概要
2004年8月27日に発売された。原画は前作『下級生』と同じく門井亜矢だがシナリオライターは「モーニング息子」という謎の人物(単独の人物か連名かは不明)。蛭田昌人は既に一線を引いている。
「やんやんややんや~ん」な70年代歌謡曲風の電波OPソングと、幼なじみでメインヒロインの柴門たまきがゲーム開始時点で彼氏持ちで処女も捧げてたという、いわゆるたまきん事件(後述)で有名。特に後者のお陰で本作自体がエルフブランド凋落の象徴みたいに言われていることもあるようだが、全体的な完成度としては決して駄作とは言いがたい。良作とも言いきれないが。
基本的なシステムは前作を踏襲しており、学園生活最後の1年間のうちに意中のヒロインと親密な関係になることが目的。
しかし金さえ積めば好感度を問答無用で上げてしまう公式チート「お願い地蔵」は撤廃されている。また特定の時期(ヒロインごとに異なる)が来るまでヒロインの好感度には上限が設定されており、これを外さない限り親密な関係になることが出来ない。
前作でも三月静香などのように特殊かつ時期が限られたフラグを要求するヒロインは存在したが、今回は殆ど全員に時期限定フラグが存在することになる。
ヒロインによってはデート解禁の壁、キス解禁の壁、H解禁の壁…といくつもあったりする。そのために前作ほど派手な同時攻略はできなくなっている・・・のだが、前作のように一番好感度の高いヒロインと強制的に結ばれるわけではなく、同級生シリーズと同様、告白システムを採用しているため、やろうと思えば同時攻略は可能である。
要は伊藤誠のようなセックスマシーンにもなれるし、一途な好青年にもなれるので、どっちを選ぶかは
プレイヤー次第である。
たまきのことでディスクを叩き割る事件が起きたが、奇しくも1日違いで発売されたPS2版『重装機兵ヴァルケン』においても後にディスク叩き割り画像が公開された。
2004年10月から放送されたテレビアニメ版では謎の転校生を中心にした全く異なるストーリーが展開された(主人公は一応同じ)。18禁OVAもいくつか出されている。
登場人物
基本的に担当声優の項目はテレビアニメ版準拠(エルフ作品は声優をまず公表しないため)。でもいわゆる生き別れの双子が担当している可能性が高い。
主人公
織屋浪馬(おりや ろうま)
名前は変更可能。頼津(らいつ)学園の3年生。型破りの問題児で、いくつかの武勇伝を持つ。マイナー同好会であるキックボクシング同好会の部長。
学園での最後の1年をより輝けるものにするためナンパにバイトにと精を出すことになる。
両親が揃って海外にいるため叔父の世話になっている。また体力は人一倍あるため普段はともかく大きな学校行事の前後には労働力としてモテる。
問題児でスケベでケンカが強く、プレイヤーに意思決定の確認のため話しかけてくる、と過去の蛭田作品の主人公を踏襲している要素もあるもののもう一つ大人しいといわれる。
ヒロイン
条件を満たすと恵比子とオキエが入れ替わるので攻略可能キャラは実質9人。
タイトルに反して下級生は2人、他校生含めても4人とやっぱり少ない。
今作のタイトル画面にはWin版下級生のセルフパロディでたまきと夕璃が写っている。
主人公の同い年の幼なじみで、キックボクシング同好会のマネージャー。何でも言い合えるツーカーな仲で、近所同士のためたまに朝起こしに来たり夕飯のおすそ分けに来たりもする。
…しかし「彼氏持ち」というキャラ付けがなされており、90年代後期から流行っていた「主人公のこと一途に大好きな幼なじみ」というカテゴリへの反逆のような設定である(ちなみに彼氏の方は真っ赤なクルマを乗り回す医大生で、バブル期からタイムスリップしてきたような奴)。しかし結局は彼氏の設定がたまきの魅力をことごとく殺すことになってしまった。
ゲームでは初期段階でも誘えば一応デートに応じてくれる。彼氏持ちなのにいいのかとモヤモヤするが攻略のためには不可欠。
エルフファンクラブ会報にてたまきと医大生についてフォローが入ったらしいが、たまきの株が上がったわけではないようだ。
