ミッドナイトホラースクールとは、昼間の学校で忘れられたものの子供たちによる学園生活を描いたフルCGアニメーションである。略称はMHS。
原作・キャラクターデザインはイワタナオミ、製作はミルキーカートゥーン。
グレゴリーホラーショー(GHS)とは原作・キャラデザ・製作が共通しているが、ブラックな要素が多いGHSに対しこちらは子供向けの作品としてほのぼのとした内容の話が多い。
概要
昼間の学校で人間に存在を忘れ去られた用具(置き忘れられた傘、落とされたまま気づかれない鉛筆)や口伝(半漁人の噂など)が生徒となり、午前零時に開校する「ミッドナイトホラースクール」に通う様子をえがいたオムニバス形式の物語。
存在を忘れ去られたものはいずれ存在自体が消えてしまうため、生徒たちはこの世に「不思議」を作りだし、自分の存在の証を立てることで消滅を防ごうと「不思議」の勉強をしている。
作中でこの学校の卒業生が作り出した「不思議」の一例として、物置に忘れ去られていた芝刈り機モッソーによるミステリーサークル、同じく忘れ去られていたライン引きナスキーによるナスカの地上絵などがあげられている。
あれ・・・ナスカの地上絵って紀元前2世紀から6世紀に描かれたとかじゃないっけ・・・。
なお、生徒の名前は頭文字をアルファベットから一文字ずつ取っており(ミスターXは例外)、そのため生徒数は全部で26人。と、思いきや・・・。
ちなみにこの作品には2種類のOP・EDが存在し、なかでも1代目のOP「Midnight Horror School」はファンの間でも人気が高いが、再放送・およびDVD化の際に全て2代目のOP・EDに差し替えが行われており、CD化もされていないため現在視聴することはほぼ不可能となっている。
登場人物
ミッドナイトホラースクールにはイエローリザード、ブルースパイダー、ピンクトードの3つのクラスが存在し、それぞれのクラスに9人ずつ生徒が在籍している。
生徒の男女比は男子の方が圧倒的に多く、割合は男子:女子:不明=20:5:2となっている。
- ヒッキー (Hikky)CV:大津田裕美 所属:イエローリザード
- この作品の主人公的存在。引きこもりではない。
ちびた赤青鉛筆の男の子で、描いた絵を実体化させて動かす能力を持つ。怒ると赤色の割合が高くなり、ばてると青色の割合が高くなるなど、感情と赤と青の度合いが連動している。普段は青色の方が少し多い。
勉強・運動がともに得意であるが、肝心の画力は犬と猫の描き分けが出来ないほど残念。しかし、回を重ねるごとに絵の腕は上達していく。
アルファベットは「H」。名前の由来は「筆記」から来ている。断じて引きこもりではない。
- リディー (Liddy) CV: 川上とも子 所属:イエローリザード
- リードオルガンの女の子であるが、歌唱力は某ガキ大将といい勝負。
ヤムヤムをはじめ多くの男の子から想いを寄せられる学校のマドンナ。隠れファンまで存在する。
ヒッキー達と共に行動することが多い。オンプーとは親友であり、ユニットを組んでコンサートを開くこともしばしば。
物語が進むにつれて、片思いの相手が存在することが発覚するが・・・。
アルファベットは「L」。名前の由来は「リードオルガン」から。 - スピモン(Spimon) CV:小桜エツ子 所属:イエローリザード
- スピーカーの男の子で猿のような姿をしている。
明るいお調子者で、ヒッキー達と行動することが多い。
頭のダイヤルでボリュームを調整することが出来るが、音量を上げすぎるとハウリングをおこし気絶してしまう。
ノイジーの校内放送やリディーの演奏を拡声することが出来る。
アルファベットは「S」。名前の由来はおそらく「スピーカー」と「モンキー」から。 - ピラニン (Piranin) CV:中山依里子 所属:イエローリザード
- ピラニアの半魚人の男の子。忘れ去られた半漁人の噂から生まれた存在。
常に顔色が悪く、性格はどちらかと言えば暗い方。しかし、体を張ってヤムヤムを助けたりとここ一番には活躍をみせる。ヒッキー達と行動することが多い。
学校の噴水池に浮かぶことが大好きで、水から長時間離れていると干からびてしまう。
アルファベットは「P」。名前の由来はおそらく「ピラニア」と「人(にん)」から。 - ドッキー(Docky) CV:草尾毅 所属:イエローリザード
- つむじ風フォーエバー!!
