メタルマックスとは、データイーストから発売されたFC用ゲーム、及びそのシリーズの名称である。ジャンルはRPG。
キャッチコピーは「竜退治はもう飽きた」。
メタルマックスの概要
人類と、人類に反逆したスーパーコンピュータであるノア(及びノアにハッキングされたあらゆる機械)との戦争である「大破壊」によって文明が崩壊し、人々がかつての文明の遺物を食い潰しながらも逞しく生きているポストアポカリプス的な(マッドマックス或いは北斗の拳に近い)退廃的な世界が舞台。
そんな世界で、主人公が様々な理由で旅立ち、戦車(「クルマ」と読む)に乗ってモンスターを狩るハンターとして成長していく物語である。
特徴となるのは異常なまでに自由度が高い作りになっていることで、ストーリー内で強制となるイベントが少ないぶん寄り道できる所が多く、手ごわい賞金首を狩ったり、戦車をチューンしまくったり、酒場で他の客に酒を奢ったり、ドラム缶を押したり、家に戻ったり結婚したり等の理由で途中で旅をやめてみたりと、自由気ままに行動することのほうがゲームの醍醐味である。
そのため、戦闘可能な時期から見て場違いに強い賞金首がいたり、逆に若干強過ぎるようなレアアイテムがこっそり隠されていたりなど探索や寄り道が楽しい作りになっている。
また、デコゲーらしい壮絶なセンスの敵や、荒廃した世界で逞しく生きぬく人々の吐く独特の台詞もいい味を出している。
ちなみに、キャッチコピーの「竜退治」とはドラゴンクエストの事で、決してモンスターハンターのことではない。
ただ、作中で上記のような戦車乗りたちの呼称である『ハンター』はモンスターハンターの略であり、3発売に際して復活したこのキャッチコピーには若干後者の意味も含んでいるのかもしれない。(そもそも、『モンスターハンター』と言う単語が最初に出て来たのは本作である)
賞金首のとの戦闘で流れる「お尋ね者との戦い」は屈指の名曲である。
シリーズの遍歴
まず、初代であるFC版のメタルマックスが1991年に発売され、それに続いて1993年にSFCでメタルマックス2、
初代メタルマックスをリメイクしたメタルマックスリターンズが1995年に発売された。
しかし、データイーストの経営が悪化したことで続編作成が難航しているうちにデータイーストが倒産、新宿エクスプレスという会社がメタルマックスの商標を取得してしまった為、「メタルマックス」の名前がついた続編は作れなくなってしまった。
これについては当時は商標を奪取したとして憎悪の対象となったが、新宿エクスプレスとは元々デコゲーの版権管理を行っていた会社で、3発売時にも普通に商標を譲ってもらえたことがミヤ王氏より明言されている。
その後、モリモトナオキ詐欺※1やDC用ソフトとして開発していたワイルドアイズ発売中止と言った悲しい事件を経て、ナウプロダクションが2003年に2のGBA移植版(メタルマックス2壊)を製作したが恐ろしく出来が悪く、憎悪の対象となっていた。
ゲーム自体はサクセスがライセンスを取得し、本家メタルマックスシリーズとは別にコンセプトや世界観を共有したメタルサーガシリーズとして展開された。上記の通り商標の関係でメタル「マックス」ではないが、シリーズ独特のノリやシステムは健在であり、現在もメタルマックスとは違う切り口で展開されている。
その後、版権が株式会社エンターブレインに移り、2010年4月27日からFC版メタルマックスが、7月13日にメタルマックス2がWiiのバーチャルコンソールにて配信(500P)された。
そして2010年7月29日、角川ゲームズ(角川はエンターブレインの親会社)より当時の主要スタッフと、DECOの開発チームが独立して興した開発会社「キャトルコール」の手によってメタルマックス3が発売され、正式なナンバリングタイトルとしては実に17年ぶりの復活を果たすことになった。
さらに2011年12月8日に3と同じスタッフによってメタルマックス2のリメイク版、メタルマックス2:リローデッドが発売され、今日に至る。
※1モリモトナオキ詐欺とは
1999年初頭、「モリモトナオキ」なる人物がメタルマックスの新作を作る為と称して、一般投資家達から資金を騙し取ろうとした事件。
彼自身、メタルマックス2製作に携わった事があり、既にとあるプラットホームメーカーで承認を得ている等と投資家達に触れていた模様。
