ロックマンXは、カプコン発売のアクションゲーム。また、その続編や外伝作品の一連のコンピュータゲームシリーズを総称してロックマンXシリーズと呼ぶ。
概要
第一作目の発売は1993年12月17日。無印ロックマンの第一作発売から6年後の同じ日である。
当時のゲーム業界では主要プラットフォームがスーパーファミコンへ移行しており、「SFCでのロックマン」が提案された結果生み出された。重厚な世界観で展開されるハードなストーリーで多数のタイトルが続々製作され、ロックマン作品群の中でも本家ロックマンシリーズと並ぶ、カプコンの看板タイトルとなった。
基本的なところは本家ロックマンと同じだが、「ダッシュ」、「壁蹴り」などの独特のアクション、パーツによる強化システム、ライドアーマーやライドチェイサーといったサポートマシン、シリアスな世界観などで区別される。
また、登場する8大ボスキャラクターは動植物(X4以降は架空の生物も加わる)をモチーフとした人型ロボットである点も本家と区別されるところ。もっとも本家でも動植物とかモチーフのボスいたけどね…。
毎回隠し要素が入っているのもこのシリーズの特徴。
ロックマンゼロ、ロックマンゼクスはこのシリーズのスピンオフにあたる。
ニコニコ動画におけるロックマンXシリーズ
他のコンピュータゲーム作品と同様プレイ動画やTAS動画、BGMを集めた動画が多く投稿されている。
本編以外の面においても、無印ロックマンと同様ネタ方面でも人気が高く、大百科に記事が作られたタグも多い。
とりわけ行方不明になっていたマックや、クリスマス大好きヴァジュリーラFFが登場する場面、それと似た場面に出くわした時に弾幕が張られたりもする。とある下ネタ満載のMAD動画シリーズも本作が原作である。
当然ながら人を選ぶネタであり、これらを嫌う人もいるので無関係な動画でまでこれらのネタを言及するのは止めること。
また、シリーズでもX5~X7に関する話題は何かと荒れやすかったり、動画によっては懐古厨が暴れていたりなど穏やかでない動画も少なくない。
不愉快でも過激な発言で返したりせず、コメントやユーザーをNGしたり、通報をするのが正しいファンの対応である。荒らしをするイレギュラーに反応して自分もイレギュラー化しないように注意しよう。
シリーズ一覧
主な登場キャラクター
複数タイトルに登場する主要キャラクターの紹介。歴代登場人物一覧はこちら→ロックマンXのキャラクター一覧
一部のキャラクターの詳細は各自項目を参照されたい。
- エックス
- CV:伊藤健太郎(X4)、森久保祥太郎(X5~X7)、櫻井孝宏(X8、イレハンX、コマンドミッション)
- 当代のロックマンで、シリーズ全体の主人公。
- 当然ながら初代作から皆勤だが、X7では戦線を離脱しているため、条件を満たさないとプレイヤー操作が出来ない。
- ゼロ
- CV:置鮎龍太郎
- エックスと並ぶ、もう一人のロックマンと言える存在。エックスと同じくシリーズ皆勤。
- 初代XおよびX2では相棒キャラとしてストーリー上でしか関わらないキャラだったが、X3では条件付で操作→ダブルヒーロー制のX4ではフルに操作可能と次第に立場が向上。特にストーリー上ではエックスより目立っている。
- X3ではエックスと同じ仕様だったが、X4にてエックスと性能の差別化がなされ、以後はゼットセイバーによる近接攻撃を主体としたキャラクターになった。
- アクセル
- CV;高山みなみ
- 3人目のプレイアブルキャラクター。バ主要武器は、アクセルバレットと呼ばれる2丁拳銃。
- 初登場作のX7ではエックスに似通った、序盤は戦闘に参加しないエックスの代役のような性能だったが、武器の持ち替えやAトランスなど、彼ならではの攻撃も多い。
X8にて完全にエックスとの差別化がなされた。 - Dr.ケイン
- CV:宮澤正(イレハンX)
- ロボット工学の権威たる科学者で、イレギュラーハンターの発足を唱えた創始者でもある。
- 封印されていたエックスを発掘し、解析したデータをもとにレプリロイドを生み出した。シグマも博士の作品で、息子同然であったシグマの度重なる反乱に深く心痛している。
- 初代Xから名前とその存在が示唆されていたが、人物として登場したのはX2から。X3とサイバーミッションにも登場したが、アイリスによるナビゲーターポジションが確立されたソウルイレイザーには出演せず、シリーズ本編においてもX4以降に現れなくなった。
