リンゴ酸(Malic acid)とは、リンゴなどに含まれる有機化合物である。
概要
リンゴ酸は、天然にはリンゴやブドウなどに含まれるヒドロキシ酸(ヒドロキシ基(-OH)とカルボキシ基(-COOH)をもつ化学種)の一つである。2位の炭素がキラル中心(不斉炭素)であるため、2つの異性体が存在し、(S)-リンゴ酸および(R)-リンゴ酸と呼ばれる。天然に多く存在するのは(S)-リンゴ酸(L-リンゴ酸、(-)-リンゴ酸)である。
爽快感のある酸味が特徴。酸味料や乳化剤として用いられる。添加物として使用されている人工のリンゴ酸は、通常R体とS体が混合したラセミ体である。
IUPAC名は、2-ヒドロキシブタン二酸(2-hydroxybutanedioic acid)である。二酸の二は、カタカナではなく漢数字。ブタン(C4H10)の両端の炭素がカルボキシ基であるブタン二酸(HOOC-CH2-CH2-COOH、慣用名:コハク酸)の、2番目の炭素にヒドロキシ基(-OH)が付いているという意味。
生物学、生化学の分野では、クエン酸回路(TCAサイクル)の構成要素として知られる。フマラーゼによりフマル酸(HOOC−CH=CH−COOH)[1]の二重結合にH2Oが付加されることで生成される。また、リンゴ酸デヒドロゲナーゼにより酸化されオキサロ酢酸(HOOC-CH2-CO-COOH)となる。
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関連項目
脚注
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