1999年当時データイーストは、「現時点では製作さえ未定の段階」としており(しかもその数年後に倒産)、そんな状況下の元で製作資金を募る事など在り得る筈も無く、同社はこの人物に対する警戒を促していた。
彼が本当にメタルマックス2の製作に携わっていたのか、携わっていたとしてどの程度携わっていたのか等は一切不明。
後にメタルサーガ 砂塵の鎖に登場する賞金首、戦車捜索請負詐欺師のブック=フォレストの元ネタになったと言われている。
(モリモト→森本、森=フォレスト、本=ブック、森と本をひっくり返してブック=フォレスト)
主な職業
メタルマックスのプレイヤーキャラクターには基本的にデフォルト名が無く(メタルマックス2:リローデッド除く)、
その姿も基本的についている職業に大きく依存したものになっている。
シリーズを重ねる毎に職業の変遷があるが、この4種類は全作品で共通している。
- ハンター
- この荒れ果てた世の中を跳梁跋扈するモンスターを狩る賞金稼ぎ「モンスターハンター」の略称。
実質的には戦車(クルマ)を操ってモンスターと戦う者を指す言葉であり、戦車帽を被った戦車兵に似た姿をしている。 - パーティーの中で最も戦車の扱いに優れ、主に戦車戦で活躍する戦闘の花形である。
白兵戦でもソルジャーに次ぐ戦闘力を持っており、装備できる人間用武器防具も豊富。
基本的に主人公はこのクラスであり(MSNFと2Rを除く)、主人公の代名詞である。
3の主人公も歴代主人公に比べればかなり異なった外見だが、分類上はハンターに含まれている。 - メカニック
- 戦車の修理を得意とし、戦車の破損箇所の修理を得意とする。レベルが上がれば大破さえ直すことが可能。
- 戦車戦もハンターの次に得意だが白兵戦能力に乏しいため、戦車無しで行動する時は注意が必要。
- 装備できる武器もハンターより少ないが、ブーメランスパナに代表されるような専用武器が存在する。
作品によっては「メカに強い」と言う特徴を持ち、機械系の敵に対して効果的な特技を持っていたりする。 - ソルジャー
- ハンターと同じ賞金稼ぎだが、此方は戦車に頼らずに生身で戦う者の事を指す。
攻守共に高く、専用武器以外のほぼ全ての人間用武器防具を装備することが出来る白兵戦のプロである。 - 主に戦車で入って行けない施設内などでの戦いで真価を発揮するが、最も戦車の扱いが苦手。
- しかし、シリーズによってはRのバギーや3のバイク等、乗車したまま人間用武器で攻撃出来るクルマの存在が彼らを助ける。
- ドッグ
- 人間ではなく犬。大破壊前に作り出された知能強化犬の子孫と言われている。
1、リターンズを除くほぼ全てで仲間になる。デフォルトネームは主に「ポチ」。 - 共通しているのは犬専用の武器防具(一部例外あり)で戦う事と、此方で指示はできず自動で戦う事。
戦闘能力そのものはハンター以上ソルジャー未満か同等と言った所で、此方で指示できない事を差し引いても白兵戦で頼りになる。
戦車に乗れないため普通にプレイするとどうしても真っ先に死んでしまうのだが、3に於いてポチタンク(分類はアクセサリー)のような犬用戦車が登場したことで生存率がかなり上がった。
わんわんグルメでのドーピングが可能であり、コレによって最大ステータスまで育てた犬は、
特にSFC版メタルマックス2に於いてはテッドブロイラーに対する最終兵器となり得る程の強さを誇る。
クルマとは
戦闘力を持つ或いは持ちうる車両の総称で、通常は戦車のことである。或いは『戦車(クルマ)』と定義する事も。自由に乗り降りできる。
所謂RPG的な成長法を踏襲している人間と異なり、さまざまなパーツの組み合わせで強さが変化する。
クルマ本体は以下のパーツから構成されている。
| シャシー | クルマの本体のこと。人間で言えばキャラ本体にあたる。 入手方法はダンジョンの奥にあるのを見つけたり、地面から発掘したり等のイベントのみで入手できる。 シャシーには複数の穴があり、穴によって装備できる武器の種類が異なっている。 見た目、穴の種類(装備できる武器の種類)、守備力、車体本体の重量などが異なる。 |
| エンジン | クルマの動力源。このエンジンの出力がクルマ全体の積載量を決める、極めて重要なパーツ。 他の部品をどれだけ積めるかに影響するため、クルマの強さに直結する。 当然積載量が高ければ高いほど良い為、戦車を強化する際には、まずエンジンから手を付けるのがセオリー。 |