- 正体が明白になっていない初代X時点においては、シグマを生み出したケイン博士もまた悪の科学者ではないかなどの憶測が一部で出たり、海外版アニメのMegamanXでは誰だお前って言いたくなるヒゲのおっさんがケイン博士と呼ばれたりしていた(4:22くらい)。
- 初代リメイクであるイレハンXのムービー「The day of Σ」にて久方ぶりに姿を見せたが、生命維持装置につながれ生きながらえていたり、シグマの攻撃で都市が破壊され死亡したようなシーンがあったりとストーリーに矛盾が生じており、どっちが正史なのかわからなくなっている。
- エイリア
- CV:笠原留美
- シリーズ後期における実質的なヒロイン。シグナスらと共にX5で初登場。
元々はレプリロイド工学の一研究員だったが、技量を買われイレギュラーハンター本部のオペレーターとなる。
X5の時点では目立った活躍はなく、性格もクールでリアリストな面があるなど地味な立ち位置だったが、X6ではストーリー上の重要キャラクターの一人となり出番が大幅に増えた。
性格も作品を重ねるごとに明るくなり、X8でのデザイン変更等も含めて初登場時と今ではかなり印象が変わるキャラクター。 - シグナス
- CV;鈴置洋孝(X5~X7)、岩鶴恒義(X8)
- X5にて初登場。
イレギュラーハンターの総監で、レプリフォース大戦(X4)の責を問われ辞職した前任に代わりその職に就いた。戦闘能力は皆無だが、精密で高性能なCPUを搭載し、優れた頭脳を持つ。 - 威厳ある風貌や言動とは裏腹にどうにも影が薄く、シリーズが進むごとにストーリー上の露出はどんどん減っていき、X8ではリザルト画面で一言評価をするだけの立場に。デビューが同じエイリアと比べて冷遇極まってる可哀想な人レプリロイド。まあリストラされた面々と違って出演できてるだけマシな方なんだが・・・。
- Dr.ライト
- CV:佐々山洋一(X8)、麻生智久(イレハンX)
- ロボット工学の父と謳われる偉大な科学者。エックスの生みの親だが、彼の持つ無限の可能性が無限の危険性に変わることを恐れ、解析のためカプセルに封印し長い眠りにつかせた。
- 当代においては故人であり、カプセルを通じてもエックスと会話することはないが、エックスの時代の情勢を把握していたり、ゼロとは彼の存在を認知し対話をしたりあと大瀑布に打たれて修行したりするなど、プログラム上で生きているような描写がなされている。
- 各所に設置されたカプセルを通じ、エックスの強化パーツを授ける。役割上カプセルと共に本編およびアクション系の外伝に登場。シタマエとは言わない
- Dr.ワイリー
- CV:青野武
- かつて多くの戦闘用ロボットを生み出し、幾度となく世界を恐怖に陥れた狂気の科学者。コミカルなキャラクターだった無印ロックマン時代から一転、冷酷な悪人としてのイメージが強くなった。ジャンピング土下座は過去の話
- 作中で明確には回答されないが、ゼロを生み出した人物とされる。ライト同様故人であるはずだが、彼の人格を継いだようなレプリロイドが登場したり、X5でシグマに協力した“ある人物”がそれっぽかったりなど、その意思が未だに残っているような描写が多い。ただし、作中でワイリー本人が明確に姿を見せたことは今のところ一度もない。
- シグマ
- CV:麦人
- シリーズを通しての宿敵で、X8を除くナンバリングタイトルにてラスボスを務める。破壊され消滅してはその都度攻撃方法や武器などを改修し復活する。
- 番外編においてもサイバーミッションおよびソウルイレイザーに関わるが、コマンドミッションには登場しない。
- VAVA
- CV:麦人(X8)、下崎紘史(イレハンX)
- ライバルキャラ。登場作は初代X、X3およびX8と飛び飛びながらストーリー上における存在感は強く、ニコニコ的にも高い人気を誇る。
ライドアーマーの軍事転用を初めて思いついただけあり、戦闘時は必ずと言っていい程ライドアーマーに搭乗している。(例外あり)
グループ
- レプリロイド
極めて人間に近い思考能力を持つロボットの総称。これに対し、意思を持たず命令に従って作業するだけのロボットをメカニロイドと呼称する。名称の由来はレプリカ+アンドロイドから。
Dr.ケインによって開発されロボット工学に革命をもたらしたが、はるか昔、ある2人の科学者だけはこの域に到達していたと言う。なお、この時代においてロボットという呼称はほとんど用いられることのない死語である。 - イレギュラー
レプリロイドやメカニロイドが、何らかの故障などにより人間に危害を加えるなど犯罪行為を犯すようになったもの。レプリロイドは自らの思考を持つが故に故障以外にも自らの意思で考えて反乱を起こす事もあるが、それらも故障で暴走したイレギュラーと特に区別されない(区別も難しいが)。 - イレギュラーハンター
