ワールドエンブリオ(World Embryo)とは、『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)にて2005年6月号から2014年7月号まで連載された、森山大輔のSF伝奇漫画である。単行本は全13巻。2013年には10巻及び11巻特装版の付録として黒田洋介脚本のドラマCDが製作されている。
ストーリー
普通の高校生だった天海陸は、ある日数年前に行方不明になった叔母の笹森天音から、「ワタシヲミツケテ」というメッセージのメールと、それに添付されていた彼女の写真を受け取った。その写真に写っていた私立風間総合病院へ向かった陸は、幼なじみの武部洋平と再会する。だが、その直後、彼ら全員の携帯電話が一斉に鳴り響き、異形の怪物が出現した。怪物から逃げる陸は、病院の菜園後で不思議な繭を手にしたことで窮地を脱する。
月明かりの下での陸と繭の出会い。今…思えばこれがウソの始まり。
メインキャラクター
- 天海 陸(あまみ りく)
- CV:皆川純子
- 性別:男 年齢:16歳 血液型:A 刃旗名:無銘 カテゴリー:ブレード
パワー:610 スピード:530 回避力:460 意識圏範囲:3.5m 顕醒値:不明 活動限界:194tp
「ワールドエンブリオ」本編の主人公。義理の母である天音静流と2人で暮らしている普通の高校生だったが、16歳のある日、失踪した叔母である笹森天音からのメールを受け取り、私立風間総合病院跡に行ったことで非日常の世界に足を踏み入れる事となる。中学時代は剣道部に所属していた。ウソを吐く癖があり、それによって他者と常に一定の距離を保ちながら生活している。眼鏡の優等生タイプと言った見かけだが、その内面は意外としたたかで、なかなか他者に対して心を開こうとしない。また、自らの目的を果たすためならどんな犠牲も厭わないと口にしつつも、結局は冷徹になりきれない甘い面もある。失踪した笹森天音に対してははっきりとした恋愛感情を持っており、失踪してしまった今でも彼にとって彼女は非常に大きな存在である。
以下、ネタバレ注意。
棺守の攻撃によって一度死亡するが、直後ネーネの力によって棺守化して蘇生。自我を保ったまま棺守化するという窮地に陥ったが、自らの命と引き替えに彼を生存させることを願った武部洋平の刃旗核を受け継ぎ、完全な棺守となることを免れた。その後はF・L・A・G分室所属の刃旗使いとして戦っていくことを選ぶが、F・L・A・Gそのものに対しては強い不信感を持ち続ける。通常の刃旗使いと異なり、刃旗発動時は棺守化した時の影響から白髪に変化する。 - 有栖川 レナ(ありすがわ れな)
- CV:阿澄佳奈
- 性別:女 年齢:16歳 血液型:O 刃旗名:シンゲツ カテゴリー:ダガー
パワー:350 スピード:620 回避力:510 意識圏範囲:1.7m 顕醒値:x120 活動限界:362tp
本作のヒロインというよりも、2人目の主人公というべき少女。作者曰くゲームで例えるならば、ネーネが正ルートならレナは裏ルートとのこと。人の世界を脅かす棺守との戦いに身を投じる刃旗使いである。陸と同じ高校に通っていたが、お互いその存在を知らずに過ごしていた。黒いボディースーツの上に赤いコートを羽織るという独特の格好をしており、作中やあとがきなどでしばしば変な格好と言われているが、改めるつもりはないようである。学校では冷静沈着で、人付き合いが悪い少女を演じていたが、陸やネーネを通じて他者と関わるうちに歳相応の面を見せるようになった。棺守との戦いには積極的で、刃旗使いとして躊躇うこと無くその力を振るう。ちなみ作中でも何度も言及されるほどの貧乳である。
以下、ネタバレ注意。
