世宗大王級駆逐艦とは、韓国海軍のイージスシステム搭載ミサイル駆逐艦である。
性能諸元
全長 | 165.9m |
全幅 | 21.4m |
排水量 | 基準(非公開) 満載10,290トン |
乗員 | 300名以上 |
武装 | |
レーダー | AN/SPY-1D多機能レーダー ※対水上レーダー、航海用レーダーは不明 |
ソナー | DSQS-21 バウソナー CAPTAS 曳航ソナー |
ECM/ESM | SLQ-200 |
速力 | 最大30kt |
主機 | COGAG方式 4基2軸 出力10万馬力 LM2500ガスタービンエンジン 2万5000馬力 4基 |
搭載機 | スーパーリンクス対潜ヘリコプター 2機 |
概要
- 2006年から建造され2008年に就役した韓国初のイージス艦。アメリカ以外の国で導入するのは4カ国目
(アメリカ→日本→スペイン→ノルウェー→韓国の順)。 - イージスシステムのベースライン(バージョン)は7。
- ミサイル発射用VLS128セル、対艦ミサイル(SSM)16発と原型であるアーレイ・バーク級や同じく同級より派生したこんごう型・あたご型(96セル+SSM8発)や巡洋艦であるタイコンデロガ級(122セル+SSM8発)より多い。
- 近接対空システムはオランダのゴールキーパー30mm機関砲とRAM対空ミサイルを採用。
同型艦
これら3隻と李舜臣級6隻が済州海軍基地を母港とする第7機動戦団で集中運用されている
今後追加される4~6番艦の就役後に3艦隊制に移行を予定している
その他
- 艦首ソナーはSQS-53をアメリカが売ってくれなかったためドイツ製DSQS-21を導入。このため就役当時システムインテグレート(※システムがきちんと作動するか)が大変でまともに動かないのではないかとネトウヨの嘲笑対象になった。実際はほぼ同じ構成のフリチョフ・ナンセン級フリゲートの出現でデマと判明している。
- 巡航ミサイルと対潜ミサイルは上記の通り国産VLSに搭載している。アメリカ製Mk41VLSは21世紀現在ミサイルランチャーとしてはサイズが小さめで、当のアメリカもズムウォルト級駆逐艦ではMk41をあきらめ、よりサイズが大きいMk57VLSを採用している。
- 搭載する32発もの巡航ミサイル『天竜Ⅲ』は射程1500㎞。『一体どこと戦争する気だ』『戦争する国間違えてないか』とよく言われる。
- 結果としてVLS搭載数は128基。タイコンデロガ級並みに膨れ上がり排水量もタイコンデロガ(※巡洋艦)を超える『駆逐艦』となってしまった。
- 韓国はファランクスCIWSでは破壊力不足ということでオランダ製ゴールキーパーCIWSを採用したが、これが重すぎて高速航行時に旋回すると転覆寸前になるという噂がある。
- そのゴールキーパーがオランダで製造中止。部品の供給が途絶えると問題になった。結局オランダがゴールキーパーの部品製造権を韓国に譲って国内製造を可能にすることでどうにかなった。
- 李舜臣級と同様に、着艦補助装置がないため海況の悪い場合にヘリの運用が大変とのこと。
- 韓国海軍の主力艦なこともあり軍規が厳しいことが有名で、世宗大魔王や、奴隷柳成龍などと呼ばれ恐れられている。
- 韓国海軍の『顔』ということで意地で最低一隻は戦闘状態を維持している。一時期稼働率が30%(=一か月ぐらい一隻も戦闘が不可能)まで落ち込んだが、韓国会計監査院の指摘で部品供給が行われ稼働率を上げている。
- 韓国海軍がイージス艦を保有すると決めた際、指揮統制システムには(米軍とのデータリンク能力に疑問がある)フランス製のソースコードや暗号処理システムを採用すると決定したのだという。したがって米軍との間で戦術情報のやりとりを行えず、当然共同作戦や連携行動をとることもできない。[1]
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
脚注
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