| Cユニット | クルマをコントロールする電子頭脳で、命中や回避などに影響する。 初代では本当に戦車を動かすためだけの装備だったが、2から命中回避の数値が付与され、 Rからプログラム等がつくようになり、3と2Rでさらに細分化されるようになった。 現実では動かすのに3~4人必要な戦車をたった一人で動かせるのは、このCユニットのお陰である。 |
クルマに搭載できる武器は以下の3種類があり、それぞれ対応する種類の穴に装備できる。
| 主砲(大砲) | 一発の威力が凄まじい戦車の象徴、高威力だが数十発の弾数制限がある。 通常のキャノン、ロケット弾が撃てるスパルク、砲弾を連射するバーストのほか、レーザーなどもある。 榴弾や徹甲弾などの特殊砲弾を発射するのも、この大砲タイプの武器から。 |
| 副砲(機銃) | 低威力だが弾数無限で広範囲をカバーできる補助兵器。雑魚散らしに最適。 通常は機銃だが音波銃、電撃銃、ビーム砲、火炎放射器等も存在する。 |
| S-E(特殊) | 様々な種類の特殊兵器。スペシャル・イクイップメントの略称。 対戦車ミサイル類が多いが迎撃装置や多弾頭ランチャー、3には鉄球にドリルなどもある。 ピッチングマシンのように武器なんだか何なんだか分からないものまである。 バラエティ豊かで見た目が派手なのも多いが主砲以上に弾数制限が厳しく、弾の値段が高い。 2までは弱かったがそれ以降はかなり強く、3からは弾数無制限のS-Eも登場し、副砲代わりに使える物も。 |
全ての装備には重さがあり、重さがエンジンの出力を上回ると自走できなくなり実質使えなくなる。
余った積載量がHPに当たる装甲タイルを張れる量=SPになってチューン完了となる。
そして、そこに搭乗した人間のステータスが加味されて最終的な戦車の強さが決定する。
例え強くても重い武器を積みすぎるとSPが減ってしまい脆くなるため、積載量を如何遣り繰りするかを考えなければならない。
装備にも高威力だが異常に重いものや、そこそこの威力で異常に軽いのを売りにしているものなどがあるため、
無難にSPを確保させたバランス型にするか、SPを度外視して只管強力な武器を積み込んだ攻撃偏重型にするか、或いは実用性をガン無視して見た目を重視したロマン仕様に走るか、プレイヤーごとの個性が出るシステムとなっている。
SPが0になっても戦車は死なないが、SPが0の時に敵から攻撃を喰らうと、シャシーやパーツが破損しやすくなる。
SPが残っていても、敵の特殊攻撃(電撃や音波や車両型モンスターの特殊砲弾など)で破損することもある。
パーツやシャシーは、破損してもそのまま継続して使えるが、更に破損が進んで大破するとそのパーツは使用不可能になる。
特にエンジンやCユニットと言った戦車の肝に当たるパーツが大破すると自走出来なくなり、更にシャシーが大破すると自走出来なくなるばかりか戦車そのものが使用不可能となり、戦闘中だと車外に放り出されて、以後生身で戦わなくてはならなくなる。
壊れたパーツは街の修理屋で直してもらうか、メカニックが同行していれば修理キットやメカニックキットを使うことで直すことが出来る。
また、初代はエンジンとシャシーのみ、2以降はどのパーツも改造が可能となっている。
改造屋で攻撃力、守備力、弾倉などの数値を増減させることができ、これによって性能を強化したり、あえてダウングレードし軽量化を図ることもできる。
改造の限界は装備によって異なるため改造すると超性能に化けるものも存在する。
当然、クルマは人間と比較にならないほどの戦闘能力を誇り「生身で戦車と戦う」のは無謀の代名詞となっているが、狭い洞窟やビル内などにはクルマが入れない場合があり、その時は白兵戦で戦わねばならない。
登場する主なクルマ
- Rウルフ(レッドウルフ)
- メタルマックスを代表する一台で、赤いカラーリングが特徴。
- 初代では元々とある有名なハンターの相棒だったが、あるイベント以降主人公が譲り受ける事になる。
イスラエルの戦車であるメルカバがモチーフとなっている事で有名だが、このデザインになったのはリターンズから。 - どの作品に登場しても最高クラスのスペックを持つ、非常に優秀な戦車。