実は搾失反動症候群(ロストリバウンド)であらゆる記憶と人格を喪失しており、今の有栖川レナという人格は、彼女が老師と呼ぶ人物との生活によって生み出されたもの。本来の彼女は初実島御三家の一つである鳳(おおとり)家の人間であり、本名は鳳零那(おおとり れな)。『みたま』という役割でしか自分を見ようとしない家族に絶望し、柩姫の繭のレプリカを利用して人々の不安と猜疑心を煽り、結果的に初実島消失事件を引き起こした元凶の一つとなった。またタカオとは旧知の仲だったが、今ではお互いのことを完全に忘れている状態である - ネーネ
- CV:斎藤千和
- 性別:女 年齢:1巻にて1歳半~2歳と言及あり 血液型:不明
作者曰く本作の正ヒロイン。私立風間総合病院跡地で、天海陸が拾った謎の繭から生まれた少女。天海陸の叔母であり、想い人でもあった笹森天音と瓜二つの外見を持つ不思議な少女。初登場時は2歳児だったが、戦いの度に成長していき、最終的には小学校高学年程度の外見年齢となる。天真爛漫な性格で、陸の事をパーパ。レナのことをマーマと呼び慕っている。出自の通り人間と明らかに異なる存在であり、人間と同じような耳とは別に、頭部に犬耳のような第2の耳を持っており、その下に機械的な見た目の組織が隠されている。タカオによると彼女が成長すると笹森天音その人になるらしいが…。
以下、ネタバレ注意。
彼女の正体は柩姫と呼ばれる棺守の女王であり、人の記憶を食うことで成長する存在である。かつて初実島で信仰されていた社三柱の一人で、渡人と呼ばれる存在と共にこの世界に現れたとされている。何者かが笹森天音の死体と繭を使用して生み出したのがネーネである。この世界にひとりぼっちであることに苦しみを感じていたところで、唐沢によって自分と同じ存在であるエンデに引き合わされ、彼女と話をするためにその復活に手を貸す。しかし、唐沢の予期せぬ死によって怒り狂い、世界を焼き尽くしながら柩へのアクセスを試みようとするエンデと戦い、陸達を守るため、エンデの力によって発生した膨大な熱エネルギーを別の空間へと転送し続けた。そして、その反動でかつての笹森天音と同様に光となって消滅した。 - 笹森天音
- 性別:女 年齢:?(2年前の時点で高校生) 血液型:不明
主人公・天海陸の叔母だが、年齢的にはほとんど離れていない少女。彼女の11歳年上の姉が、陸の父親と結婚したことから彼の叔母となった。元は彼の父親の師であった笹森先生という人物の娘で、幼少の頃から家族同然に暮らしていた。2年前に私立風間総合病院で発生した大火災の際に行方不明となり、その際に現場まで駆けつけた陸の目の前で光となって消滅した。火災現場に残されていた人間一人分の血液と、彼女の血液が一致したことから死亡したと思われていたが、本編1話にて天海陸の携帯電話に自身の姿が写った写真と、『ワタシヲミツケテ』というメッセージのメールを送った。 - タカオ
- CV:伊藤健太郎 / 田村睦心(少年時代)
- 性別:男 年齢?? 血液型:不明 使用武器:日本刀×2 刃旗核複数
『怪物』の異名を持つ少年犯罪者。2年前にTVカメラの前で大量虐殺事件通称『血の卒業式』を引き起こし、そのあまりに凶悪な犯行から実名報道が行われ、更には発砲許可まで出ている。人間離れした驚異的な身体能力を持ち、刃旗使いですら瞬時に殺傷する戦闘能力を持つ。4対1という圧倒的に不利な状況にも関わらず陸達を完全に圧倒してみせたほど。携帯電話で何者かと連絡を取りながら、棺守と刃旗使いの両方と戦い続けている。
以下、ネタバレ注意。
