中山七里単語

ナカヤマシチリ
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中山七里(なかやましちり)とは、

  1. 岐阜県にある飛騨中流の渓谷
  2. 日本推理小説本項ではこちらの作家について記述する。

概要

1961年岐阜県生まれ。大学時代に江戸川乱歩賞などに応募していたが、就職後は創作活動からしばらく離れる。2006年島田荘司サイン会で見かけたことで一念発起して創作活動を再開、書き上げた『魔女は甦る』を第6回「このミステリーがすごい!」大賞に応募、最終選考に残る(デビュー後に幻冬舎から刊行された)。

2009年、『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し(受賞時のタイトルは『バイバイ、ドビュッシー』)、2010年に単行本化されデビュー。なおこの回では同時に投稿したもう1本の長編『災厄の季節』も最終補に残り(同一作者の複数作品が同時に最終選考に残るのは新人賞では極めて異例)、そちらは落選となったものの、後に『連続殺人鬼カエル男』と題して刊行された。

さよならドビュッシー』に始まる洋介シリーズはあっという間にベストセラーになり、2013年には映画化。デビュー以来、年に3~4作とコンスタントに作品を発表し、2016年以降は年6作と非常にハイペースで本が出ている。2020年にはデビュー10周年を記念して、なんと12社にまたがって新作12ヶ連続刊行を敢行した。

このハイペース刊行を為す生活ぶりを2021年有隣堂のYouTubeチャンネルが定点カメラで密着したexitのだが、1日24時間のうち執筆時間が17時休憩2時間の映画鑑賞と1時間の読書入浴睡眠3時間、口にしたのはレッドブルだけという「仙人か何か?」という生活ぶり。1日25枚・休日なしをノルマとして自身に課しているそうで(そうしないと連載が落ちる)、宝島社編集者は新人作家「くれぐれも中山七里の真似はするな」と伝えているとかなんとか

は作品によって色々違い、音楽ミステリー洋介シリーズなど)、悪趣味B級サスペンス(『連続殺人鬼カエル男』『魔女は甦る』など)、法廷ミステリ御子柴シリーズ)、コージー・ミステリ(『静おばあちゃんにおまかせ』など)、社会ミステリ犬養隼人シリーズなど)など多。終盤で怒濤のどんでん返しみかける作品が多いため、「どんでん返し帝王」と冠される。また、音楽ミステリーである洋介シリーズはもちろんのこと、それ以外の作品でも、何かしらの形で音楽物語の中で重要な位置を占める場合が多い。

今から中山作品を初めて読むなら、入門には『贖罪の奏鳴曲』から始まる法廷ミステリ御子柴シリーズがいいだろう。なお異なるシリーズの間でも世界観が共有されており、『テミス』のようにシリーズキャラクターが一堂に会する作品もある。シリーズ間の関係性については、『連続殺人鬼カエル男ふたたび』以降の宝島社文庫作品に全作品相関図がつくようになったので、そちらを参照。

