ワンチェンとは、
- アジア圏の人物名。
- 荒木飛呂彦の漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の登場人物。本記事で解説する。
CV:田中和実【PS2ゲーム版】/井戸田潤(スピードワゴン)【劇場版】/中博史【TVアニメ版】
おもしろい概要あるね わたしの祖国 大百科盛んね
第1部「ファントムブラッド」に登場する、中国系東洋人。どじょう髭や語尾に「~ある」をつけるなど、いかにも中国人であることが誇張されている。なお、本編中でなかなか名前が登場せずに「東洋人」「中国人」と呼ばれていたが、終盤にてようやく「ワンチェン」という名前が判明した。
ロンドンの貧民街『食屍鬼街』の一角である中華街で店を構え、そこでは19世紀末の西洋医学では分析できないような病死に見せかける東洋の毒薬を売りさばいている。自分の金もうけの為なら他者の生命など気にしない悪党であり、食屍鬼街のロバート・E・O・スピードワゴン曰く「ヤツはこすずるい」。
また、祖国で盛んな占いに関しても精通しており、波乱の人生を送り183歳まで生きたという男の特徴と同じ左耳の3つ連なったホクロとその顔の相から、ディオ・ブランドーを強運のもとに生まれてついていると占っている。余談だが、TVアニメ版でワンチェンを演じた中博史氏は、後に放送された『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』でヴィネガー・ドッピオ(ディアボロ)を占ったサルディニア島の占い師を演じている。
名前の元ネタと思われるのは、イギリスの2人組の音楽グループ「Wang Chung(ワン・チュン)」。
作中の顛末
酒浸りのDVに加え、妻の形見のドレスを質に入れて酒代にしてしまう父親のダリオ・ブランドーに対し激しく憎んだディオは、実の父の殺害を目論む。ダリオが病に罹っていたため、そのまま病死に見せるようにディオはワンチェンから東洋の毒薬を買い、そのまま服毒させてまったく不審に思われることなくダリオの殺害に成功した。
その後、ディオは父親同士に縁のある貴族のジョースター家に養子として迎えられたが、真の目的はジョースター家の財産をすべて乗っ取ることであった。ディオが財産を自由にできる年齢になった頃、病に伏せていた義父のジョージ・ジョースター卿に処方された薬と東洋の毒薬をすり替えながら飲ませていたが、ジョースター卿の息子ジョナサン・ジョースターが7年前にダリオが送った手紙を見つけ、その文面に自分の症状を綴っていたため、ジョースター卿の症状と一致していた事から毒薬を飲ませていたことが発覚してしまう。
ジョナサンはこの毒薬を売りさばいた男と解毒剤の入手のため、ディオが毒薬を手に入れたと推理するロンドンの貧民街「食屍鬼街」を訪ね、スピードワゴンの協力のもとワンチェンを捕らえ、ジョースター邸まで連行し警官隊らによってディオともどもお縄につくはずだった。
しかし、ディオは隠し持っていた「石仮面」を使って、人間を超越した吸血鬼になることを決意。ナイフを取り出してジョナサンを突き刺し、その返り血で石仮面を作動させるつもりだったが、ジョースター卿はワンチェンの独り言、「ディオは強運のもとに生まれついているから捕まらない」を聞いていたために、突如豹変したディオの態度でとっさにジョナサンをかばい、ディオのナイフによって致命傷を受ける。
このジョースター卿の返り血を受けて、ディオは石仮面を作動させて吸血鬼化し、警官隊らを殺害。そのまま目撃者であるジョナサンやスピードワゴンらも殺害しようとするが、ジョナサンに屋敷ごと燃やした大火によって返り討ちにされる。このどさくさに紛れてワンチェンはいつの間にか逃走し、警察の逮捕から免れていたが、石仮面の秘密を知ったことでジョースター邸の惨事から3日後、瓦礫の中から石仮面を見つけ、金もうけに利用しようとしたが、仮面に手を伸ばした瞬間、瓦礫の中で生き残っていたディオによって血を吸われてしまい人間としてのワンチェンはここで死亡。以後、吸血屍生人としてディオの手下として活躍する。
屍生人化後の活躍
屍生人化後は、ディオの命令に忠実な手下となる。ジョースター邸で受けた全身の火傷によって自ら立って動けないディオを車椅子に乗せ、そしてディオの忠実な下僕になりうるジャック・ザ・リパーのような悪のエリートをスカウトしたり、配下をそろえるのに格好の環境である「ウインドナイツ・ロット」に拠点を移し、着々とディオの回復と計画は進行しつつあった。
その一方で、石仮面の秘密を知っているジョナサンの始末をディオに命じられ、ワンチェンはジョナサンを襲撃。人間を超えた身体能力に加え、両手に鉤爪を装備して襲撃したが、この時点でジョナサンは既に石仮面を破壊するために長年追っているウィル・A・ツェペリと接触しており、彼から吸血鬼の対抗手段である波紋呼吸法を教わっていた。皮肉にも、生前のワンチェンがジョースター邸火事について街でしゃべっていたことで、この情報をキャッチしたツェペリはジョナサンのもとへ行きついていたのだった。
まだ修行中の波紋ではあるが、ジョナサンは波紋の基本技術である「ズームパンチ」によってワンチェンの鉤爪を避けて顔面に波紋を食らわせる。完全にワンチェンを消滅させはしなかったが、顔面の一部を溶かすことに成功し、ワンチェンは必死になってディオのもとへ逃亡。ツェペリはあえてワンチェンを逃がすことでディオの潜伏先を知るためであったが、同時にディオ達に波紋法の存在を教えることにもなってしまった。