本名は鷹尾 劉生(たかお りゅうせい)。7年前に消失した初実島御三家の一角である鷹尾家の人間で、社三柱の一角である柩姫ジュリを自らの母である鷹尾樹莉(たかお じゅり)を元にして生み出した。後に不倶戴天の敵となる唐沢志郎と一時は協力関係を結び、柩姫や棺守にまつわる島の伝承を教え、柩姫エンデの誕生に力を貸したが、彼がエンデに島の人間の記憶を食わせている事に気づき、彼を止めるためにジュリと共にエンデに戦いを挑んだ。その戦いの際に作成されたされたシステムが、刃旗使いの戦闘法そのものであり、その原型となったのは、唐沢がタカオに与えた「アブソリュート・ゼロ」という3D格闘ゲーム。いわばタカオは最初の刃旗使いと言える。戦いの最中、柩と呼ばれる何者かの干渉によってジュリとエンデは共に暴走し、ジュリはエンデの攻撃で撃破され、彼女の力は刃旗核として各地に散らばり、多くの刃旗使いを生み出した。有栖川レナとは旧知の仲だが、お互いに相手の存在を完全に忘れている。 - 武部 洋平(たけべ ようへい)
- CV:森久保祥太郎
- 性別:男 年齢:18歳 血液型:O 刃旗名:空断(からだち)
カテゴリー:ブレード パワー:740 スピード:410 回避力:370 意識圏範囲:2.8m
顕醒値:x200 活動限界:216tp
主人公である天海陸の幼なじみであり、かつて彼が私立風間総合病院に入院した時に知り合った少年。風間総合病院の廃墟にやってきた陸を棺守から救い、その後も幾度と無く彼を救うために尽力する。装備している刃旗『空断』は、衝撃波を飛ばすことができる大型ナイフ形の刃旗で、パワーだけなら最強の刃旗と言われている。有栖川レナのパートナーであり、刃旗使いとしてはベテランである。
以下、ネタバレ注意。
作者曰く前作主人公的な存在で、彼はかつてセンセと呼ぶ女性から刃旗を受け継いだ。半棺守化した天海陸を何とか救おうと怪物タカオに刃旗核の譲渡を願うが、それがタカオの逆鱗に触れてしまい、彼の猛攻を受けて致命傷を負ってしまう。しかし、死の間際に、自らの刃旗核を陸に譲渡して彼の命を救った。刃旗核を失ったことで棺守と化したが、陸の手によって倒された。分室の仲間達の多くから強く信頼されており、陸は度々彼の仲間たちとの関係に悩むこととなる。 - 霧島 譲(きりしま ジョー)
- CV:小西克幸
- 性別:男 年齢:18歳 血液型:B 刃旗名:トライエッジ・バーニングアロー
カテゴリー:ダガー パワー:120 スピード:820 回避力:680 意識圏範囲:0.3m(999m×3)
顕醒値:x120 活動限界:362tp
元F・L・A・G分室メンバーで、武部洋平をライバル視していた青年。一時期F・L・A・Gを離れていたが、戦力不足を補うために呼び出され、再び分室のメンバーとなった。妹である鞍螺との連携戦闘を得意としている。胡散臭い外人口調でしゃべる癖があり、妹と共に愛すべきウザキャラとして暗くなりがちな本編を明るくしてくれる人。無論軽薄なだけでなく、熱い男でもある。外国人とのクォーターであり、日本人離れした外見を持つ。 - 霧島 鞍螺(きりしま くらら)
- CV:高垣彩陽
- 性別:女 年齢:13歳 血液型:AB 刃旗名:スターライト・グローリー
カテゴリー:フレイル パワー:732 スピード:310 回避力:260 意識圏範囲:32.0m
顕醒値:x72 活動限界:85tp
譲の妹であり、同じく元F・L・A・G分室メンバー。武部洋平とも面識があり、気さくですぐに友達になれたと彼を評した。兄同様日本人離れした外見なうえに、オッドアイ、その上パンクファッションを好むというなかなかなお嬢さんである。13歳という年齢ながら、レナや陸よりも刃旗使いとしての経験は豊富で、先輩とつけて呼ばないと不機嫌になることもしばしば。また、他人のウソを見抜くことが得意で、仲間を作ることが苦手ではないという陸のウソをすぐに見抜いてみせた。 - 風間 冬吾(かざま とうご)
- 性別:男 年齢:17歳 血液型:A 刃旗名:アクティブ・バンカー
カテゴリー:オプション パワー:60(+180) スピード:320(-160) 回避力:380(-200)
意識圏範囲:8.5m 顕醒値:x200 活動限界:250tp
