レッドアリーマーとは、アクションゲーム『魔界村』に登場する敵、および彼を主役としたゲーム作品である。
概要
真紅の体と黒い翼を持ち、飛翔・ホバリングと吐き出す様々なブレスが武器の優れた戦闘力を持つ悪魔。
基本的に人語を話すことは出来ず『ギャッギャッギャ!』と鳴くだけだが、人間と意思疎通が出来ないだけで他の悪魔とは会話できる模様。
『魔界村』シリーズ
『魔界村』のステージ1の中盤から登場する中ボス的な雑魚キャラとして初登場。
空中を飛行していてアーサーの武器が届かない位置にいる事が多い、地上に降りて武器が当たる位置に来てくれたと思ったら武器を投げたら素早く回避する、高速で突進して来る、弾も吐いてくるという多彩な動きと反応でアーサーを苦しめる強敵。「カプコンのゲームは2面から殺しに来る」と言う伝統を無視していきなり1面半ばで殺しに来る。
さらに先のステージに進むとこいつが複数体現れると言う脅威が待ち受ける。一体ずつおびき出して戦うか、一気に駆け抜けてスクロールアウトで消してしまえるという攻略法が通じる場面もあり、とにかく対処法を会得しておく必要があった。
倒さずにしばらく放置していると赤い体色が白く変わりパワーアップするという隠し要素があるが、かなり長時間粘らないと見ることができない。
アーケード版でも十分な強敵だったのだが、ファミコン移植版でさらに凶悪化して異常な強キャラとなり、あまりの難易度でプレイヤーにトラウマを植えつけた。最初に出会った時、とても倒せないとコントローラーを投げたプレイヤーも少なくないのではないだろうか?
だが、プレイヤーが技術を身につけ動きを先読みできるようになれば、ノーダメージで切り抜けることも出来るようになる。積み上げた屍の数だけ上達を感じ取ることが出来るこのゲームを体現したキャラとも言えるであろう。
以降、続編にはレッドアリーマーキング(大魔界村)、レッドアリーマーエース(超魔界村)、レッドアリーマーダーク(極魔界村)といった、一族の中の優秀な者たちや魔王によって強化された個体も登場。
『超魔界村R』ではステージボスとなった大型の個体レッドアリーマージョーカーが登場する。説明書で「人間よりもはるかにすぐれた知能・身体能力を持っている、レッドアリーマーの王。他のレッドアリーマーは、このモンスターによって産みだされたらしい」と解説されている。
『レッドアリーマー』シリーズ
数多のアーサーを白骨死体へと変えた恐るべき強さのために印象に残る敵キャラとなり、憎まれつつも人気のあるキャラクターとなったレッドアリーマーは、彼の名をタイトルとしたスピンオフ作品の主人公となった。
『魔界村』では個体ではなく多数の同族が出現する魔物の一種族として登場したが、『レッドアリーマー』のシリーズでは種族ではなく個人として登場。魔界村本編以前の物語なので数が増える前だったようだ。
魔界最強の戦闘能力を得つつも魔王として支配の座には就かず、ただひたすら強さのみを希求する武人的イメージで描かれている。その力と姿勢は魔界各地を治める魔王たちからも信頼を得て、異世界からの侵略から魔界を守り抜いたり、かつて不意打ちで勝利を盗んだファランクスの支配を打ち破り、アクションゲーム史上最強ボスとも言われる「人界に潜む闇の魔物」との戦いを繰り広げる。
初代はゲームボーイで登場。
アクションにRPG的な要素を加えたハード初期のタイトルだが、ビジュアル・音楽・ゲームシステム共に非常に質の高い作品に仕上がっている。
取り分け特徴的なのはレッドアリーマーの能力で、使い分けできるブレスと飛翔&ホバリング、そして壁に貼り付くことの出来るヘルクライムによるアクションがこのゲームの売りである。
落下すると即エンドな断崖絶壁を切り抜け、上下ともに罠が仕掛けられた通路をくぐり、ブレスで壁を作りながら上へ上へと登っていく。
悪魔ならではのアクションと厳しめながら魔界村に比べればなんとかなる難易度からヒット作品となり、後のシリーズにも繋がることになった。
その後、続編がファミコンとスーパーファミコンで登場。
前者はゲームボーイ版のシステムとほぼ同じ。
後者はタイトルを『デモンズブレイゾン』と変え、シナリオやビジュアルも一新したリメイク作品となっている。いずれも人気を得た名作であり、特に『デモンズブレイゾン』はニコニコ大百科にも作品単独記事が作られている。
外部出演
ファミコンのアクションゲーム『魔界島 七つの島大冒険』にラスボスとして登場。
魔界村の戦いで敗走した魔物のうちの一体であり、逃亡先で神と崇められるうちに以前よりも強大な力を得るに至り、体躯も一角獣と同等にまで大型化している。同じく逃亡した一角獣とは立場が逆転しており、一角獣から「我々のボス」と呼ばれている。
しかし、隠しアイテム「サタンの剣」を持っていると一撃で倒すことができる。さすがにサタンほどの格には成り得なかったようだ。
シミュレーションゲーム『NAMCO x CAPCOM』に雑魚敵のレッドアリーマーと、それをまとめる大将格としてレッドアリーマージョーカーが登場。
レッドアリーマージョーカーはかつて『デモンズブレイゾン』で主人公となったレッドアリーマー本人が長い月日を経て変異を遂げた姿では無いかと推測される事もあり、明確に語られこそしなかったものの、それを匂わせる設定で描かれた。
格闘ゲーム『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』に隠しボスとして登場。
同じく格闘ゲーム『ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3』にも登場。
テーマ曲には初代レッドアリーマーのOP曲のアレンジが使われており、素早さとトリッキーな動きが売りのキャラになっている。低空飛行や白化する各種必殺技から原作のレッドアリーマーらしさを垣間見ることが出来るだろう。
余談
名前の由来はカプコン社員の有馬という人物から。本人は敵キャラにされてしまって嫌だったようだが、気づいたときにはすでに発売が迫っていたので変えるわけにも行かなかったんだとか。
『魔界村』という作品を作るにあたって最初にデザインされたキャラクターで、作品世界の中心となる存在とされている。
『レッドアリーマー』と『デモンズブレイゾン』は互いに関連しないパラレルワールドとされるが、『レッドアリーマー』の主役の個体はかつて「赤き炎」と言われて魔界の敵を焼き払った伝説的魔物の血を引く子孫であり、その伝説の「赤き炎」の魔物が『デモンズブレイゾン』の個体だと(強引に)考えれば一応話は繋がる。
『レッドアリーマー』シリーズは魔界村の前日譚とされるが、その頃はまだおなじみの大魔王アスタロトや後に魔界を支配する魔帝サマエルは存在しておらず、大魔王ルシファーも魔界の全てを掌握していない副王という立場にあった。(当時の魔界はダークロードという魔王が治めていた。またアスタロトと外見がよく似た魔王が複数存在しており、アスタロトやネビロスの先祖ではないかと考えられる)
このためレッドアリーマーの一族は歴代魔王よりさらに古株となる歴史ある一族ということになる。
関連動画
関連項目
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