三菱UFJニコス(Mitsubishi UFJ NICOS Co., Ltd.、略称:MUN)とは、日本のクレジットカード会社である。
概要
「DC」「NICOS」「MUFG」ブランドのカードを発行している会社で、三井住友カードやJCB、クレディセゾンを凌いで日本のクレジットカード会社としては最大規模を誇る。
現在、上述した3ブランドのカードを発行している。一時期は「MUFGカード」に統合する予定であり、「UFJカード」の「MUFGカード」への統合、「DCカード」「NICOSカード」の発行停止も行われたが、結局「DCカード」「NICOSカード」の発行が再開され、「UFJカード」が消えただけとなり、当分は3種類のカードブランドが並立することになった。
旧ミリオンカードが影薄すぎなだけだが。
前身の会社は3つあり、そのうちの1つは1951年に設立された「日本信用販売株式会社」が前身である。
当初、同社のクレジットカード発行業務は三和銀行(現在の三菱東京UFJ銀行)、東洋信託銀行(現在の三菱UFJ信託銀行)と共同で出資した「日本クレジットビューロー」が行っていたのだが、1966年に「日本信販株式会社」に改称し、自らクレジットカード発行を行うようになった。
ちなみに日本クレジットビューロー(Japan Credit Bureau)とは現在の「JCB」のことで、三菱東京UFJ銀行が株式を所有していることから、今日でも無関係ではない。
なお、当初のブランド名は社名をそのままローマ字にした「Nippon Shinpan」であったが、1991年に「NICOS」に変更している。
2002~2003年に不祥事が発覚したため、経営を刷新することになり、2004年にUFJ銀行(現在の三菱東京UFJ銀行)の子会社となった。
残る2つは、1968年に東海銀行(現在の三菱東京UFJ銀行)系として設立された「株式会社ミリオンカード・サービス(→株式会社UFJカード)」と1967年に三菱銀行(現在の三菱東京UFJ銀行)系として設立された「ダイヤモンドクレジット株式会社(→株式会社ディーシーカード)」である。
2005年10月に東京三菱銀行とUFJ銀行が合併して、三菱東京UFJ銀行となり、クレジットカード会社が3つ存在することになってしまったため、「日本信販株式会社」が「株式会社UFJカード」を吸収合併して、「UFJニコス株式会社」となる。この頃UDXにオフィスが開設されるが、本店登記は本郷から移されていない。
その後2007年4月1日に「株式会社ディーシーカード」も吸収合併して、現在の社名となった。
3つのカードブランドが並立しているのは上記のような経緯によるものである。
一時は一部の提携カードを残して多くのカードが廃止されたが、近年ではまた方針を転換しており、発行を再開したカードもDCやNICOSブランドを中心にいくつか存在している。
なお、三井住友銀行が三井住友カードと、みずほ銀行がクレディセゾンと提携してキャッシュカード一体型カードを発行しているのに対し、三菱東京UFJ銀行の場合は「三菱東京UFJ-VISA」としてキャッシュカード一体型クレジットカードを直接発行しているが、三菱UFJニコスはその保証業務を請け負っている。
クレジットカードの種類
クレジットカードは前述した通り、3つのカードブランドが存在する。
MUFGカード
三菱UFJニコスとなってから誕生したカード。当初は全ブランドを統合する予定だったが、前述の通り、UFJカードを統合したのみで完全統一には至っていない。
国際ブランドはVISA、MasterCard、JCB、AMERICAN EXPRESSの4つ。ただし、カードによっては発行できる国際ブランドが限られているものがある。
MUFGカードゴールドは、年会費2,000円(税込)で厳しい審査基準もなく、手軽に取得出来るゴールドカードのさきがけとして大きな話題を集めた。
提携カードとしては、鉄道会社の京急と提携した「京急プレミアポイントゴールド HANEDA AIRPORT PLUS」や、リクルートと提携した「リクルートカード」などがある。
また、JCBやイオンと共にディズニーのミッキーマウスがデザインされたクレジットカードも発行している。
後述するDCカード同様、グループ会社が発行するカードも存在する。
DCカード
国際ブランドはVISA、MasterCardの2つ。ただし、カードによっては発行できる国際ブランドが限られているものがある。ちなみにMasterCardは日本初の提携で1969年から発行開始している。
最も著名な提携カードはJALカードであろう。他にも、「DC Honda Cカード」や「SKYPASS DCカード」などがある。
また年会費無料のカードとして、リボルビング払い専用カードである「DCカード Jizile」がある。
JCB同様、フランチャイズ(FC)として地方銀行系のカード会社が発行するカードも存在する。
NICOSカード
国際ブランドはVISA、MasterCardの2つ。ただし、カードによっては発行できる国際ブランドが限られているものがある。
かつては多くの提携カードが存在したが、多くが廃止されてしまった。現在でも募集を継続している提携カードとして挙げられるのは、「Tokyo Metro To Me CARD」や「ぴあ NICOSカード」などである。
特筆すべきは、2009年12月に一度は新規募集が停止されながら、2013年3月に復活を果たした「VIASOカード」であろう。オートキャッシュバックやVIASO eショップといった特長があり年会費も無料なのが人気の要因であるが、2014年から様々な作品とコラボを果たし、多くのデザインが発行されている。
これにより三菱UFJニコスは、三井住友カード、オリエントコーポレーション(オリコ)、ジャックスと共に「痛カード」の発行会社としても知られるようにもなった。
入会はインターネット限定であり、様々なネットユーザーを対象としている。
2015年1月22日時点で発行されているのは、通常の「VIASOカード」のほか、「マイメロディ VIASOカード(デザインは2種類)」、「VIASOカード(くまモンデザイン)(グリーンとピンクの2種類)」、「VIASOカード(ふなっしーデザイン)」、「浦和レッズ VIASOカード」、「VIASOカード(トランスフォーマーデザイン)」、「VIASOカード(けいおん!デザイン)(キャラクターと楽器の2種類)」、「VIASOカード(ラブライブ!デザイン)」。
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