ゲーム開始年度になって赴任してきた女教師。選択美術担任と美術部顧問を務める。さっぱりしていて人当たりが良いが、教師と生徒という間柄には敏感で何かと線引きをする。
線引きを外すには何とか攻めていくことが肝心。また好感度上限が外れる時期がやや早めなので、時期を逃してしまった場合は逆に攻略不能に陥る。
学園の自治会執行部副会長を務める才媛。学園の風紀を解さない者には容赦しない。堅物だがファンシー系の食器を好む一面も。
主人公のこともゲーム開始時点では問題児とみなしており歯牙にもかけない状態で、初デート解禁までとにかく遠い。冷たく無視されても根気強く話し続ける必要がある。目安は電話番号を教えてくれるあたり。
ゲーム開始時点の容赦ないツンツンと攻略成功時の比類なきデレのギャップで、ユーザーの心を良い意味で打ち砕いたと言われる。「下級生2 真のヒロイン」でタグ検索すると彼女が出る。
ファンクラブ会報でアフターストーリーが収録された一人。
主人公が駅前で見かけたお遣いの女の子・・・ではなく頼津学園OBで教職希望の女子大生である。学園に教育実習生として訪れる。子どもっぽい見た目を気にしてしょっちゅうお姉さん風を吹かせる。
教育実習が終わるまでデートには誘えないがポイント稼ぎは有効。実習後に確定で会えるポイントが自宅しかないので自宅突撃も選択肢に。
この春頼津に入学した新入生。見ず知らずの最上級生(主人公)のお願いで廃部寸前のキックボクシング同好会に名前を貸してくれた救いの女神(本来の所属は吹奏楽部だが、部と同好会の掛け持ちは学則で認められている)。天然ぎみの可愛い後輩かと思いきや映像作家の娘で女優の卵という一面も。
ある時期が来るまでデートにも誘えないのだが、逆に誘えるようにさえなれば他に大きな障害がないという珍しいヒロイン。そのチャンスが来るのもかなり早い。
ちなみに門限がPM9:00なので前作のみこほどではないが、デートの時間には注意したい。
ファンクラブ会報でアフターストーリーが収録された一人。
夜中に駅前などでアコギを弾いているストリートミュージシャンの少女。実は近隣のお嬢様学園に所属しているが、色々あって不登校が続いている。貞操観念は無いも同然で何人と経験済み。
PM6:00以降の駅前広場に行けばほぼ確実に会えるため、攻略はかなりしやすい。
学園の図書室司書。グラマーな大人の女性で、入学当初より主人公にコナをかけられている。
こちらも土曜のPM2:00以降の図書室で必ず会えるので、序盤は図書室に通うといいだろう。
ちなみに喫煙者でよく屋上でタバコを吸っている。
主人公が遅刻寸前で道を走っていたときに偶然ぶつかった少女。実果と同じお嬢様学園の2年生で何ともふとましい。何故か主人公のことを知っている。愛称「えびす」。
いきなり家も電話番号も教えてくれるので仲良くなるのは楽だが、何度かデートすると夏を境に姿を消してしまう。
頼津学園2年で、マッドサイエンティストと噂される澁澤博士の孫。主人公の身体能力に注目し、ロボット開発の協力を申し出てくる。
ロボットの開発の手伝いを一定回数以上やらないと攻略不可になる。
好感度の壁がこと細かに設定されているが、上記の通り、ロボット開発の手伝いさえこなして時折デートしておけば
攻略可能なのでそれほど苦にはならないだろう。
ある条件を満たすと2学期のはじめに現れる謎の少女。いきなりデートに誘えるが自宅の住所は教えてくれない。
ちなみに名前をローマ字にすると「IBUSE OKIE」である。
嫌いなデートスポットがなく、どこへでもついていってくれるので、デート場所に困ることはないだろう。
ただし、彼女は2学期からの登場のため、他のヒロインと同じ頻度のデートでは攻略が間に合わないこともあるので
彼女を攻略する場合はしっかりスケジュールを組むことと、必ず会える場所がないため、結構苦労するかもしれない。
まずは電話番号を聞きだし、会えなかったらPM10:00以降であれば電話に出てくれるので、まずは電話番号を
聞き出しておくことが必須。
サブキャラクター
同級生/下級生シリーズのキャラにしては基本的にみんな実害がない。
幼い頃からの主人公の遊び友達で、たまき、後述する望と共に幼なじみカルテットを組んでいる。バスケットボール部の元キャプテンでそれなりにモテる色男。