天海陸の幼なじみであり、同じ中学に通っていた少年。小学校の頃は陸と仲が良く、彼と万引きを行ったが、彼が自首してしまったせいでこっぴどく叱られてしまい、それ以後ずっと逆恨みし続けていた。しかし、私立風間総合病院の院長だった兄が大火災で亡くなり、その後陸と離れ離れになったきりだった。本人に悪気はないが、敵を作る性質があり、陸はある種の才能と評していた。
以下、ネタバレ注意。
NEFT本社ビルでのタカオ戦において、陸がネーネの援護によって増幅された刃旗で彼を退けた際に飛び散った4つの刃旗核。その一つが彼に宿ったことで、刃旗使いの力を得た。しかし、覚醒の際にタカオの斬撃によって核が傷ついてしまい、その影響で他の刃旗使いのように武器を形成することができないという欠陥を抱えている。だが、この欠陥を逆手に取り、固有の武器を形成できない彼に逆に何かしらの刃を与えることで、あらゆる形状の刃旗を使用できるようにするという武装がアクティブ・バンカーである。作中では遠隔狙撃に特化した装備を用いることで、強力な意識圏の内部にいた唐沢志郎に対し、超長距離狙撃を敢行し、見事唐沢を打ち砕いた。 - 唐沢 志郎(からさわ しろう)
- CV:関俊彦
- 性別:男 年齢:??歳 血液型:不明
元F・L・A・G前室長にして、初代室長。F・L・A・Gの創成期に多大な影響をもたらした人物で、NEFTで最初に抗体保持者=刃旗使いの存在を見出した。本編の2年前に起きた『刃旗狩り事件』の際に死亡したとされていたが、実は何らかの理由で棺守化しており、陸と同様自我を保ったままだったことから20号棺守として収容され、治療と原因の究明が試みられた。しかし、72時間の経過によって自我が消失し、脱走した彼は棺守大量発生事件を引き起こした。
以下、ネタバレ注意。
人の形をした悪夢とも、感染源とも称される存在。彼は時路グループ総帥・時路広司郎の隠し子であり、7年前初実島の神体であった繭を奪うために先に島に潜入していた時路佐夜子と共に暗躍していた。幼い頃父親に会いに行った際に佐夜子と出会っていた志郎は、彼女に好意を抱いていたが、繭をめぐる闘いの最中に佐夜子は何者かに殺されてしまい、彼は偶然手にした繭を使って彼女の遺体から柩姫エンデを創り出した。その後島の人間の記憶をエンデに食わせて成長させていた志郎だったが、タカオの裏切りによって捕らえられ、ある特殊な処理を施されそうになる。しかし、それよりも早く彼はエンデに命じて島全域のテレビや電話、街頭スピーカーを通じて人々を棺守化させ難を逃れた。だが、エンデはジュリとの戦いにおいて暴走し、彼の前から姿を消してしまう。残された彼は生還した後に通信事業部に配置転換され、島外の人間の棺守化を通じてエンデの生存を確信。以後彼女を探すこと。そして同時に彼女が大きな傷を負う原因となったジュリの力である刃旗の管理を目的としてF・L・A・Gを立ち上げた。ネーネを言葉巧みに篭絡し、その目的を果たしかけていた彼だったが、風間冬吾による超長距離狙撃によって倒されるという完全に想定外の結末を迎えることとなる。
以下ネタバレより一部項目及び説明ドラッグ
- エンデ
- 性別:女 年齢:12(?)歳 血液型:不明 マテリアルネーム:時路佐夜子
カテゴリー:コフィン・リーダー パワー:不明 スピード:不明 回避力:不明 意識圏範囲:不明
顕醒値:x1000 活動限界:∞
唐沢志郎の想い人であった時路佐夜子を元に生まれた社三柱の一柱。ネーネと同様にオリジナルの時路佐夜子と外見の特徴が酷似している。ワールドエンブリオ第1部における全ての棺守の真の感染源である。7年前に初実島で生まれ、唐沢の命令で初実島の島民を棺守化させて初実島に関するすべての記憶を消し去った。その際もう一人の柩姫・ジュリと戦うが、戦いの最中に何者かの干渉によって暴走。最終的にはジュリを倒したものの、彼女自身も大きなダメージを負い、元となった時路佐夜子の記憶は無数に分裂し、大勢の人間の中に取り込まれた。唐沢は人を棺守に変貌させ、それを柩姫が取り込むことでエンデの記憶の回収を行なっていた。後に唐沢に連れ去られたネーネによって、時路佐夜子の人格とは別の初期人格のみが復活した。しかし、その直後唐沢が倒されたことで怒り狂い、人型の巨大な意識圏となってネーネと戦い、唐沢の最後の命令である柩へのアクセスを試みたが… - ジュリ
