ラグビーリーグとは、ラグビーユニオンから派生したスポーツである。13人制であることから「ラグビーXIII」とも。
歴史
1871年、ラグビー・フットボール・ユニオン(RFU)が成立、「ラグビー」というスポーツが生まれた。その時のラグビー選手は「アマチュア」と「プロフェッショナル」の二種類あった。それらの最大の違いはプレイによる報酬の有無である。アマチュア選手はイングランド南部から裕福層の学生が多く報酬なしでも構わない一方で、プロ選手は北部からの炭鉱、工場労働者などの出身が多く、彼らが試合をするためには仕事を休まなければならないため、報酬を必要とした。
プロ選手とプロチームの考えは「アマチュアリズム」を掲げるRFUとは相容れず、1895年ついにプロ禁止令が下された。これを受けて北部を拠点とした21のラクビークラブはノーザン・ラグビー・ユニオン(NRFU)を結成することを決定、後の1922年に「ラグビー・フットボール・リーグ」に改称し、そこで「ラグビーリーグ」は一つのスポーツとして真に独立した。
それ以降ユニオンが制定・実行しているゲームは、「ラグビーユニオン」を称することもある。
概要
ラグビーリーグはプロ化問題のきっかけに成立したのスポーツという事情もあるため、選手の安全と興行面を念頭に置くルールに変わった。主な変更点は
1.ユニオンが15人制、リーグが13人制→守備の間隔がより広く、行動範囲が拡大
2.ユニオンの選手はタックルで倒されたらボールを離さないといけない、リーグの選手が倒されたら、守備側がすぐにタックルされた選手を解放の上、10m後退しなければならない→モール、ラックという密集を事実上廃止、安全性を高める
3.リーグでは、6回のタックルの前に得点することができなければ、ボールは相手チームに移る。ユニオンは6回タックルのルールはなく、ボールのポゼッションを維持している限り得点するまで無制限にタックルを受けることができ、反則はとられない。(この点はリーグがアメフトと近いとも言える)
5.リーグのスクラムはほとんど押し合いをしない、ボールは直接スクラムの最後尾に行く→スクラムのリセットの泥沼から回避、試合のスピード向上を図る。
6.ユニオンの得点はトライ5、コンバージョン2、ペナルティゴール3、ドロップゴール3であるが、リーグはトライ4、コンバージョン2、ペナルティゴール2、ドロップゴール1→得点を減らすことでチーム間の実力差を減縮、下剋上の可能性を増やす
それ以外は、リーグ用のボールはユニオンに比べてちょっと短くて細い。それはリーグはキックよりもパスが重視するためである。
国際展開
イングランドでは、ラグビーユニオンは「支配者層」のスポーツとして広く認められており、その歴史的な要因からリーグのチームは今でもイングランド北部に集中している。海外でリーグがユニオンより流行する国はオーストラリア、レバノン、パプアニューギニアぐらいしかない。競技人口もユニオンに劣る(236万vs60万、チーム数18630vs5000)ことから、世界的に「ラグビー」といえば「ユニオン」と意味するが、最近ラグビーリーグ・ワールドカップの人気が高まりつつあり、人気が著しく上昇している。
ルールが簡単でペースも早いから、これからのさらなる発展も期待できるだろう。
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関連項目
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