『メタルギア2 ソリッドスネーク(METAL GEAR 2 SOLID SNAKE)』とは、1990年にコナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント)から発売されたMSX2用ゲームである。
ジャンルはステルスゲーム。キャッチコピーは「潜入と破壊の美学」。
概要
MSX2版初代『メタルギア』から3年の歳月を経て発売された「正統続編」であり、コナミによる最後のMSX2タイトルである。
PSG+SCC音源の音楽にマッチした「前作と同じハードであるMSX2とは思えない」クオリティのオープニングムービーは現在でも評価が高い。
移植版が『MGS3サブシスタンス』『MGS3 20週年記念版』『MGS3 HDエディション』等に同梱されている他、携帯アプリ、Wiiバーチャルコンソールでも配信されており、現在でも比較的簡単にプレイすることができる。
無線及び会話時に各キャラクターのグラフィックが表示されるが、オリジナルのMSX2版と携帯アプリを始めとする移植版では顔グラフィックが大幅に異なるのは有名。オリジナル版はハードの特性を活かしたリアル志向で、モデルとなっている人物がひと目で分かるほどのドット絵が評判だったが、後のシリーズとのイメージ統合の問題か肖像権絡みの問題か、移植版では新川洋司によるデザインを元に顔グラフィックを総取り替えしている。
また、オリジナル版と移植版では一部キャラクターの名前が変更されている。
ゲームシステム
前作と比べて大幅にシステムが追加・改良され、『メタルギアソリッド』シリーズにも通じる要素も本作から多数導入されている。具体的には、
- しゃがみ・ホフク状態・ホフク移動の追加
- 敵兵の視界が直線から扇型になり、索敵能力が増加
- 「通常モード」と発見時の「危険モード」の中間、こちらを見失った敵兵がクリアリングしてくる「回避モード」
- 壁を殴って叩いて音を鳴らすと敵兵が不審がる、足音の鳴らすトラップ床など「聴覚」の概念
- ソリトンレーダーの原型となるマップと敵の位置を示す「動体反応レーダー」
- ボスを倒すごとに増える体力・弾薬数の上限
- タップ・コード等、プレイヤーがゲーム外で独自に調べなければいけないギミック
- 周囲の温度などの影響を受けるアイテム(レーションやカギ)
等が挙げられる。
また、前作にあった「階級システム」等一部の要素は削除された。
ストーリー
1999年、半世紀続いた冷戦は終着の時を迎えていた。各国の軍縮・核兵器削減により、全面核戦争の恐怖は無事過ぎ去り、世界は安定の時代を迎えるかに思えた。
しかしそんな折、ソ連・中国・中近東に隣接する地域にて軍事国家「ザンジバーランド」が樹立。ザンジバーランドは世界各地の廃棄用核兵器貯蔵庫を襲撃、核武装を遂げた同国は隣国へ無差別侵攻を開始。CIS(独立国家共同体)をも凌ぐ同国の軍事力に世界は震撼した。
一方、30年は持つと試算されていた石油資源が予想よりも速く枯渇、世界な深刻なエネルギー危機に直面していた。
そんな中、チェコの物理学者であるキオ・マルフ(Kio Marv)博士が高純度の石油を精製する微生物「OILIX」を発明。マルフ博士はアメリカの学会へ出席するためにチェコを発つが、その途上でザンジバーランドによって拉致されてしまう。
「わずか数ミクロンの微生物が世界を動かそうとしている」。ザンジバーランドは核武装とOILIXによって軍事的優位性を確保しようとしていた。
米国政府はハイテク特殊部隊FOXHOUNDに出動を要請、元FOXHOUND隊員であり「アウターヘブン」を一人で陥落させた「伝説の英雄」ソリッド・スネークが招集される。目的はマルフ博士の救出。
世界の命運を賭けた単独潜入ミッションが、いま再び幕を開ける。
主な登場人物
- ソリッド・スネーク
- 元FOXHOUND隊員。アウターヘブン蜂起で世界を核の脅威から救った人物であり、その腕前を買われザンジバーランドへの潜入任務を任される。
- ロイ・キャンベル
- ビッグボスに代わるFOXHOUND総司令官。無線機越しにスネークに指示を出す。
- ホーリー・ホワイト
- CIAの秘密工作員(アンダーカバー)として現地からスネークをサポートする。現地ではフリージャーナリストとして潜入しており、無線で呼び出すと「また後にして」と切られることもある。
- マクドネル・「マスター」・ミラー
- 元FOXHOUNDサバイバル教官。日系三世。科学的な知識などでスネークを無線でサポートする。
- ドラゴ・ペトロビッチ・マッドナー
- 科学者。前作「メタルギア」では家族を人質にとられメタルギア開発をしていた。今作では、キオ・マルフ博士と共にアメリカを訪問した際に一緒に拉致され、またしてもメタルギア開発に携わることになる。
- ビッグボス
- 元FOXHOUND総司令官。前作ではアウターヘブン蜂起をソリッド・スネークに阻止され、以降は行方不明になっていた。ザンジバーランドでメタルギア開発がされていることを聞いたスネークは、事件の背後にビッグボスがいることを確信する。
- グレイ・フォックス(フランク・イェーガー)
- 元FOXHOUND隊員。前作ではスネークと共にアウターヘブンを崩壊させた仲間だったが、本作では新型メタルギアに乗り込みスネークの前に立ちはだかる。
現在の「メタルギア2」の設定解釈
本来メタルギアシリーズはこの作品をもって完結する予定だった。しかし、8年後にPSソフト「メタルギアソリッド」によって復活。ソリッドスネークとBIGBOSSの関係や謎の組織「愛国者達」などの設定が再度作られた。それに伴い、本作も発表当時と現代では設定の解釈が異なる部分がある。
- グレイ・フォックスは本作で死亡することになるが、実は死ぬ直前にFOXHOUNDに回収されていたことが時系列順で次の作品となる「メタルギアソリッド」で判明する。
- ビッグボスが起こした今作の事件(および前作での蜂起)は軍事統制が目的とされていたが、現在では影の国家支配者「愛国者達」への反乱だったという見解が強い。
- 本作まではソリッドスネークとビッグボスはFOXHOUNDの元隊員と元上官という関係でしかなかったが、「メタルギアソリッド」で親子(より厳密にはクローンとそのオリジナル)であると設定され、以降のMGSシリーズのストーリーの中心に据えられることになる。
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- Dance Dance Revolution
- pop'n music
- beatmaniaIIDX
- ANUBIS
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- ギタドラ
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- メタルギアソリッド ピースウォーカー
- メタルギアソリッド ポータブル OPS
- メタルギア ライジング リベンジェンス
- がんばれゴエモン外伝
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