- 性別:女 年齢:15(?)歳 血液型:不明 マテリアルネーム:鷹尾 樹莉(たかお じゅり)
カテゴリー:コフィン・リーダー パワー:不明 スピード:不明 回避力:不明 意識圏範囲:不明
顕醒値:x1200 活動限界:∞
時路グループ主導で進められた、初実島リゾート開発計画に対する反対運動の際に死亡した、鷹尾劉生の母親である鷹尾樹莉を元に生まれた社三柱の一柱。他の柩姫と同様に素体となった人物の外見特徴を引き継いでいる。時路グループの計画を潰すため、タカオと共に時路側の責任者を殺害した後、高尾家地下の座敷牢に幽閉されて育った。タカオに非常によく懐いており、彼が座敷牢に顔を出したら押し倒してペロペロし、傷を見つけたら犯人を殺そうとするほど彼を愛している。閉じ込められて育ったせいか、外見年齢に対して精神的には非常に幼く、自分一人ではトイレに行けずに漏らしてしまうほど。初実島を滅ぼしたエンデと唐沢を止めることを願ったタカオと共に戦うが、柩の干渉によって暴走してしまう。しかし、タカオの「母さん」という呼びかけで自分を取り戻し、タカオごと相打ちになる直前に彼だけ自分から分離させて命を救った。エンデによって打ち砕かれたジュリの力は無数に分裂し、各地の人々に刃旗核として宿った。いわば、全ての刃旗使いの源となった存在である。後に復活したエンデの前に不完全な状態ながら立ちはだかり、彼女の柩へのアクセスを阻んだ。
サブキャラクター
- 天海 静流(あまみ しずる)
- CV:大原さやか
- 陸の義理の母であり、2年前に謎の失踪を遂げた笹森天音の実姉。11歳というかなり年の離れた姉妹で、陸の父親である天海大地と結婚した。獣医師であり、天海一家の生計を立てている。歳の割に天然気味で可愛らしい女性だが、ネーネからは「バーバ」というあだ名で呼ばれている。
- 天海 大地(あまみ だいち)
- 陸の父。海外出張が多く、家を空けがちなお父さん。親子だけあって陸とよく似ているが、性格の方は彼に比べるとだいぶ明るくお茶目な面も多い。しかし、締めるべきところはしっかりと締めるいい親父である。若くて美人な嫁さんと再婚とか、まじ羨ましいと思う男性諸氏も多いことであろう。
- 吾妻 結衣(あがつま ゆい)
- CV:名塚佳織
- 陸の同級生。レナと並び立つと大人と子供に見えるほどの圧倒的巨乳。基本的にはおとなしく控えめな性格だが…。
以下、ネタバレ注意。
『血の卒業式』を引き起こしたタカオの大ファン。陸とタカオの戦いをネットを通じてみた後、学校で陸の顕醒を目撃したことで、かつて自分をいじめていたクラスメート達が棺守に変化した際にタカオに助けられたことを思い出した。タカオに関わったことで棺守都の戦いに巻き込まれ、最終的に命を落とすなど本編では悲劇のヒロインといった存在だが、あとがきでは毎回登場し、本人曰く『HELLSING』のルークとヤンばりに居座り続けるとのこと。ある意味作者に非常に愛されているキャラクターである。 - 時路 佐和子(ときじ さわこ)
- 時路グループ総帥・時路広司郎の孫娘であり、現在のF・L・A・Gの室長を務める。陸からは嘘つきで信用出来ない相手とみられており、彼にとっては事実上敵の一人である。ちなみに相当の美人であるという設定で、そのとおりかなりの美人である。
以下、ネタバレ注意。
2年前の棺守大量発生事件の直接の原因を作ったのは彼女。20号棺守として収容されていた唐沢志郎を開放してしまったことで惨事を引き起こした。その際に受けた怪我で唐沢との間にできた子供を失っただけでなく、彼女自身も受胎能力を喪失している。棺守を憎んでおり、その根絶のためにF・L・A・Gを率いて戦い続けている。 - 月代 隼人(つきしろ はやと)