ぶっきらぼうな骨格標本の男の子で、ヒッキーのライバル的存在。つむじ風を起こす能力を持っており、ネーミングセンスに定評がある。
13という数字が書かれた赤い帽子をかぶっており、ぶっちゃけこれを書いている奴は帽子のお化けだと思っていた。
ミッドナイトホラースクールで人気の「階段手すり滑り」という遊びを極める滑りスト。
アルファベットは「D」。名前の由来は「ドクロ」から。 - ヤムヤム (Yumyum) CV:中尾隆聖 所属:ピンクトード
- 腐ったバナナの男の子で、極悪トリオのリーダー。腐ったバナナが忘れ去られてる状態って色々やばい気がするが気にしない。
いわゆる学校のガキ大将で、ウソップとチュービーを引き連れ、気弱な生徒をからかって遊んでいる乱暴者。しかし情に厚いという一面も持ち合わせる。
ハエを操ることが出来、また会話も可能なので学校内の情報収集には事欠かない。
リディーに想いを寄せているが、脈はこれと言ってない様子。
アルファベットは「Y」。名前の由来は「ヤムヤム(英語でのムシャムシャという擬音)」から。 - ウソップ (Usop) CV:岡野浩介 所属:ブルースパイダー
- 麦わら海賊団の狙撃手・・・ではなく、カラースプレーの男の子。笑い声は「シシシ・・・」。
極悪トリオの一人で、ヤムヤムのことを「親分」と呼んで慕っている。
スプレーの種類は多様で、目くらましや足止め、場の盛り上げなどに吹くことが多い。
トリオの参謀的立ち位置であり悪賢い。が、ウソップという名前に反して作中で嘘をついたことはそんなにない。
アルファベットは「U」。 - チュービー(Tubee) CV:芝原チヤコ 所属:イエローリザード
- 絵の具の男の子で、極悪トリオの一員。ウソップと同じく、ヤムヤムのことを「親分」と呼んで慕っている。
「~ズラ」という語尾をつけて喋る不良生徒。しかし、先生に怒られて落ち込む・褒められて喜ぶなど根はいい生徒だと思われる。
絵の具を投げ縄のように操れるが、絵の具を多く使いすぎると貧血を起こしてしまう。基本的に紫色の絵の具を出すが、他にも何色か出せるようである。後頭部にはバーコードがついている。
アルファベットは「T」。名前の由来はおそらく絵の具の「チューブ」から。
- アンプー (Ampoo) CV:芝原チヤコ 所属:ブルースパイダー
- コンセントの男の子。電気を発生させる能力を持っている。「プー」という語尾をつけて話す。
おとなしい性格でワットと仲が良く、彼とよくコンビを組んでいる。
彼の発生させる電気が騒動の発端になることもしばしば。
アルファベットは「A」。名前の由来はおそらく「アンプ」から。
- ボロッカ (Borocca) CV: 間島淳司 所属:イエローリザード
- 学校に置き忘れられた傘の男の子。「ボロ」という語尾をつけて話す。
頭の傘の部分を開いてパラシュートのように降下することが出来るが、そのシーンを見てみると頭と体が繋がっていないことがわかる。しかし何故か降下中に頭だけ残して体だけ落下したりはしない。もうこれが不思議でいいんじゃないかな。
アルファベットは「B」。名前の由来はおそらく「ボロ傘」から。
- チャップス(Chaps) CV:望月久代 所属:ブルースパイダー
- キャンディーの女の子。料理が得意。
性格は無邪気で他の生徒と比べると幼い印象を受ける。姉御肌のジュノと仲がいいが、二人のやり取りはまるで姉妹のように見える。
激しい運動をすると包み紙の中の飴が溶け出してしまう。火の近くになんて行った日にはもう・・・と思ったら、調理中の様子を見る限り意外と平気なようである。
アルファベットは「C」。名前の由来はおそらく「Chups(スペイン語で食べ物をなめる時の擬音)」から。
- エントン(Enton) CV: 新垣樽助 所属:ピンクトード
- 煙突の男の子。「モク」という語尾をつけて話す。
