仌(冫)とは、冰(氷)の正字とされる字である。人が重なっているような字形だが、人とは無関係。部首では冫の形になる。
漢字として
- 意味・字形
- 字は氷結の象形。冰(氷)の古文とされる字である。ただ冰も金文で使われていて古い字である。
- 〔説文解字〕では仌と冰は別々に解説されていて、〔説文・巻十一(段注本)〕は仌について「凍るなり。水の冰(こほ)るの形に象る」としている。
- 音訓
- 音読みはヒョウ(漢音、呉音)、訓読みは、こおり。
- 常用漢字ではない。仌はJIS X 0213、JIS X 0212未収録。冫はJIS X 0213第二水準。
- 部首
- 仌は部首である。現在では冫の形で使われ、もっぱら偏に置かれる。〔説文〕は仌を部にしているが、近代以降は冫が部首とされる。冫は部首としてにすいと呼ばれる。氷、凍結、寒さに関する意符として使われる。寒の下も冫である。
- 声符
- 仌を声符とする漢字に馮がある。
- 互換文字
- ⼎はUnicodeにおいて冫と互換とされる字で、部首としての冫を表す。
冫、
冫は顔文字、AAにおいて読点と組み合わされて斜めの顔「冫、」を表すのに用いられる。
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