モリブデン(Molybdenum)とは、生体内で有害な物質に対し、酸化反応を起こす酸化酵素(オキシダーゼ)の中に存在する元素である。
概要
- 原子番号は、42、元素記号は、“Mo”、分類は、遷移金属、レアメタル。
- 融点2620℃、沸点4650℃の銀白色の金属。塩酸、希硫酸、フッ化水素酸には溶けないが、熱濃硫酸、硝酸、王水には溶ける。融点が高いうえに硬いため、加工が難しい。
- ギリシャ語の「鉛(molybdos)」に由来する。原料の輝水鉛鉱(二硫化モリブデン)が鉛によく似ていることから。
- 発見:1778年、輝水鉛鉱に硝酸を作用させてモリブデン酸を取り出し、1781年、炭素で還元して単離した。
- 利用例:オイルの添加剤、固体潤滑剤(MoS2)、モリブデン鋼(合金)、ニトロゲナーゼ(モリブデン含有酵素)など
- モリブデン金属は、その生産量の90%以上がニッケル(Ni)やクロム(Cr)との合金としてステンレス鋼に使われている。
モリブデンを含む酸化酵素
名前 効能 キサンチンオキシダーゼ キサンチンを最終老廃物である尿酸に酸化する。 アルデヒドオキシダーゼ アルデヒドをカルボン酸に酸化する。 亜硫酸オキシダーゼ 亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化する。
出典:図解入門 よくわかる最新元素の基本と仕組み―全113元素を完全網羅、徹底解説
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