自身から吐き出される煙と煤のせいで周囲になじめず、いつも学校の屋根の上で月を眺めている。
寂しがり屋な性格で、彼から生まれた煙の子ケムリンはエントンを人気者にしてあげようとしていた。
アルファベットは「E」。名前の由来はおそらく「煙突」から。
- フォントン(Fonton) 所属:ブルースパイダー
- ペン先の男の子。言葉をしゃべることは無く、代わりにどこからともなく紙を出し筆談で意思を伝える。
ヒッキー・ジーニーと並ぶ学校の優秀トリオの一人。インキーと仲が良く、彼のラブレターを代筆したこともあるようだ。
ペン先は純金製だと本人は思い込んでいるが実は金メッキ。
アルファベットは「F」。名前の由来はおそらく「フォント」から。
- ジーニー(Genie) CV:石野竜三 所属:ピンクトード
- 辞書の男の子。作中ではレアな眼鏡キャラ。
学校一の成績優秀者であるがやや頭でっかち。カラーリングや立ち位置が若干丸尾君に似ている。
辞書カバーに本を挿入することによって本の内容を瞬時に把握・理解できるが、本によっては性格や言動が変わってしまう。また、カバーから本が抜け落ちると理解した本の内容も抜け落ちる。
リディーに想いを寄せている節が見られるが脈は薄い。
アルファベットは「G」。
- インキー(Inky) CV:半場友恵 所属:ブルースパイダー
- インク瓶の男の子。名前の通り陰気な性格をしている。
瓶に顔がついているのかと思いきや、中に入っているインク液の方に目口があるようだ。 - 友達のフォントンにラブレターの代筆を頼んだことがある。明言はされなかったが相手はおそらくリディーである。
熱血教師であるティゲール先生に憧れており、自分も将来は教師になりたいと考えている。
アルファベットは「I」。名前の由来はおそらく「インク」と「陰気」から。
- ジュノ(Juno) CV:喜田あゆ美 所属:ブルースパイダー
- 植木鉢の女の子。勝ち気な性格で姉御肌。
彼女の頭に咲いている花は非常に好戦的で、この花を使ってヤムヤム達極悪トリオを懲らしめることもしばしば。
しかしジュノと花は同体という訳ではなく、花がジュノから離れたり、別の生徒の頭に寄生することも可能。
チャップスやロッソと仲が良く、特にロッソからは頭の花に水を与えてもらっている。
アルファベットは「J」。
- カボ(Kabo) CV:川上とも子 所属:イエローリザード
- カボチャの男の子。ジャックランタンのような頭をしており、表情はわからない。
言葉はあまり発さず、口を開けばほぼ笑い声しか出て来ない。無類のいたずら好きで、生徒の中では一番幼いようにも見える。ワットの頭の替えをどこからともなく持ってくる。
カボチャ大王の息子。リディーの隠れファンでもある。
アルファベットは「K」。名前の由来は「カボチャ」から。
- マグネロ(Magnero) CV:佐藤せつじ 所属:ブルースパイダー
- U字磁石の男の子。「マグ」という語尾をつけて話す。
工作・発明が得意で、そのレパートリーはロボットや月まで届くロケットと幅広い。
また自身の持つ磁気で水力発電をしたり、金属探知機になったりと地味に活躍している。
アルファベットは「M」。
- ノイジー(Noisy) CV:半場友恵 所属:ピンクトード
- マイクの女の子。その名の通り騒がしい性格で、校内放送「ミッドナイトホラーニュース」のニュースキャスター兼カメラマンを務めている。マスゴミ。
常にスクープを追い求めており、その所為で他の生徒と衝突したりすることも多い。
取材の際に彼女の体の二倍近い大きさのカメラを軽々ともって走り回っているところから、案外怪力なのかもしれない。ちなみに首は伸びる。
アルファベットは「N」。名前の由来はおそらく「noisy(英語で「やかましい」という意味)から。
- オンプー(Onpoo) CV:玉川紗己子 所属:ピンクトード
- 音符の女の子。・・・音符?音譜?
