ヴァルマンウェとは、『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』に登場するチート武器である。
概要
ヴァルマンウェという銘は、ファンタジー小説「指輪物語」の世界に設定されている神(ヴァラ)の名に由来すると思われる。「Vala-Manwe」すなわちマンウェ神である。マンウェの名には「風を吹かすもの」という意味がある。彼は大気を司る「風の王」で、創造神の意を最も理解する最上級の神格であるという。
英語版ではCrissaegrim(クリッサイグリム)という、やはり指輪物語にちなんだ名前になっていたが、のちにValmanwayに改められた。
『月下の夜想曲』におけるヴァルマンウェ
ステージ「禁書保管庫」に登場するザコキャラ「キュウ」が低確率でドロップする剣。
剣というものの実体はないらしく、使用時には剣を振るう動作を行わずに真空の刃だけが表示される。
片手剣としては高水準の攻撃力を持つ上に1回の攻撃で4HITするという特性がある。
また、ノーモーションなので移動、ジャンプ中に使用する事が可能。
片手に装備した際には連続使用が出来ないため一瞬だけ隙が生じてしまうのだが、
両手に装備して攻撃ボタンを連打すれば、常に攻撃判定を出したまま動き回る事が可能。
一つ装備するごとに防御力が+1される付与効果までついている。
両手装備時の威力は凄まじく、道中のザコキャラは歩き回っているだけで殲滅されていく。
ボスキャラも5秒と耐えられるものは少なく、ラスボスのドラキュラ伯爵すら瞬殺出来る。
これ以上父を苦しめるな!
禁書保管庫へは、ゲーム中盤で「逆さ城」を登場させればすぐに行けるため、
ゲーム前半に比べて後半はヌルゲーだったと感じるプレイヤーも多いのではないだろうか。
さすがにレアアイテムとして設定されており、キュウからのドロップ率は低い。禁書保管庫のBGM「失われた彩画」が脳裏にこびり付いてしまった者も多いと思われる。
…と言いたいが、キュウの出現数は多く、そこそこレアアイテムではあるが、本作に多数登場するレア武器の中ではむしろ入手は簡単なほう。狙わなくてもマップを埋める過程で普通に拾えることもある。
というか、ヴァルマンウェの下位互換のソニックブレードのほうが遥かに入手しづらい。
こんな狂武器が許されていいのかだが、本作には「アルカードシールド」(ある方法を使うとラスボスをヴァルマンウェより速く処理できる)というもっと狂ったアイテムがあり、こちらはレアアイテムではなく苦労せず入手できる。
他にもいくつか狂ったアイテムがあるため、ヴァルマンウェだけ槍玉に上げるわけにはいかなかったと思われる。
その後のシリーズ作品におけるヴァルマンウェ
GBA『キャッスルヴァニア 暁月の円舞曲』ではボスラッシュの最高ランクの景品として再登場した。攻撃時に立ち止まらない特性は持っているものの、リーチが短く威力も低く、入手難度の割にあまり有用でない。2番目の景品「ポジトロンライフル」のほうが面白い。
続くNDS『悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架』では片手剣の最上位武器となっている。
リーチの改善、威力の上昇により、ある程度性能は取り戻したがHIT数が1で必殺技も持たず、『月下』ほど強力な武器ではない。
もう、あの頃のヴァルマンウェは帰って来ないだろうか……
と、思われていたが、『悪魔城ドラキュラ Harmony of Despair』では、
当時基準の凄まじい性能で復活。さらに強化型の「ヴァルマンウェ+1」も登場した。
難点はハードモードの金色宝箱からしか入手出来ない(入手難度が極めて高い)事と、
マルチプレイ時に使用すると、強性能ゆえにゲーム性を損ねてしまうため忌み嫌われている事。
特に一人で先行し、ブルドーザーで轢き潰すかの如く敵を殲滅するプレイヤーは、
『ヴァルドーザー』或いは『ドーザー』と呼ばれてキック対象になっている。
(但し、基本威力は『月下』より大きく落とされているため何も考えずに使用するとカスダメージ製造機になってしまう。真価を発揮するには攻撃力アップの効果のついた装備による補助が不可欠。)
そして、シモン・ベルモンド及びリヒター・ベルモンドが参戦した『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では、アシストフィギュアとして登場するアルカードの装備として抜擢された。なので下手すると、原作プレイヤーは散々チート武器として振るってきたヴァルマンウェの恐怖を自分で味わう羽目になる。 恐ろしい時代になったものだ…。てか母の形見はどうしたんですか坊っちゃん
『悪魔城ドラキュラ ロードオブシャドウ2』では、アルカード(従来シリーズとパラレルな人物)の武器として英語版ヴァルマンウェの名を受け継いだ「クリセグリム」という剣が登場する。
設定の変更で「母の形見の剣」というわけにいかなくなったからであろうか。
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