ユリア・ティモシェンコとは、大和田秀樹により近代麻雀誌上で不定期連載されている漫画、
『ムダヅモ無き改革』に登場するガスの魔女である。
概要
ソ連邦崩壊時の混乱期に乗じて力をつけ、東欧におけるガス利権を自在に操って生き残ってきた人物で、
原作初登場時の肩書きはウクライナ共和国首相であった。
闘牌は第四帝国の次鋒、メンゲレとの1戦のみであったが、そのあまりの勝ち方で短時間の内に強烈な印象を残した。
労少なくして益多しを、その存在でもって実証しているようなタイプ。
このマンガにおける数少ない女性キャラのひとりであるが、その美しい外見と内面とが常に一致するとは限らない。
彼女の特筆すべき技はひとつ。
- 2の2の核分裂
中性子反射材レッドマーキュリーを牌の背に使った、指向性中性子爆弾とも言えるプルトニウム牌を用いたトラップ。
麻雀のイカサマに2の2の天和と呼ばれるものがある。
これは、手積み時代のロストテクノロジーで、自分が親となった際、自分とおヒキが積む山に、それぞれ親が引き込むべき牌を予め仕込んでおき、更に、両者がサイ振りで1-1のゾロ目を出す事によって、親の手に仕込んだ牌が配られるよう仕組んだ伝説級のサマで、数少ない、分っていても止められない系統のイカサマである。
この2の2の天和を利用し、親の牌でなく、他人の配牌を仕込んで、狙った相手の手牌にプルトニウム牌を13枚、
揃えさせるという荒業で、レッドマーキューリーを使用した事によって、より効率的に反応を起こすようになった、
プルトニウム牌は13枚分で臨界量に達し、全て揃えると核分裂を引き起こす。
結果、手元にプルトニウム牌を引き込んだ人物に、致死量の放射線を浴びせる事で闘牌の続行を不能にする。
なお、この技の仕様前、ティモシェンコ首相はメンゲレの対人地雷牌の直撃を受けているが、これが無ければ、
2の2の核分裂を使用するのに必要な「手積み」「プルトニウム牌の混入」という条件が満たせなかった。
まさかとは思うが・・・
この時点から魔女の姦計が働いていたとすれば、まさにナチの悪魔医師如き、恐れるに足らずである。
レッドマーキュリーとは
ティモシェンコが混入させたプルトニウム牌には、レッドマーキュリーと呼ばれる中性子反射材が用いられていた。
この物質は、ソ連が開発に成功したという噂だけが残っている幻の物質で、現実には都市伝説扱いの代物である。
核物質の外郭に使用される中性子反射材は、外側に向かう中性子を反射し、核物質内の活動を活発化する。
レッドマーキューリーは、この反射率が100%という驚異の物質で、通常、中性子爆弾に使用される核融合でなく、
少量のプルトニウムによる核分裂を引き起こす事に成功した事になる。
ティモシェンコがレッドマーキュリーを所有した経緯について、作中ではウクライナにあるチェルノブイリ原発こそが、ソ連時代レッドマーキュリーの開発、実験に使用されていた為で、ソ連崩壊後、領内にあるチェルノブイリから、秘密裏に入手したとされている。
穀倉地帯としても有望なウクライナであるが、このチェルノブイリ近辺は未だ立ち入り禁止の使用不可能区域であり、
ウクライナが映画などでも、何かにつけて核廃棄物や汚染物質とセットで扱われる事が多いのは、そういう背景がある。
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