歌が好きなもの同士ということもありリディーと仲がいい。歌が下手なリディーに対し「練習すればきっとうまくなる」と励ましている。
音の力で他人の気持ちを和らげたり高揚させたりする力を持つが、使いこなせてはいない様子。
機嫌が良かったりパニックに陥ると実体化した音符を出す。おたまじゃくしではない。
アルファベットは「O」。名前の由来は「音符」か「音譜」。
- クイッキー(Quicky) CV:草尾毅 所属:ピンクトード
- 時計の男の子。かなりせっかちな性格をしている。
ドッキーのことを「兄貴」と呼んで慕っており、階段手すり滑りのタイムを計って練習を手伝っている。
因みにドッキーもクイッキーも中の人は同じなので自分で自分を兄貴と呼んでいることになる。自演とか言っちゃいけない。
公式サイトによると調子がいい時には少しだけ時間が止められるらしい。そんなシーンあったっけ?
アルファベットは「Q」。名前の由来はおそらく「Quick」から。
- ロッソ(Rosso) CV:中山依里子 所属:ピンクトード
- 消火栓の男の子。かなり内気な性格で泣き虫ないじめられっ子のファザコン。学内の消火栓を父親だと思い込んでいる。
根暗な生徒を集めた「目立たないパーティー」を主宰したこともあり、色々と心配になってくる生徒である。
内気な故なかなか友達が出来なかったが、ジュノと仲良くなったことがきっかけで徐々に心を開くようになった。
アルファベットは「R」。名前の由来はおそらく「rosso(イタリア語で「赤」)」から。
- ビンセント(Vincent) CV: 岡野浩介 所属:ピンクトード
- ゼリービーンズの入った瓶の男の子。妄想癖があり、彼の脳内世界は他人にはやや理解が難しいものとなっている。
本の虫でジーニーとは別の意味での読書家。
彼のゼリービーンズは相手の心を読んだり、相手の性格を変化させたりと様々な効果を持っている。
アルファベットは「V」。名前の由来はおそらく「瓶」から。
- ワット(Watt) CV:玉川紗己子 所属:ブルースパイダー
- 電球の男の子。明るいのんびり屋な性格。
自分の力だけでは発光することが出来ず、いつもアンプーの力を借りている。感情が高ぶったり強い光を放ちすぎるとフィラメントが切れて気絶してしまう。頭は某正義の味方と同じ取り換え可能。
アルファベットは「W」。名前の由来は単位の「ワット」から。
- ミスターX(Mr.X) CV:喜田あゆ美 所属:ブルースパイダー
- 頭に紙袋をかぶった謎の生徒。性別・正体ともに不明。
「ミスター」とついているので男かと思いきや、実はこの名前はジュノが付けたあだ名であるため性別を確認してつけられたものではない。
頭の紙袋は何重にも重ねられており、紙袋を取っても取っても素顔は出て来ない。
言葉は喋らず「フォッフォッフォ」という笑い声のみ発している。そういう点ではカボと似ているのかもしれない。
アルファベットは「X」。
- ゾビー(Zobie) CV:沼田祐介 所属:イエローリザード
- ゾンビの男の子。収拾癖があり、彼のロッカーの中はガラクタであふれている。
カボと仲が良いらしく、最終回でもお互いに手をつないでいる様子が見られた。
休み時間はほとんど自分のロッカーの中にこもっているが、たまに校庭付近の墓地に出入りしているようである。
アルファベットは「Z」。名前の由来は「ゾンビ」から。
- ? 所属:ピンクトード
- 本来存在しないはずの27人目の生徒。透明な体をしており、顔はのっぺらぼうでセリフは一切無い。最終回を迎えても正体が明かされなかった名前の通り謎の生徒。そもそも「?」というのが名前なのかどうかもわからない。
本編には2回ほど登場し、EDにも毎回登場している。最終回の全員集合の際にも何食わぬ顔で登場していた。と言っても顔は見えないのだが。
ピンクトードクラスには彼(彼女?)の席と思しきものがあるが、先生や生徒たちの話題に上がったことは一度もなく、存在が認識されているのかどうかも怪しい。
公式サイトの登場人物紹介にも「?」として紹介されているが、文章による記述は一切無く、「?」を模した机と椅子、透明な本のようなものの絵が表示されるだけとなっている。
- 校長先生 CV: 西村知道
- ミッドナイトホラースクールの校長。というより校舎そのものである。
そのため、校長が風邪をひくと校舎全体が生徒ごと氷漬けになってしまったりする。
基本的に声のみしか登場しない。
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関連項目
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