中西清起単語

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中西清起(1962年4月26日～)とは、阪神タイガースに所属していた元プロ野球選手である。

概要

高校時代は1、2、3年すべての年で甲子園に出場し、3年生の春にはエースとしてチームを引っ張り見事優勝。
その後は社会人野球のリッカーを経て1983年にドラフト一位で阪神タイガースに指名され入団する。

84年、背番号は前年まで小林繁が着けていた「19」を与えられ、大きな期待をかけられており、6月30日の巨人戦ではプロ初勝利を挙げるが、1年目は1勝6敗、防御率5.35と良い成績を残せなかった。

転機となったのは翌85年の4月17日の巨人戦、阪神ファンなら誰もが知っているバックスクリーン3連発によって巨人の槙原寛巳を打ち砕き逆転勝利を挙げた試合である。
この試合では3連発が飛び出した直後こそ6-3とリードしていたが、その後先発の工藤一彦を救援した福間納がウォーレン・クロマティと原辰徳に連続して本塁打を浴び、6-5と1点差にまで詰め寄られる。
流れが巨人に傾きかけそうになった9回、監督であった吉田義男は昨年までの抑えであった山本和行ではなくプロ2年目の中西を起用、疑問の目を向ける周囲を余所に中西は中畑清をレフトフライ、吉村禎章と駒田徳広を三振に打ち取りプロ初セーブを挙げた。
この試合以降中西は山本共にダブルストッパーとして、9月4日に山本がアキレス腱断裂で離脱した後は抑えとして活躍し、10月16日のヤクルト戦では2回を無失点に抑えて引き分けに持ち込み、この試合で阪神は21年振りとなるシーズン優勝を決め、中西は胴上げ投手となり、11勝19セーブ、防御率2.67という成績で最優秀救援投手のタイトルを獲得、西武との日本シリーズでも2戦目にセーブを挙げている。

86年は故障から復帰した山本に再び抑えの座を明け渡すが、それでもイニング数は山本を上回っており、87年は衰えが見え始めた山本に代わり抑えとなるも、毎年100イニング前後の投球回を記録していた中西も不調に陥ってしまい、88年は防御率が4点代を記録してしまっている。

89年は開幕当初こそリリーフだったが先発に転向し、10勝を挙げている。

93年には故障した田村勤の代わりに一時的に抑えに復帰し11セーブを挙げるが、95年からは目立った成績を残せず、96年に現役を引退した。

現役引退後は解説者などで活動していたが、2004年に岡田彰布が監督に就任すると投手コーチとして阪神に復帰し、ジェフ・ウィリアムス・藤川球児・久保田智之をはじめとする鉄壁のリリーフ陣を作り上げ、2005年の優勝に貢献、2009年に真弓明信が監督に就任するとファームの投手強化のために二軍投手コーチに配置転換されるが、2013年からは再び一軍投手コーチに復帰している。

2015年は先発5、6番手を最後まで固定出来ず、チーム防御率はリーグ5位の3.47と低迷したことから投手コーチを退任。ファンからは継投などで疑問を持たれることもあり評価は芳しくなかったようだ。

人物・プレースタイル

心臓に毛が生えていると言われるほど物怖じしない性格の様で、現役時代にストッパーに抜擢されたのもそのマウンド度胸を監督の吉田がリリーフ向きとして評価したからである。
コーチとしても中継ぎを酷使気味だった岡田彰布に対し電話で怒鳴ったこともあるためマウンド以外でもその度胸は健在なご様子。
実際、自分が酷使された影響からか、中継ぎ陣に対しては体調管理を徹底させ、ブルペンではむやみに投げさせないなどブルペンの改革に大きく貢献している。これもあってか所謂JFKと呼ばれる中継ぎ陣が多くの試合に出ても、安定した成績を収めている一因であると言われている。
また二軍でくすぶっていた藤川球児を中継ぎに転向させて覚醒させた。このように中継ぎの整備には定評がある模様。

直球は最速143キロだが球威があり、緩急を織り交ぜたピッチングで打者を打ち取っていた。 

通算成績

通算:13年	登板	完投	完封	勝利	敗戦	セーブ	ホールド	勝率	投球回	与四球	奪三振	失点	自責点	防御率	WHIP
NPB	477	12	5	63	74	75	--	.460	986.2	275	633	512	461	4.21	1.37

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関連項目

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