なお、TVアニメ版ではワンチェンの襲撃から逃走までのくだりを尺の都合の為かカットしている。また、これ以降ワンチェンの口調に「~ある」は使われていない。
その後しばらくはワンチェンは登場しなかったのだが、本編終盤、ジョナサンとディオの闘いで波紋を胸に食らい崖下へ落ちていったディオは、頭に波紋が流れる前にその首を切断して生存。その首だけ残ったディオをワンチェンは回収したのち、ウインドナイツ・ロットの漁師ダン・ハマーから船を盗んで町から脱出し、ジョナサンら波紋使い達から雲隠れする。
翌年2月2日、ジョナサンは恋人のエリナ・ペンドルトンと結婚し、翌日新婚旅行でアメリカへ向かい、大西洋を渡る蒸気客船に乗るが、この時にワンチェンは人を雇って自分自身とディオの首を収納した棺桶を積み込むようにしていた。出港後、ワンチェンはジョナサンの前に姿を現し、ディオの棺桶のもとまでおびき寄せた。ディオの目的は、自分をここまで追い込んだジョナサンを尊敬し、宿敵たるジョナサンの肉体(ボディ)こそ新たな自分の肉体とするためであった。
ディオの「空裂眼刺驚」によってジョナサンは喉を撃ち抜かれ、さらにワンチェンが乗客の一人から血を吸ったことで船内の人間は屍生人だらけになっていた。波紋の呼吸ができず絶体絶命に陥ったジョナサンに対し、ワンチェンは顔を溶かされた恨みを晴らすべく嘲笑いながら嬲ろうとしたが、ディオによって尊敬の念をもって苦しませずに首を切断しろと諫められる。
エリナだけは救おうとジョナサンは、体内に残った最後の波紋エネルギーをワンチェンに食らわせようとする。その動きにディオはワンチェンに注意を促すが、ワンチェンはこれを無視(ディオの過大評価であるとみなしたり、石仮面で吸血鬼化したディオに対し屍生人である自分は波紋の疵が永遠に治せないことへの恨みの為)。ジョナサンの頭を狙ったが、逆にワンチェンは頭に波紋を流されることになる。
この波紋によってワンチェンは頭を溶かされたが、胴体までは破壊させられない。しかし、この時の波紋によって蒸気船の外輪スクリューシャフトを無理矢理止めるようにワンチェンの体を操っており、蒸気機関の爆発によって船を沈めるようにしたのである。この後、ワンチェンが用意させたであろう爆薬数十樽の爆発にも耐えられる棺桶によってエリナと乗客唯一の生き残りの赤ちゃんは脱出に成功し、ジョナサンは自らの犠牲とともにディオの野望を阻止したのだった。
第1部本編中では、元から戦闘能力の高かった人間の屍生人によるバトルが中盤以降を占めたため、ワンチェンの出番は抑え気味であったが、第1部においてディオ側の立場で作中のストーリーに大きくかかわっているといえるだろう。
メディアミックス作品では
- 対戦型格闘ゲーム「ジョジョの奇妙な冒険」では、プレイアブルキャラクターのひとりに相手を子供まで若返らせるスタンド使い「アレッシー」が参戦しており、この設定の再現のため一部の技を使用すると対戦相手が子供化するという仕様がある(ずっと子供化したままで遊べるアレッシーモードというのもある)。この技によっていくつかのキャラクターが原作通り、あるいは新たに設定を起こした子供化したキャラクターになるのだが、一部のキャラクターは単純な子供化ではなく別のキャラクターになるというのもある。そして、DIOの派生キャラクターである「邪悪の化身ディオ!!(通称:影DIO)」が子供化されると、首だけになったディオを運ぶワンチェンになる。
- PS2用ゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」では敵キャラクターとして登場しながらも、エクストラバトルモード等でプレイアブルキャラクターとして操作できる。しかも、鉤爪をつけたバージョンと、首ディオを抱えたバージョンの2通り使用できる。ちなみに、原作ストーリーをそのまま再現するとなるとワンチェンがラスボスになってしまうため、荒木飛呂彦と協議・監修の上で裏モードとしてディオが一時的にスティクス神父の肉体を奪い、さらにタルカスとブラフォードが突破した試練「77の輝輪」の歴代達成者として名前だけが登場する獅子王ウィンザレオ・イナズマの騎士アイクマン・独眼のカイネギスの三名を手下の屍生人として登場させるに至ったという。
- PS3用ゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」では、使用されてる3Dモデルやアートワーク、BGM等を鑑賞できる「ギャラリーモード」において、各アイテムをアンロックするギャラリーショップのナビゲーションキャラクターとしてワンチェンが登場している。商人というキャラクターであるため適任ではあるのだが、元々が闇商人であり購入するたびに気味の悪い笑いをしてくるなど、非合法な取引をしているような気持になる。
ただの関連動画遊びね!気にしない気にしない ヒヒヒ!
占いでそう出てるんじゃ…耳の3つのホクロだけじゃあなく
あいつの関連静画もそうなっているんじゃ
フヒー ひ…必死に関連コミュニティに逃げてきたんですゥ
おお…ディオ様!別の関連項目さえあれば………
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