イレギュラーを鎮圧するための、レプリロイドを主として編成される武装組織。また、そこに所属するレプリロイド。
人間社会における警察のようなものであるが、人間とレプリロイドの扱いの差からか、逮 捕・拘束よりも破壊によって鎮圧される事が主。レプリロイドらをイレギュラーと認定する強大な権限を保持する一方でイレギュラーハンターのイレギュラー化も後を絶たず、その信頼性は必ずしも高いものではない。
所属するハンターはC・B・A・特Aのいずれかのランクを持つ。このうちC級の存在はX4になってから判明し、後に特A級よりもさらに上のランクとして「S級」が創設される。
X4までは全18部隊で編成され、イレギュラーハンターとなったレプリロイドは皆いずれかの対に所属する。以下、作中で概要が確認できる部隊と所属する(していた)レプリロイドである。- 第4陸上部隊
砂漠など過酷な陸上地域での任務を主とする部隊。
バーニン・ナウマンダー - 第6艦隊
水中活動に特化した部隊。水棲生物モチーフのレプリロイドが多く所属。
ランチャー・オクトパルド、ホイール・アリゲイツ、バブリー・クラブロス - 第7空挺部隊
飛行機などに搭乗して、もしくは自身が飛行して空中での任務を行う。鳥類モチーフ。
ストーム・イーグリード、ソニック・オストリーグ - 第8機甲部隊
装甲に優れたレプリロイドが多数所属。戦線での殿などを務める部隊か。
アーマー・アルマージ - 第9レンジャー部隊
ジャングルなどサバイバビリティが重要になる地域での活動をおこなう部隊。
スティング・カメリーオ - 第13極地部隊
南極など寒冷地での活動を主とする部隊。ペンギーゴのストーリーから、駐屯での任務が常であると思われる。
アイシー・ペンギーゴ - 第14特殊部隊
高温のマグマ地帯など、他のレプリロイドが活動できないような特殊な環境下で活動できるレプリロイドが所属すると思われる。
マグマード・ドラグーン - 第17部隊
「第17精鋭部隊」とも。特に戦闘能力で優れたレプリロイドが集まる部隊。この隊の隊長がイレギュラーハンター全体の総隊長のような立場にある。
エックス、ゼロ(X)、シグマ、VAVA、スパーク・マンドリラー、ブーメル・クワンガー、フレイム・スタッガー、グラビティ・ビートブード、ダブル - 第0特殊部隊
別名「忍び部隊」。隠密任務などの特殊な任務をこなすレプリロイドが所属する影の存在。
ゼロ(X3~)、マグネ・ヒャクレッガー、エクスプローズ・ホーネック
最終的に総監シグナスから直接、隊員に指示が下る系統となった。 - 第4陸上部隊
- レプリフォース
大規模災害時に迅速な活動を行うべく発足された軍隊。陸海空に宇宙を加えた4つの部隊がある。
レプリロイドが関与する組織として、その規模はイレギュラーハンターを双璧をなすが、人間も所属しているイレギュラーハンターと異なり隊員はすべてレプリロイドで構成される。
イレギュラーハンターとは治安維持のために相互協力し、研修生の交換を行うなど表面上は友好な関係にあった。しかし内在していた互いの不信感がスカイラグーン落下事件をきっかけに顕在化。修復不可能な段階まで亀裂が広がり、シリーズ内で長く語り継がれる大規模な反乱事件「レプリフォース大戦」が勃発することとなった(X4)。
大戦の終結により主要幹部を多く失い、甚大な被害がもたらされたところに大量発生したシグマウィルスが駄目押しとなりイレギュラーハンター共々規模が縮小。X6以降においても名称だけは出てくるが、組織としては壊滅的な状態であることを窺わせる。
上記の通りX4のストーリー根幹に関わる組織だが、その前日談にあたるソウルイレイザーおよび後日談であるX5にも関与する。
サポートアイテム
上述の通り、本シリーズにおいてはパーツなどの強化システムによる戦闘力アップが出来る。
複数シリーズに共通する要素を本項にて解説する。
ライフアップ
プレイキャラクターのライフ上限を増加させるアイテム。
全8個あり、中には割と簡単に入手できる場所に置いてあったりする。X5等の一部タイトルではエックスかゼロ、取得したキャラクターのみにライフアップが適用されるので配分を考えなければならなかったが、レスキューすると同等の効果がもたらされたりするので有り難味が減っている。
X8ではアイテムとしてのライフアップが廃止された。
サブタンク