- CV:前野智昭
- F・L・A・G特別調査分室の室長を務める青年。数年前までは武部洋平の相棒として実戦に参加していたが、大きな怪我を負ったことで戦えなくなった。しかし、後方で前線で戦う仲間たちのフォローを行うことで、彼なりの戦いを続けている。洋平に対する評価は非常に高く、「軽い奴だったが命を預けるだけの価値のある男だった」と評している。
用語
- 棺守(かんしゅ)
- 携帯電話やTV、スピーカーなどの特定の電子機器の音を媒介にして『何か』に感染してしまった人間の末路。生前の面影を一部残しつつも、全体的にまったく別の異形と成り果てる。棺守化直後はある程度の意識はあるが、すぐに人間の血肉を食らう怪物として覚醒する。棺守は人によって知覚されず、棺守化した人間や棺守に殺された人間は、周囲の人間からその存在に関する記憶が全て失われる。棺守はそこに存在しているだけで周囲に棺守化を促す感染波を放っているため、1匹から多数の感染者が生まれてしまう極めて厄介な存在。
- 搾失反動症候群(ロストリバウンド)
- 棺守の忘却能力の副作用として起こる症状。忘却能力によって失われた人が、その人物にとってとてつもなく大きな存在であった場合に発生する。忘却能力によって強引に切り取られた記憶が他の部分にも影響を及ぼし、心に強力なダメージを負わせてしまう。
- 棺殯(かもがり)
- 感染から7年という長い時間を経た特別な棺守。通常の棺守と異なり黒いカラーリングが特徴的。
以下、ネタバレ注意。
これら全てレナの家族が元となった棺守である。 - 虚(うろ)
- 棺殯及び感染源の手足となって働く生ける死者。自らが死んでいるという自覚がなく、ただ道具同然に命令されるままに動き続ける存在。
- 柩姫(きゅうき)
- 初実島の社三柱の別名であり、本作にて登場する柩姫はネーネ。エンデ、ジュリの3名である。
以下、ネタバレ注意。
棺守の女王というべき存在。人の記憶を喰らい、成長する特性を持つ。その正体は不明。 - 刃旗使い(じんきつかい)
- 刃旗核を保持する人間のこと。刃旗と呼ばれる武器と意識圏(ケイジ)と呼ばれる防御壁を使い、棺守との戦闘を行う。刃旗の力を発現することを顕醒(けんせい)と呼び、発現中は皮膚の各所にタトゥーのような模様が浮かび上がる。顕醒には時間制限があり、連続して顕醒可能な時間を顕醒限界(リミット)と呼ぶ。顕醒限界になるとしばらくの間は顕醒できなくなる。また、意識圏は如何なる物理攻撃も無力化するが、例外的にタカオだけは日本刀でそれを容易に切り裂いている。
- 刃旗核(じんきかく)
- 刃旗使いが体に宿す、直径3cm程の鋼球。棺守化の進行を食い止め、刃旗や意識圏、高い身体能力などの力を引き出す。刃旗核を見た人間には棺守の忘却能力に対する耐性が付く。刃旗核は持ち主の刃旗使いの意思で他人に受け渡すことができ、それを受け継いだ人間は刃旗使いとなるが、刃旗核を失った刃旗使いは無条件で棺守になってしまう。F・L・A・Gでは刃旗使いを2人1組で運用し、一方が棺守化した場合はパートナーがその処分を行うことになっている。
以下、ネタバレ注意。
刃旗核の正体は初実島での最終決戦で倒された柩姫ジュリの力の欠片。 - NEFT
- 時路グループ傘下の携帯電話会社。業界ではNo.2のシェアを誇る。
- F・L・A・G
- NEFT第7事業部特務情報調査室のこと。棺守に対抗するための実働部隊であり、刃旗使いの大半はここに所属している。
- F・L・A・G特別調査分室
- 月代隼人が室長を務める部署のことであり、F・L・A・Gの管理外で発生した未成年の刃旗使いの多くがここに所属する。
関連動画
関連静画
関連項目
- 2
- 0pt