ルーラ(有料)とは、チキュウという世界において任意の2地点、あるいはそれ以上の地点間の移動を人力や畜力によらずに行うことが可能な移動魔法である。
性質上、都市部においてより利便性が高いことが多い。
本項目においては、当魔法の実在が初めて確認されたニッポン国の首都であるトウキョウにおける行使を前提とした概説を行う。
概要
当魔法の媒介を術者が何らかの方法で一時的に使役下に置き、その後受益者の目的地を媒介に伝達する。移動が可能であれば正式に発動し移動が開始され、移動完了時にMP(Money Point)を消費する。
媒介の能力によっては移動が不可能な場合があるため注意を要する。
当魔法の特徴の一つとして、術者と受益者の一致は必ずしも必要ではない。
行使できる場所
建物の外である必要がある。
詠唱式(後述)を取る場合、詠唱は建物の中で行うことも可能ではあるが、発動させるためには屋外(多くの場合街道沿い)に出なければならない。
行使に当たっての条件
トウキョウ近郊においては、MPを最低710消費する。さらに移動距離及び時間に合わせて段階的に追加のMPを消費する。そのため基本的にはMPに余裕があること、できれば定期的にMPを回復させることができる年齢、及び職業となっていることが望ましい。
また、移動媒体に目的地を伝達するための媒介言語としてニホン語が使用されることがほとんどであるため、ニホン語の習得が強く推奨される。
なお、当魔法は集団での詠唱や利用が可能であり、一般的には2名から3名、最大では4名での利用も可能である。その場合でも消費MPに変化はなく、一人頭のMP消費を抑えることができる。
行使法
以下に、行使の各段階について概説を行う。
使役
使役下にない媒介を術者が何らかの方法で呼び寄せ、独占的に受益者の移動目的地を媒介に伝達する権利を得るまでの過程である。
媒介を使役下に置く方法としては、大きく分けて以下の二つがある。
詠唱式
所定の情報を含んだ呪文を術者が音声的に詠唱し、媒体を使役下に置く。ニッポン国において使用される会話魔法を介した詠唱が行われることが一般的である。
この方式には以下の特徴がある。
- 呪文発動の他に、呪文詠唱のためにMPを消費する(会話魔法を介した場合)
- 呪文詠唱が可能な場所が限定される恐れがある
- 呪文詠唱者(術者)は受益者である必要がない
- 上記の応用となるが、術者がより緻密な詠唱を行うことにより、前述のMP的、言語的条件を満たさない受益者であっても利用が可能となる場合がある
- 発動まで時間がかかる可能性があるが、発動は確実である。また、発動までのタイムラグもアバウトではあるが通知を受けられる場合がある
宣言式
ニッポン国トウキョウ及びその近隣都市においては、当呪文の媒介が発動状態にないまま移動、あるいは一カ所に停滞していることが多々ある。これに対して術者が使役を宣言する方式である。
この方式には以下の特徴がある。
- 宣言にはMPを消費しない
- 原理的には、発動が可能な場所全てにおいて宣言が可能である
- 実際には、使役下に置かれていない媒介は人の多く集まる箇所(大規模商業施設、あるいは別の移動魔法による固定的な転移地点周囲)に多く停滞する傾向があるため、それらの近辺以外では宣言が無意味となることがある
- 宣言から使役までに必要な時間がランダムに決定されることが多い
媒介を使役するための宣言は、一般的には術者が上肢を頭上に上げることにより行う(左右どちらでも構わない)。
多くの場合、同時に顔を媒介側に向けて注目することでより確実な宣言となるが、必ずしも必須ではない。実際に、当魔法が最初に確認された映像(術者:芦屋四郎)による宣言では注目が行われていないが、使役に成功している様子が観察される。
また宣言式においては、音声による呪文詠唱は本来であれば全く必要ない。しかしながら、実際には相当数の術者が簡易な音声呪文を詠唱しているようである。
現代「泡沫の時代」と通称される過去の一時代においては、使役宣言を行う際に、術者のMPが記された紙を同時に手に持って表示することで使役に成功する可能性が高まるとされた。
しかしながら「泡沫の時代」が過ぎ去り、かの時代に対する批判的考証が進んだこと、またそれ以上に「氷河の時代」そして「勤人撃打事件」を経た現代においてはMPに余裕の無い使用者が増加したことから、紙を使用しての宣言を行う術者はかなり減少している模様である。
伝達そして発動
使役下に置いた媒介に術者、あるいは受益者が目的地を伝達し、実際に魔法が発動し目的地までの移動が終了するまでの過程である。
ここでは、一般的と思われる過程について述べる。
移動目的地の伝達は、ほとんどの場合ニッポン国唯一の公用語であるニホン語を媒体として行われる。
基本的には口頭にて目的地の名前を告げる。大規模商業施設、あるいは別の移動魔法による固定的な転移地点に向かいたい場合はこれで充分用が足りる。
目的地がランドマークでは無い場合(具体的には個人の住宅など)、まずは目的地近隣の大きなランドマークを当初目標として告げ、そのランドマーク付近まで移動が終了した段階で次なるやや小さなランドマークを目標として告げる、という過程を繰り返すことにより、目的地への到達精度を段階的に上昇させることが可能である。
ただし、この手法をとった場合、移動が最適化されないことによるMPの浪費が発生する恐れがあるため、注意を要する。
移動の際は、移動媒介の性質にも左右されるが、睡眠を含めた休息を取る、あるいは時事問題や生活上の様々な問題について情報交換を交わすなどしつつ、基本的にはHPを消費することなく受益者は移動が可能である。
ただし受益者によっては、移動中にある種のステータス異常を来すことがある。このステータス異常に関しては、ある程度状態を軽減することのできる薬草が道具屋で販売されているため、ステータス異常を来しやすい受益者の場合、急な魔法の使用に備えて薬草を携帯することが望ましいと言える。
移動完了から使役解除まで
発動後、移動が完了してMPが消費され、媒介の使役を解除するまでの過程である。
移動完了時点において、最終的にMP消費量が決定する。
受益者あるいは術者のMPが消費量を満足していれば(複数人の合計でも構わない)、その段階で魔法は正式に完了し、媒介の使役は解除される。
ここで、受益者が消費量を満足していないMPしか持ち合わせていない場合、魔法の完了は正常に行われない。
その場合、いくつかのパターンが存在する。
- 直ちに何らかの方法でMPを回復させ、魔法の正式な完了を行い媒介の使役を解除する
- 何らかのMPに代わるポイントを消費し、正式な完了ではないが媒介の使役を解除する
- 媒介の暴走、または受益者が意図的に媒介を暴走させる、あるいは受益者自身が暴走することにより「ケイサツショ」と呼ばれるランドマークへ移動し、その場で使役が解除される
3.の使役解除法を取った場合、ある程度ランダムではあるが、称号「ゼンカイッパン」が公的に付与される可能性がある。この称号は呪われており、所持者は日常生活に大きなペナルティを負う。アイテム扱いではないため解呪も極めて困難である(時間経過以外での解呪が事実上不可能)。
媒介の暴走を強制的に停止させた、あるいは受益者自身が暴走した場合、当該称号が付与される可能性が極めて高くなることに注意しなければならない。
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関連項目
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