余分に取得したエネルギーを蓄積させておくためのアイテム。無印ロックマンシリーズにおけるE缶のようなアイテムだが、あちらと異なりサブタンク自体は一度入手したら消費されない。
任意の時点で利用でき、蓄積分だけエネルギーを回復できる。ただし蓄積量に関わらず一度にすべて消費してしまうため、回復値がエネルギー消費分をオーバーしていても残しておいたりすることは不可。
X3までは4つのライフサブタンクがあった。X4以降ライフサブタンクは2つに減り、武器エネルギー用のサブタンクと、リトライ回数を増やす残機サブタンク的アイテム「EXアイテム」が登場した。
パワーアップパーツ(アーマー)
エックスのボディ各部を換装し、性能的に強化するアイテム。Dr.ライト製のカプセルを発見し、内部に入ることにより装備が出来る。
ヘッド、ボディ、アーム、フットの4パーツで構成され、全パーツを装備した状態をアーマーと呼ぶ。各パーツの役割はシリーズで異なるが、全般的な傾向はある程度共通している。
- ヘッドパーツ
様々な特殊能力を付加する。付加能力に統一性はないが、非常に強い特色を持つ。 - ボディパーツ
防御性能を高めるほか、追加特殊武器などのアクションを身に着けるものもある。 - アームパーツ
バスターを強化し、攻撃力を高める。 - フットパーツ
エアダッシュを含めた移動能力を付加し、機動力を増強させる。
タイトルにより仕様が異なり、X4以前のナンバリングと外伝作品、X7では入手したパーツ分の能力が発揮されるが、X5およびX6においては全パーツを入手し、アーマーを完成させなくてはならない(2つのアーマーが登場する都合と思われるが、作中では「ウィルス感染を防ぐため」と理由付けされている)。
X8では、まず強化パーツのベースとなるニュートラルアーマーが装備され、各部位に対し互換性を持つ2種のパーツを入手。異なるパーツの組み合わせも出来るが、統一することで特殊効果を発揮できるアーマーが完成する。
強化パーツ
X5、X6およびソウルイレイザーにおける強化要素。ジャンプ力やバスターのチャージ時間短縮など基礎能力を高めるアイテム。エックス・ゼロの両名に共通して装備できるものと、専用のものがある。タイトルによって入手方法等に差異あり。
ライドアーマー
有人操作型ロボット。頭部にあたる部分にコックピットがあり、搭乗して操作することが可能。もとは土木作業用の道具であったところをVAVAの発案により軍事転用された背景を持つ。
ライドアーマーに独自のライフが設定され、搭乗者がダメージを受けることはない。またトゲやマグマなど生身では危険な場所でも耐用しうる耐久性を誇る。種類が豊富で、タイトルによって様々なタイプの機体が登場。中には敵専用のライドアーマーも存在する。
シリーズ皆勤で、ゲーム中の特定ステージに置かれている(X3のみ、召喚機から取得したライドアーマーを選択して呼び出す)。
ずっと乗れるわけではなく、特定エリアの攻略補助用といった意味合いが強い。
ライドチェイサー
オートバイ型ビークル。疾走時は地面から少し浮遊し、高速移動をすることが可能。タイトルによっては空中を疾走できるタイプのライドチェイサーも存在する。
X2で初登場したが、このときはライドアーマーと同様任意で乗降が可能だった。X4以降のシリーズでは特定のステージの攻略用として、一部またはステージ全体にて操作し、任意での乗降は不可能。
ライドアーマーと異なり、攻撃を受けると搭乗者自身にダメージが及ぶ。
コミカライズ
中でも岩本佳浩版のロックマンXが特に有名。
ボスを含めて殆どキャラ設定がなかったため、漫画にするために漫画独自の設定を付加していった結果、独特の雰囲気を持った作品になっていった。『ゼロとストーム・イーグリードが友人である』という漫画オリジナル設定が逆輸入されたり、『漫画オリジナルキャラを20周年記念資料集に載せてもいいですよ』と言われるなど、開発スタッフ側から少なからず認知されていた模様。
「X2の開発中に、『X1』の漫画が「ボンボン」に掲載されてて。
かなり大胆にアレンジされてたこともあり、『X2』チーム内で話題になってましたね」(柘植)
関連動画
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コミュニティ
関連項目
ロックマンシリーズ作品客演作品
一覧ネタ |
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外部リンク
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