別物なので分割して解説する。
Wii版
マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック | |
発売日 | 2011年12月8日 |
価格 | 5,800円 |
プレイ人数 | 1~4 |
CERO | A |
Wi-Fi | 対応 |
Mii | 対応 |
ストイックだった北京の主要競技は残しつつ、バドミントンや乗馬などバラエティあふれる取り揃えとなっている。サッカーやシンクロナイズドスイミングなどメジャーな競技も新たに収録されている。また、すべてのモードでCOMの強さを設定できるようになった。
ゲームモードはおなじみ「ワンマッチ」のほか、ロンドン市内を巡り競技やミニゲームをこなし規定数のシールを集め優勝を目指すオリエンテーリング風のパーティーゲーム「ロンドンフェスタ」が目玉モードとなっている。
また今回は競技をこなすたびにポイントではなくスクラッチカードが手に入り、このスクラッチでMii用のウェアやマリオ&ソニックのBGMが手に入る。外れても無駄にはならず、ハズレくじを集めることでアイテムと交換でき実に良心的。Mii用のウェアはそれぞれにパラメータが設定されており、装備させることでMiiのステータスが変化する(何も装備しなかった場合はマリオと同一のステータスに)。
カスタムサウンド機能も進化しており、ミュージックの項目であらかじめ設定しておくシステムになった。競技の前にいちいちかえなくてすむのはかなり楽ちん。
キャラクター関連では女性キャラクター4人に新たに水着が用意された。
3DS版
マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック | ||
発売日 | 3DSカード | 2012年3月1日 |
ダウンロード | 2012年11月1日(※販売終了) | |
価格 | 4,800円 | |
プレイ人数 | 1~4 | |
CERO | A | |
3D映像 | 対応 | |
ローカルプレイ | 対応 | |
ダウンロードプレイ | 対応 | |
インターネットプレイ | ランキングのみ対応 |
3DS版ではシリーズ最多の競技数を誇り、実に57種目が収録されている。サッカーやハンドボール、バスケットボールといったものからマラソン、競歩、果てにはテコンドーやウェイトリフティングとバラエティ豊かである。ただし、今作では競技ごとにプレイできるチームが割り当てられており、そのチーム以外のキャラクターは参加できない。(例としてボクシングはワイルズのキャラクター(クッパ、ナックルズ、ベクター、ドンキーコング)のみ参加でき、ガールズのキャラクター(ピーチ、エミー、デイジー、ブレイズ)は参加できない)。また、3DS版にはドリーム競技が収録されていない。
ゲーム内容はどれも短く、手軽にプレイできるのが利点。競技の一部分をゲームにしている競技も多く、マラソンは給水所でドリンクを受け取るタイミングと駆け引きが命のゲーム、サッカーはコーナーキックからのシュートの場面を操作、ハンドボールはキーパーとして嵐のように飛んでくるボールをブロック、といった具合になっている。
ゲームモードは前作のアドベンチャーツアーズを発展させた「エピソードモード」が収録されている。手違いでオリンピック招待状が届かなったクッパとエッグマンが報復として働く悪事に対抗する。今回はさまざまなキャラクターの視点で話が描かれる。また、北京のサーキットモードを発展させた「メドレーマッチ」が収録されている。複数の競技から構成されるメドレーをプレイし、総合成績を競う。自分で競技をチョイスし、メドレーを作ることもできる。
コレクション要素として、様々なバッジが用意されている。イギリスの文化やオリンピックにちなんだもの、マリオ&ソニックのキャラクターをあしらったものなど種類も豊富。
マリオ&ソニック AT ソチオリンピック
2014年 ソチオリンピック
マリオ&ソニック AT ソチオリンピック | |
対応機種 | Wii U |
発売日 | 2013年12月5日(※ダウンロード版は販売終了) |
価格 | 5,950円 |
プレイ人数 | 1~4 |
CERO | A |
操作デバイス | Wii U GamePad Wiiリモコンプラス ヌンチャク |
Mii | 対応 |
ニンテンドーネットワーク | 対応 |
MiiVerse | 対応(※現在はサービス終了) |
シリーズ第四作。2013年5月17日、Nintendo Directの名を借りたSEGA Directで発表。バンクーバーに続く冬季オリンピック二作目。
今まではWiiとDSまたは3DSの二つのプラットフォームで発売していたが、今作はWii U専用となった。
オリンピック競技16種目、ドリーム競技8種目がプレイできる。また、4つの競技に限ってオンライン対戦が出来るようになった。
ゲームモードは「ワンマッチ」のほか、ロンドン3DSのメドレーマッチを発展させた「メドレーガチバトル」、全キャラクターを使って挑む「オールスターチャレンジロード」、オリンピック競技+クイズの「アクション×アンサーツアー」など多彩。
マリオ&ソニック AT リオオリンピック
2016年 リオデジャネイロオリンピック
マリオ&ソニック AT リオオリンピック | ||||
Wii U版 | 3DS版 | |||
発売日(※DL版は共に販売終了) | 2016年6月23日 | 2016年2月18日 | ||
価格 | 5,700円 | 4,700円 | ||
CERO | A | |||
プレイ人数 | 1~4人 | |||
