ルーイカット装甲車とは、南アフリカ共和国が開発した装甲車である。ちなみにルーイカットとはカラカルというサバンナに住むでかい猫の一種。
概要
8輪全輪駆動の装輪式の車体に、62口径76mm砲を積んだ戦闘偵察車。こういう兵器を開発した背景についてはG6ライノ自走砲の概要を参照。1989年に最初の量産型が完成している。
76mm砲を積んだ理由は、当時軍事介入していたナミビアやアンゴラ、ジンバブエといった国々が装備していたT-54、T-62といったソ連製戦車であり、元が艦載速射砲の76mmでもAPFSDSを用いれば、2000m以遠から撃破できる。ならば装填速度と積載弾数を重視すべきと判断したのだ。
後に105mm砲に換装した型が開発されたが南アフリカ軍は採用せず従来型を現在も配備中。
余談だが、南アフリカがライノやルーイカットといった強力な装輪式車両を保有したのは地形と戦術的な理由のほかに、フランスの影響があるらしい。フランスは1960年代にAMLという90mm砲を搭載した4輪装甲車を開発、運用していた。コレを南アフリカがライセンス生産したものがエランド装甲車で、こいつがえらく南アフリカの鉄火場に有効だったらしい。このエランドの後継車両として開発されたのがルーイカットである。
なお、フランスは現在AMLの後継としてAMX-10RC(105mm砲搭載、もはや軽戦車)、EBR-90(90mm砲搭載、C-130に搭載可能!)といった装輪装甲車を開発、現在も配備中。
G6ライノ自走砲以外にも、自走高射機関砲などの派生型。あるいは105mm砲Verの砲塔が、ASCOD歩兵戦闘車の対戦車型に転用されるなど、意外と車体や砲塔の派生型は多い。なお、航続距離が1000kmと非常に長く、長距離警備任務に適しているのも特徴である。周辺情勢と治安が良好とはいえない、南アフリカならではのAFVである。
関連動画
エランドの登場は0:50~、ルーイカットは1:19~。
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