曖昧さ回避
ラーディッシュとは以下のモノを指す
概要
エゥーゴ運用。アイリッシュ級戦艦の2番艦である。艦長はヘンケン・ベッケナー。アーガマとは常にタッグを組み、MS隊もアーガマ隊と重複している部分がある。
艦種と艦名の由来
戦艦。巡洋艦とされたアーガマと比べ、火力が上がっているため戦艦に分類されたと言う。バーミンガム以来の久々の新型戦艦ではあるが、従来の連邦戦艦とは系譜上断絶している。
名前の由来は二十日大根またはホースラディッシュ(西洋わさび)からと思われる。形や色からおそらくは後者と推測される。
建艦までの経緯
ティターンズに対抗すべく結成されたエゥーゴであったが、アレキサンドリア級を大量に配備したティターンズには質・量ともに及ばず苦戦を強いられることとなる。0087年のアーガマ竣工で質的な優勢は確保できたが、無重力区画の設置・可変型艦橋・ミノフスキークラフト搭載を前提とした設計(当初から搭載していたと言う説もある)などにより大変高価な艦になってしまった。また、一連の装備の影響か宇宙では火力不足であり、艦隊戦では度々支障をきたしていた。
そのため、汎用性と居住性の低下には目をつぶる変わり、量産性と火力性能が高い艦が求められた。この要求に応えたのがアイリッシュ級である。
性能
全長・横幅・重量は不明。全長323メートルのアーガマと並んだ場合、それ程の違いはないためほぼ同サイズなのではないかと思われる。資料によってはマゼラン(327メートル)と同等とするモノもあり、概ね300メートル前半が妥当と思われる。
エンジンは三つのバーニアを束ねたモノが両舷後方に4基確認できる。アーガマも同型のエンジン2基を有しているが、もう一つ中央に別系統のエンジンを有しているため単純比較はできない。ただ、多くのムックやサイトではアイリッシュ級の方が上であると判断し解説している。
武装はアーガマ級と同じ単装メガ粒子砲を両舷前方に4基、後方に1基、連装砲を上下に1基装備している。アーガマが4門であったことを考えると倍以上の装備であり、戦艦に分類された理由の一つとなっている。ただし、ペガサス級から続いたシャッター内蔵のメガ粒子砲は存在しない。また、のちにアーガマやネェル・アーガマに装備されることになるハイパー・メガ粒子砲も装備はできないようだ(ラーディッシュは開発前に沈没。他の姉妹艦にも装備された形跡はない)。
MSカタパルトは大型のモノが2基。また、後方に着艦用デッキがあり、スムーズな離着艦を可能としている。これはネェル・アーガマやラー・カイラムにも先駆ける大変画期的な配置であった。また、搭載機にガンダムMK-Ⅱとの合体・分離機能を持つGディフェンサーがあり、本級の発進能力が買われた可能性がある(こちらものちの可変機搭載艦であるネェル・アーガマの設計思想に先んじている)。
MS搭載機数は不明だが、ブライトの発言やカタパルトの増大からアーガマの8機よりも多かったと推測される。
船型はアーガマよりも細長く、2基のカタパルトもほとんど離れていないためややタイトな雰囲気である。艦橋に伸縮機能がないため、全高は高くこちらは旧来の連邦艦艇を踏襲している。
実戦と評価
2番艦ラーディッシュはアーガマと艦隊を組み、その火力とMS搭載能力で一躍主力に躍り出た。劇中ではカミーユの活躍によりアーガマの方が戦果を挙げる結果となっているが、MSの数と砲術戦能力では明らかにラーディッシュが上である。また、単艦でもコロニー落としを阻止している。コロニーレーザーを巡る戦いの最終局面でヤザン・ゲーブルのハンブラビに撃沈されたが、それもエマ・シーンをかばった上での出来事だった。
安価かつ大火力であり宇宙戦艦としては高評価であった。このためアーガマの建艦は2艘に止まったのに対し、多数の姉妹艦が建艦されるに至っている。
姉妹艦
- アイリッシュ
ネームシップ。艦長はマニティ・マンデナ少佐。詳細は不明。 - アレイオーン
ティターンズ壊滅後に登場した新造艦。艦長はクリスティアン・カーク少佐。 - ツバイカウ
艦長はベルナルド・フェレ。 - ザンクト・ガレン
ルオイー・コロニー防衛戦に参加。 - クークスタウン
フルアーマー百式改を装備。 - マスタッシュ
艦長は何とメッチャー・ムチャ。 - オアシス
ロンド・ベル所属。OVA版のガンダムUCに登場したのは本艦であるようだ。 - アーレイバーグ
第一次オールズモビル戦役に参戦。 - セント・アイヴス
第一次オールズモビル戦役で戦没。 - ミッテラン
第一次オールズモビル戦役で戦没。
後継艦
地球連邦正規軍に編入後も第一線で活躍し、0120年のオールズモビル戦役まで現役であった。反面、後継艦については、機動戦艦(ただし、この分類はネェル・アーガマから)と呼ばれたラー・カイラムとクラップ級巡洋艦の二本立てで連邦軍が建艦政策を進めたため、旧来の戦艦または巡洋戦艦に相当するアイリッシュの系統は断絶してしまったようだ。長い現役生活も、逆を言えば同クラスの艦が存在しないことを意味し、なまじ性能が良かったことが災いした形となった。
とは言え、前述のようにカタパルトの配置などはラー・カイラムに受け継がれている。
その他よもやま
- ラーディッシュについては、宇宙世紀の艦艇では珍しく植物の名前が取られている(ラビアンローズはあるが、こちらは楽曲と思われる)。MSでもチンポコユリラフレシアなどに限られている。
- 漫画作品ではF90の時代から割と優遇されており、近年の外伝作品でも多く登場している。
- MS一機を守るために戦艦を犠牲にしたヘンケン・ベッケナーの最終戦での指揮には賛否があり、動画でも議論されることがある。
- アーガマを除く他のZガンダム登場艦と同様にプラモデル化はされていない。ただし、ガレージキットメーカーB-CLUBのBシップコレクションからの発売はある。
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 機動戦士Zガンダム
- ガンダムシリーズのMS・MAの一覧
- エマ・シーン
- カツ・コバヤシ
パイロット。特にエマはヘンケンの要望が反映された結果だと言われる。 - ガンダムMK-Ⅱ
- リック・ディアス
- ネモ
- アーガマ
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