ニンテンドーネットワーク | 対応(オンライン対戦は無し) | 非対応 | ||
Mii | 対応 | |||
amiibo | 対応 | |||
その他 | Wiiリモコンプラス対応 | すれ違い通信対応 |
今度の舞台はブラジルのリオデジャネイロ。
前作はWii Uのみだったが、今回はWii Uと3DSの二機種での販売となる。両機種ともに正式種目数は14種目となり、一部収録競技がことなる。3DS版は112年ぶりの採用となったゴルフ、Wii U版は新たに採用されたラグビーセブンズが目玉競技となっている。
3DS版はロンドンから種目が大幅に減ったが、1種目ごとの内容が濃くなっている。マリオ&ソニックの世界観を活かした「エクストラ競技」が全ての競技に用意されており、より過激なギミックがプレイヤーに襲い掛かる。また、前作の競技もチャンピオンズロードのトレーニング(ミニゲーム)という形で多くが続投している。
今回のストーリーモードはMiiを主人公とした「チャンピオンズロード」。主人公はリオデジャネイロに開設された「マリオジム」か「ソニックジム」に入門、ジムトレーナーであるおなじみの面々のサポートを受けながらトレーニングに励み、金メダルを目指す。
Wii U版は3種の球技をより過激にアレンジしたバトル種目3種が収録されている(バトルサッカー、バトルラグビーセブンズ、バトルビーチバレー)。その他のモードはMiiを使ってリオデジャネイロのビーチを散策、いろんなイベントを楽しめる「オリンピック大会」とマリオとソニック、互いの作品の意地とメンツをかけた戦いといえそうな団体戦「ヒーロー決戦」がプレイできる。
本作は体感型のアーケード版も発表され、Aime対応機種として稼働している。
アーケード版以外ではマリオ、ソニック両方に一種目限定ではあるもののプレイアブルキャラが追加され、40名ものキャラクターが競技に参加する。
マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック
2021年 東京2020オリンピック & 1964年 東京オリンピック
マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック | |
対応機種 | Nintendo Switch |
発売日 | 2019年11月1日(ダウンロード版あり) |
価格 | 5,990円 |
プレイ人数 | 1~4(ローカル通信対応) |
CERO | A |
操作デバイス | Joy-Con 携帯モード Proコントローラー |
Mii | 非対応 |
ニンテンドーネットワーク | 対応(有料) |
amiibo | 非対応 |
リオ以来4年ぶりとなる本作はNintendo Switchのシングルプラットフォームとなる。今回はセガゲームスからのリリース。舞台はマリオ、ソニック生誕の地日本。両シリーズは故郷に錦を飾ることができるのか?
今作はフェンシング、ラグビー、馬術、サッカーなど過去の人気種目のほか新たにスケートボード、サーフィン、スポーツクライミング、そして空手とバラエティ豊かな顔ぶれとなっている。ドリーム競技3種目と合わせて実に24種目を収録。
さらに本作ではドットによるレトロな世界観を再現した1964年の東京オリンピックの競技を10種目収録、全34種目とロンドン3DSに次ぐ膨大な競技数となっている。東京1964年競技は使用キャラクターが8体と制限されているものの、代わりに実況を実装するなど力が入った内容となっている。
なお、東京2020年競技はドリーム競技も含めて全種目がオンライン対戦に対応している。
操作はJoy-con単体の横持ち、いわゆるイイネ持ち、グリップに装着するクラシックスタイルなど幅広い操作形態に対応。もちろんproコントローラも使用可能。
キャラクターたちの大半は新たにスポーツウェアに身をまとって参戦(例外はいつものミニスカスタイルのエミー、着衣を基本的にしないクッパ親子、ヨッシー、ドンキー、メタルソニック等。ただしエミーは競技によっては服装を変えてくる)。また、空手では白い胴着を身にまとったりサーフィンではマリンスーツを着込むなど、これまでにはない新たな一面を見せてくれる。人数が減少してしまったものの一種目限定のキャラクターも続投している。
ストーリーモードはルイージ&テイルスの2020年パート、マリオ&ソニックの1964年パートの二つの視点で進む。エッグマンが開発したゲーム機「Tokyoオリンピック64」に吸い込まれてしまったマリオ、ソニック、クッパ、エッグマンを巡りルイージとテイルスがメインとなり活躍する。一方、1964年当時の東京を再現したゲーム機の世界ではゲーム機から脱出するためマリオとソニックが奮闘する。
ストーリー内では東京都庁や東京タワー、東京スカイツリーなど名所も多数登場し、名所を舞台にした本格的なミニゲームも多数収録されている。
リオに引き続きアーケード版『マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック アーケードゲーム』もリリース予定。さらにリアル志向の五輪ゲーム『東京2020オリンピック The Official Video Game』がPS4とSwitchで、『ソニック AT 東京2020オリンピック』がスマートフォンでセガからリリース予定。
登場キャラクター
プレイヤーキャラクター
※のキャラクターはバンクーバー、★のキャラはリオおよび東京で参加(一種目限定)
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その他の主なキャラクター
関連動画
関連商品
関連項目
- 2
- 0pt