作品リスト

  1. さよならドビュッシー2010年宝島社2011年宝島社文庫
  2. おやすみラフマニノフ2010年宝島社2011年宝島社文庫
  3. 連続殺人鬼カエル男2011年宝島社文庫
  4. 魔女は甦る2011年幻冬舎2013年幻冬舎文庫
  5. 介護探偵の事件簿2011年宝島社
    → さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿2012年宝島社文庫[題])
  6. 贖罪の奏鳴曲2011年講談社2013年講談社文庫
  7. おばあちゃんにおまかせ2012年文藝春秋2014年、文文庫
  8. ヒートアップ2012年幻冬舎2014年幻冬舎文庫
  9. スタート2012年光文社2015年光文社文庫
  10. いつまでもショパン2013年宝島社2014年宝島社文庫
  11. り裂きジャック告白2013年角川書店2014年角川文庫
  12. 七色2013年角川書店2015年角川文庫
  13. 追憶の想曲2013年講談社2016年講談社文庫
  14. アポロンの嘲笑2014年集英社2017年集英社文庫
  15. テミス2014年文藝春秋2017年、文文庫
  16. 月光のスティグマ2014年新潮社2017年新潮文庫
  17. 嗤う淑女2015年実業之日本社2017年実業之日本社文庫
  18. ヒポクラテスの誓い2015年祥伝社2016年祥伝社文庫
  19. 総理にされた男2015年NHK出版→2018年宝島社文庫
  20. 闘う君の唄を2015年朝日新聞出版2018年朝日文庫
  21. ハーメルンの誘拐魔2016年KADOKAWA2017年角川文庫
  22. の鎮2016年講談社2018年講談社文庫
  23. どこかでベートーヴェン2016年宝島社2017年宝島社文庫
  24. 作家刑事毒島2016年幻冬舎2018年幻冬舎文庫
  25. ヒポクラテスの憂鬱2016年祥伝社2019年祥伝社文庫
  26. セイレーンの懺悔2016年小学館2020年小学館文庫
  27. がなくても2017年双葉社2019年双葉文庫
  28. 秋山善吉工務店2017年光文社2019年光文社文庫
  29. ドクターデス遺産2017年KADOKAWA2019年角川文庫
  30. ネメシスの使者2017年文藝春秋2020年、文文庫
  31. ワルツを踊ろう2017年幻冬舎2019年幻冬舎文庫
  32. 逃亡刑事2017年PHP研究所2020年PHP文芸文庫
  33. 護られなかった者たちへ2018年NHK出版→2021年宝島社文庫
  34. 悪徳の輪舞曲2018年講談社2019年講談社文庫
  35. 連続殺人鬼カエル男ふたたび2018年宝島社2019年宝島社文庫
  36. 能面検事2018年光文社2020年光文社文庫
  37. TAS 特別師2018年集英社2021年集英社文庫
  38. おばあちゃんと要介護探偵2018年文藝春秋2021年、文文庫
  39. ふたたび嗤う淑女2019年実業之日本社2021年実業之日本社文庫
  40. ういちベートーヴェン2019年宝島社2020年宝島社文庫
  41. 笑え、シャイロック2019年KADOKAWA2020年角川文庫
  42. 死にゆく者の祈り2019年新潮社2022年新潮文庫
  43. 人面瘡探偵2019年小学館2022年小学館文庫
  44. 騒がしい楽園2020年朝日新聞出版2022年朝日文庫
  45. 都地下迷宮2020年PHP研究所2022年PHP文芸文庫
  46. がどれほど暗くても2020年角川春樹事務所2020年ハル文庫
  47. 合唱 洋介の帰還2020年宝島社2021年宝島社文庫
  48. カイン傲慢2020年KADOKAWA2022年角川文庫
  49. ヒポクラテスの試練2020年祥伝社2021年祥伝社文庫
  50. 毒島刑事最後の事件2020年幻冬舎2022年幻冬舎文庫
  51. テロリスト2020年双葉社2024年双葉文庫
  52. 隣はシリアルキラー2020年集英社2023年集英社文庫
  53. 探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵22020年文藝春秋2023年、文文庫
  54. 復讐の協奏曲2020年講談社2023年講談社文庫
  55. 界線2020年NHK出版)
  56. ラスプーチンの庭2021年KADOKAWA2023年角川文庫
  57. ヒポクラテスの悔恨2021年祥伝社2023年祥伝社文庫
  58. 能面検事の奮2021年光文社
  59. 嗤う淑女 二人2021年実業之日本社
  60. おわかれはモーツァルト2021年宝島社2023年宝島社文庫
  61. 鑑定人 氏家太郎2022年双葉社
  62. 人面2022年小学館
  63. 2022年KADOKAWA
  64. 作家刑事毒島の嘲笑2022年幻冬舎
  65. 越境刑事2022年PHP研究所
  66. 特殊清掃人2022年朝日新聞出版
  67. 祝祭のハングマン2023年文藝春秋
  68. 殺戮の狂2023年講談社
  69. 能面検事の死闘2023年光文社
  70. いまこそガーシュウィン2023年宝島社
  71. こちら空港警察2023年KADOKAWA
  72. 絡新婦の糸 警視庁サイバー犯罪対策課2023年新潮社
  73. 彷徨う者たち2024年NHK出版)
  74. 有罪、とAIは告げた2024年小学館

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