マルレラ(Marrella 英語読みでマーレラともいう。レースガニという別名もあるがもちろんカニではない)とは、化石としてバージェス頁岩で最も多く発見されており、カンブリア紀を代表する生物である。
概要
チャールズ・ウォルコットによりバージェス頁岩で最初に発見された化石であり(当初は三葉虫の一種と考えられていたが現在では別種の節足動物と考えられている)、これまで1万5千以上もの化石が発見されている(中には脱皮途中の貴重なものもある)。また、様々な姿勢の化石が見つかっているため、体の詳細な構造が判明している。
全長は小さいもので数mm。大きくても2cm程度の小さな生物である。頭部にはほぼ全長に匹敵する大きさの二対四本のトゲがある。このトゲにはマイクロメーターサイズの溝が刻まれていて、生息時は光の干渉で虹色に輝いていたといわれている。また頭部には二対の触角があるが、これは感覚器官というより餌を食べるための器官だと推測されている。胴体は細長く多数の体節からなり、それぞれの体節からはこれまた細長い脚が生えている。この脚で海底を這い回りながら触角で有機物をかき集めて食べていたのだろう。
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