人間爆弾とは、読んで字の如く、人間を主材料にした爆弾のことである。
方法としては、体内に爆弾を埋め込む場合から爆弾を携帯するだけなど多岐に渡る。
自身の意思で周囲を巻き込んで、または機密などの秘匿のために「自爆」を行う事もあるが、この項目ではマインドコントロールなどを含め、他人の手によって無理矢理爆弾に仕立て上げられるものを主に記述する。自らの意思によるものについては「自爆」や「特攻」の記事を参照のこと。
なぜ人間を爆弾に仕立て上げるのか?
大まかにだが、以下の項目が人間を利用することの利点として挙げられるだろう。
- 秘匿性の向上 - 体内に埋め込まれてしまうと見た目では分からなくなる。さらに、そうなった場合自力での摘出はほぼ不可能である事が多い。
- 任意の位置での起爆 - マインドコントロールされている場合、人間の自律性が強力な誘導装置と化す。また逆に爆弾化された本人に自覚が無い場合、無自覚のうちに仲間を巻き込む場所に赴いてしまう可能性が高くなる。
- 心理的衝撃 - 人間が突然爆発する心理的ショックは大きい。さらにそれが近親者でなおかつ目の前で爆死するなどすればそのショックは計り知れないといえる。
- 心理的負担の強要 - いつ誰が爆発するのか分からないという状況になってしまった場合、人間爆弾の発見方法が確立されていない限り、極度の疑心暗鬼を生じさせる事となる。
逆に以下の項目が欠点として挙げられる。
- 必要技術の高等化 - 体内に隠す、もしくは埋め込むための爆弾の小型化・高性能化や、強力なマインドコントロールの技術が必要となる。
- 人道的見地からの問題 - 被害を受けた側の憎悪を掻き立てる。人の道を確実に踏み外す。(仕掛けるのが人外の場合もあるが)
架空の人間爆弾
ニコニコ動画での有名どころは、やはり『無敵超人ザンボット3』の人間爆弾と『チャージマン研』のボルガ博士だろうか。
『無敵超人ザンボット3』の場合はみんなのトラウマと化し、「ボルガ博士、お許しください!」の場合はみんなの腹筋を鍛えてくれる。どちらにも人間爆弾が登場するのに、どうして差が付いたのか。慢心、環境の違い・・・。
愛の戦士レインボーマン
行方知れずの父・一郎の手がかりを得ようとした主人公・ヤマトタケシが、父の友人の新聞記者・平に話を聞こうとしたが、平は死ね死ね団に捕まってしまい魔女・イグアナの魔術によって爆弾を埋め込まれて人間爆弾にされ、タケシを木っ端微塵にするように命令を受ける。
平はタケシに会った瞬間に正気を取り戻したためタケシを遠ざけようとするが、平が人間爆弾であることを知らないタケシは平に近づこうとする。これを見たイグアナは、タケシに強制的に近づくように魔術を使ったことで平は徐々に近づき、そして間近まで迫ったところで平は爆発した。
なお、間近で爆発がしたにも関わらず、タケシは大したダメージはうけていない。
ザンボット3
敵組織・ガイゾックによって主人公らの幼馴染を含む多数の人間が拉致され、人間爆弾に改造され爆死する。
当初は誰が人間爆弾であるかを判別する術は無く、突然の爆破に怯えるしかなかったのだがこれはまだいい方で、後に「背中に星型のアザができる」と言う判別法が発見されるも肝心の爆弾解除の方法が一切見つからず、爆死前に自分が人間爆弾である事を知ってしまい、巻き込まないように爆死する努力をするしかないと言う救いようの無い結末に変わっただけであった。
チャージマン研
ボルガ博士がジュラル星人に拉致されて頭の中に爆弾を埋められる。
しかしその発見方法が爆弾が内蔵している時計の秒針の音を聞き取るというもので、体内に埋め込む小型爆弾なのにアナログ時計を起爆装置に用いているのか?というツッコミどころがある上、肝心のボルガ博士も多数の人が集まる会場からは拉致同然に連れ出されたものの、その後は何とか助ける努力をするとかではなく(設定上は拉致の際に射殺されており、生体部品を用いたロボットという扱いのようだ)、敵に向けて投下して爆弾として使った。
M:i:III
米国のスパイ組織IMFのエージェント、イーサン・ハントの元に、かつての教え子である女性エージェント、リンジーが捕らえられたという知らせが届く。迷いながらも救出作戦に参加したイーサンは、仲間達とのチームワークを発揮しリンジー救出を果たす。しかし逃げる途中、リンジーは頭に仕掛けられた爆弾によりイーサンの目の前で死んでしまう。
MGSV GZ
米軍施設にて尋問を受けている2重スパイであるパス・オルテガを回収し敵組織の情報を得るのがミッションの主な目的であった。だが、回収したパスは体内に爆弾を埋め込まれ人間爆弾にされていた。
ダークナイト
悪役であるジョーカーの部下の一人が腹部に携帯電話の爆弾を縫い込まれる。ジョーカーが警察署の牢獄を脱出する際に爆弾を起動、部下ごと警察署の一部を爆破し逃走した。
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない / HUNTER×HUNTER
共に「他者を人間爆弾に変える能力」を持つキャラクター(吉良吉影、ゲンスルー)が登場する。
現実の人間爆弾
近年において活発化しているテロリストによる、爆弾を体に巻き付けたり爆弾を満載した車での自爆テロが挙げられる。その場合、宗教や憎悪を利用したマインドコントロールによって行われる場合が多い。
特に無自覚な子供を利用したり、女性など周囲に危害を与えにくそうな人材を利用した無差別自爆テロは深刻である。
戦場では死体や負傷兵、人質を用いたブービートラップなども使われる場合がある。だがこれらは無論戦時下においてすら非常に非人道的な行為であり、これらを行った者は間違いなく戦争犯罪者として裁かれる事となる。
主な登場作品
- 架空の人間爆弾
関連動画
架空の人間爆弾
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関連項目
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