ゲーム中ではたまに女の子の代わりに街中に出て来てちょっと腹立つが、それ以外の妨害行為はやってこない。晴彦的なキャラかと思ったらそんなことはなかった。
刃と同じく主人公とは幼い頃からの仲。釣りが大好きでいつも釣り竿を持ち歩いている。
たまに街中に出て来るのは刃と同じだが、河原で一緒に釣りをするとたまに(釣果として)金目の物をくれる、むしろありがたい男。貰った物は街のリサイクル店で換金できる。
一緒に釣りをすると、ヒューマンネイチャーほど明確ではないが、攻略のヒントを教えてくれる(しかしかなり曖昧)。
年中ジャージ姿の熱血教師。しかし担当は数学で、名前どおり生徒指導主任でもあるが、学生からは好かれている(主人公は多少暑苦しく感じている)。
横溝ふみに惚れているようだが、校内でたまに女の子の代わりに出て来て微妙に腹が立つだけで、同級生2の天道新幹線(人名)のような寝取り行為はやらかしてこない。空気。
おっちゃん(本名不明)
頼津町にある解体・修理工場「ビッグボデー」のボスにして主人公の叔父。揃って海外赴任中の両親に代わって主人公の面倒を見ており、長期休暇では自分の工場で働かせている。頭が見事に禿げ上がった白ヒゲのオッサンだがこれでもモテて現役であるらしい。両親いくつだ?
エンディングの選択肢にはヒロインに混じってこのおっちゃんがいるが、ウホッ!ではなくバッドエンド担当である。
施設
ただのデートスポットは割愛し、ここでは利用することでゲーム内もしくはプレイヤーに利益のある場所をあげる。
ゲーセン「ファイトクラブ」
もぐらたたき、キャッチャー、ダーツのミニゲームで遊ぶと成績に応じてアイテムがもらえる。
バー「ベル・エキップ」
一人で訪れると任意の女性との相性(というか好感度)をワインで占ってくれる。ちなみにフランス語で「良い友達」という意味。
リサイクル店「3つのR」
不用品があれば買い取ってもらえる。ただし所持金が多いと臨時休業で利用できない。
アイテムショップ
書店、ファンシーグッズ店、宝飾品店、ディスカウントショップといったジャンルがある。ランダムでヒロインにねだられた時に渡すと喜ばれる。
スポーツクラブ「ヒューマンネイチャー」
某芸人っぽい特別講師がヒロインとのイベントに関するヒントを教えてくれる。ただし季節ごとにヒントが変わりランダムで一つずつである。
ビリヤード場「HOT SHOT」
一人で訪れるとミニゲームで練習できる。かなり巧くなった状態でデートに使うと尊敬される。
ホテル
つまりそういうことのための施設。ヒロインの半分近くはここでないと2人きりになれない。
一回6500円で、ヒロインごとのエロ回想枠は10まであるため、一人の枠を埋めるためには最低65000円がかかる。
臨時バイト
長期休暇以外で軍資金を稼ぐための手段。動物病院、休日でも世話してもらっているビッグボデー、熟女向けイメクラの3箇所で紹介してもらえるが、イメクラの場合ヒロイン全員の好感度がガタ落ちする。
所持金が多いと紹介してもらえない。
たまきん事件とは
エルフ製作の大人気ゲームだった「下級生」の続編として発売された本作は前作の人気も相まって
ユーザーからは大きな期待が寄せられていたが、前述のとおり、パッケージを飾っていた柴門たまきが
「彼氏持ちで非処女」という設定がユーザーからの怒りと反感を買い、2chのエロゲ板などで祭り状態になるなど、大きな騒ぎに発展してしまった。
中にはエルフのファンクラブを退会したり、ディスクを叩き割り、製作会社のエルフに送りつける者まで出てしまった。さらにはコトの最中に前の彼氏の名前を出したりなど彼女の性格や言動も騒動に火に油を注ぐ結果となり、2chではアンチスレの方でビッチ扱いされてしまうなどなんともかわいそうなことになってしまった。ちなみに製作側のエルフはこの騒動を知ってか知らずか、沈黙を貫き通し、騒動がおさまってからファンクラブ会報でフォローを入れたそうだが、時すでに遅し。
関連動画
関連項目
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