概要
光を増幅して放射するレーザー装置を線源として、レーザービームを発生させ、対象に照射することで照明演出を行う。照射対象としては、スクリーンや焚いたスモーク、演出を行う会場の天井や通路、2階席や3階席などに設けられた手摺のある壁面、そしてパフォーマンスを行うパフォーマーやアーティスト、ミュージシャン自身(但し、人や動物に向けて照射する場合はレーザービームが照射対象となる人物・動物の目に直接、或いは間接的に入らないように十分注意する必要がある)等が挙げられる。
照射されるレーザービームの色は様々なものがあるが、一番使用される機会が多いのは、グリーンのレーザービームである。次いでレッドやブルーのレーザービームが用いられる。その他にもイエローやパープルなどのレーザービームも用いられる。レーザー照明機器の仕様により、どのカラーのレーザービームが照射できるのか、あるいは1台で照射できるレーザービームのカラーは何種類であるか等が決まっている。
一般的にレーザー照明に用いられるレーザービームは、出力の小さいものでは数十ミリワット、出力の大きなものでは数ワットにまで達する。IECの安全指針によるクラス分けに基づいて説明するならば、「クラス3B」から「クラス4」までの出力範囲になる。これらのクラスのレーザービームを直接あるいは間接的に目視(鏡等で反射された光を直接目視する)すれば、網膜等に悪影響を及ぼし、最悪の場合「失明」に至る場合がある。
その為、コンサートやライヴ等のイベントで照明演出にレーザー照明を用いる場合、コントローラー(調光操作卓とも呼ばれる)を操作する担当者は、照射位置やコントローラーの操作について入念に検討する必要性がある。また、照明機器の操作は必ずしもハードウェアタイプのコントローラーのみで操作するとは限らず、専用のソフトウェアを用いコンピュータ上で操作することもある為、その場合にはソフトウェアの設定やプログラム等にも十分注意する必要がある。
一方、そのような演出が行われる(または行われる可能性のある)イベントの出演者や参加者は、レーザービームが照射されている場所及びその近辺、または照射される可能性のある場所及びその近辺には立ち入らないように注意することが重要である。
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