- たまに勘違いされるが、2に登場する「ウルフ」はメルカバがモデルではないので要注意。
- その筋の人の話によると、チーフテンの方がデザインとしては近いらしい。
- 砂塵の鎖のメルカバを赤く染めたハンターも多いはず。
- ゲパルト
- 初代とモバイル版以外のすべての作品に登場しているクルマ。
2で初めて登場した時は大砲を装備できると言う、現実にはありえないセッティングをする事が可能だった。
リターンズ以降はちゃんと機関砲が2門装備できる(されている)外観なので、ゲパルトファンは安堵したとかなんとか。
砂塵の鎖では、ヴィルベルヴィントと共に対空戦車という括りに納められ、
空中、高々度の敵に対して有効な機関砲を複数門装備できるために、非常に有用なシャシーとなった。
2Rではとある改造を施した際、雷神様と謳われるほどの強さを発揮するようになった。 - バギー
- 軍用バギーを思わせる外見のクルマ。初代とRでは「ワイルドバギー」と言う。殆どのシリーズに登場し、大体序盤で手に入る。
- 戦車に比べて聊か防御に不安があるが車体が軽く、あれこれと改造したり重いパーツを積んでも積載量に融通を利かせ易い。
システム上車体の耐久性が積載量に影響しない為、戦車に比べ寧ろ巨砲を積みやすかったりする。 - Rでは車内から身体を出して、人間用の武器で攻撃することが出来るのが最大の特徴で、後に3のバイクに受け継がれた。
- その為、戦車装備の扱いが苦手なソルジャー用のクルマとして使っている者も多い。
しかし、構造上戦車のような機密性が無い為か、搭乗者がクルマ周囲に充満するガスの影響を受けてしまう欠点が存在する。 - バイク
- 3から登場したクルマで、代表的なのは3の主人公の愛車であるチョッパー等。2Rにも登場している。
3、2R共に三種類存在し、あまり物は積めないが車体が軽く、乗ったまま人間用アイテムや人間用武器での攻撃が可能となっている。
その為、戦車戦闘が苦手なソルジャーとの相性が良く、2Rでは3では人間でしか使えなかった特技がバイクでも使えるようになった。
しかし、身体が露出しているためか、敵の攻撃を喰らうと時々搭乗者に直接ダメージが行き、周囲のガスの影響も受けてしまう。 - 救急車
- 初代、リターンズで賞金首「マッド・マッスル」が所有していたクルマ(正しくは「バン」)。
- メタルマックスのクルマの定義は、「戦闘能力を保有する車両の総称」であり、
- たとえ本来戦闘用の車両ではなくても改造で兵器を積む事が出来れば、それは立派なクルマなのである。
入手時こそただの救急車だが、軽量のシャシーの強みでバギー同様強力なパーツが積みやすくなっている。 - 外見からは想像できないが、その潜在能力はガチの戦車にも引けを取らず、改造すれば恐るべき戦闘力を誇ってくれる。
その後のシリーズでも野バス、トラック、はしご車、飛べない戦闘機、列車などのイロモノが登場している。 - ソイヤウォーカー
- 3で登場したイロモノ戦車の究極系。恐らくシリーズでもトップクラスのネタ戦車。
上部が神輿で下部がBigDogな多脚駆動神輿という正気の沙汰とは思えない見た目をしている。
誰がどういう理由で作成したのか、コレの何処に乗れば良いのか、そもそも乗り物であるのかすら怪しいが、これもクルマである。
デザインした山本貴嗣氏からして、これ以上のネタ戦車の登場があるのかと考えているほど。 - 性能のほうもブッ飛んでおり、車体が軽く、固定武装が強く、非常に改造のパターンが多く、
S-Eを大量に積みこんで乱射することですさまじい火力を発揮できる。 - バイオタンク
- メタルマックスでは全シリーズとも機械と生物が融合したような敵が多数登場しているが
3では自分の車両として所有できるようになった。
機械と生物が癒合したかなりトンデモなビジュアルは必見で、中には歴代の賞金首や敵を模したデザインのバイオタンクも登場する。
他にも様々な戦車や車が登場するので、気になる人は実際にプレイして調べてみよう。
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初版作成日: 08/05/18 05:19 ◆ 最終更新日: 12/03/11 09:16
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