ルロイ・アンダーソン(Leroy Anderson、リロイ・アンダーソンとも、1908年6月29日-1975年5月18日)とは、20世紀のアメリカの作曲家である。その名は知らずとも、この人が書いた曲は誰もがどこかで耳にしているであろう。
概要
ハーバード大学で芸術学修士号を取得。その後大学の講師と平行してバンドリーダーやプレーヤーとして活動する。同時にハーバード大学に言語学の研究員として戻り、博士号を取得。作曲家として自立する前は言語学者でもあった。
作曲家へと転向するきっかけとなったのが、ボストン・ポップス (ボストン交響楽団がオフシーズン等に結成するオーケストラ) や、その指揮者アーサー・フィードラーとの出会いであった。アンダーソンの作品の多くは、フィードラー指揮のボストン・ポップスによって世に放たれている。
彼の曲はクラシック・オーケストラで演奏されることが多いが、一般に知られている曲はポピュラー音楽の一種と考えた方がよいと思われる。クラシックやジャズなどをミックスした独特の作風の曲である。一部の曲は、エンターテイメント性を意識して予想の斜め上を行く楽器(・・・なのだろうか?)が使われる。
先述のフィードラー指揮のボストン・ポップスによる録音では、録音技術を駆使し生演奏の感覚に縛られない作品もある。たとえば後述のシンコペイテッド・クロックでは、ウッドブロックの出力を左チャンネルから右チャンネルへ動かすことによって、左右にゆれているような効果を出した録音が残されている (関連商品の「トランペット吹きの休日 ~ルロイ・アンダーソン名曲集」に収録) 。オーケストラによっては生演奏ならではの演出もある。また、オリジナルともいえる彼とスタジオミュージシャンのオーケストラによる録音がある (関連商品の「The Leroy Anderson Collection」および「(ルロイ・アンダーソン)コレクション」)。
彼の作り出した代表曲と不思議な曲達
- タイプライター - 演奏者がタイプライターをパチパチする曲。コントの朝食や職場のシーンなどでよく出てくる。
- シンコペイテッド・クロック - ウッドブロックなどの打楽器により調子が狂った時計を描写した曲。ベルや、針が吹っ飛ぶ音まで描写されている。
- そりすべり - お馬さんがパカパカ歩く音と、いななき声を再現した曲。クリスマスになると耳にする鈴の音シャカシャカのあの曲。
- サンドペーパー・バレエ - 演奏者が紙ヤスリですりすりする曲。サンドペーパーによるタップダンス。
- ワルツィング・キャット - 弦楽器でヌコの声を再現した曲。
(ワンコの声もあり:打楽器パートの楽譜に、「dog bark」の音を8分音符3つ出すよう指定されている) - トランペット吹きの子守唄 - 就寝ラッパの音と共にまどろみの世界へ。
- トランペット吹きの休日 - 原題はラッパ手の祝日。祝典などに大いそがしの3人。運動会などでおなじみ。
- ジャズ・ピチカート - 演奏者が弦をとにかくはじき続ける曲。最初に世に出たオリジナル作品。
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関連項目
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