伝説の勇者ダ・ガーンでんせつのゆうしゃダ・ガーン)とは、1992年(平成4年)2月8日から1993年(平成5年)1月23日まで名古屋テレビ・テレビ朝日系で放送された勇者シリーズの第3作。
環境保護をメインテーマに据え、それまでの1話完結のエピソードから連続性を持たせた最初の勇者シリーズである。
概要
謎のエネルギー「プラネットエナジー」を狙うオーボス一味と、それに立ち向かう少年・高杉星史を隊長とする、伝説の勇者達の戦いの物語。
勇者達は世界各地に散らばる「勇者の石」に封印されており、地球が危機に瀕した時、星史の持つ石「オーリン(ダイレクター)」をかざすことで復活する。オーボスは多くの手下を操り地球上へ武力侵攻、惑星に眠るエネルギー「プラネットエナジー」を狙う。オーボスが「プラネットエナジー」を狙う真意とは?そして強敵「セブンチェンジャー」とは何者なのか?星史たち勇者はこの地球を、星の命を守ることが出来るのか…
第1作『勇者エクスカイザー』第2作『太陽の勇者ファイバード』より続く、谷田部勝義監督3作目の作品である。
本作は『エクスカイザー』の"ロボットと少年の関係性"、そして『ファイバード』の"等身大ヒーロー"という、前2作品のロボットアクションものの長所をそれぞれ継承している。
また前2作とは異なる点も多く盛り込まれている。1話完結ではなく各話に連続性を持たせたドラマを展開し、敵組織のトップも次々と交代するなど1年間の視聴を視野に入れていたり、敵組織を取り巻く環境も、前2作では(ファイバードの終盤を除き)"敵と味方のみの戦い"だったのに対して、本作は一般の軍事組織が登場しそれらと勇者たちのジレンマをクローズアップしたり、地球の環境保護をテーマにしたエピソードが散見されるなど、随所で対象年齢層の拡張を図る演出を盛り込んでいる。シリーズで初めて敵から味方となった勇者が登場したり、物語中盤で殉職した勇者も登場した。
登場人物
- 高杉星司(CV:松本梨香)
- 本作の主人公である、緑ヶ浜小学校の5年生。
地球意思であるとされる勇者の石「オーリン」に選ばれ、以後勇者達の隊長となる。
ダ・ガーンと行動し、ペガサスセイバー、ランドバイソン、ガ・オーンを世界各地で復活させた。
戦闘中は勇者達と共に行動し支持を下すが、その際は近親者を巻き込まないように
専用のウルトラマンっぽいスーツを着込み、素性を隠している。明るくケンカっ早くサバサバしているが、
危険を顧みず自ら戦いに身を投じる勇気も持ち合わせている。
ニコニコ動画では、担当声優の某作品のイメージからポ〇モンネタでイジるコメントが散見される。 - ダ・ガーン(CV:速水奨)
- 高杉家の近所の派出所にある、根元巡査のパトカーに勇者の意思が憑依して復活した伝説の勇者。
他の勇者を束ねるリーダーシップを持つが、戦闘行為や変形・合体は星司による"命令"が必要である。
堅物すぎる冷静沈着な性格で、序盤はぶっきらぼうな星司に冷静なアドバイスを送る事も多かった。
ちなみに勇者の石の頃は、なぜかお寺の大仏の顙に封印されていた。シュール - 香坂ひかる(CV:紗ゆり)
- 星司の幼馴染で、ヒロインその1。お節介で女の子らしい感性を持ち、星司に惚れているツンデレさん。
素性を隠した状態の星司や勇者たちに堂々と協力するなどかなりの行動力を持ち、
星司を日常生活から戦闘中までサポートしているが、本人は気付いていない。
そしてそのせいで、オーボス一味に目をつけられて怖い目に遭ってしまうことになる。
両親の経営する自然食レストラン「つくし」に周囲の人々をよく招待している。 - 桜小路螢(CV:白鳥由里)
- 星司のクラスメイトで、ヒロインその2。自然を愛する無口な清純派ヒロインである。
地球の意思を感じることのできる結構ヤバイ能力を持ち、それ故に環境保護がテーマの本作では
その担い手のごとく、よく気絶したり、森林浴をしたり、星司や勇者達と行動したりしている。
地球について悩む星司は必然的にウマが合い、また気になる存在である。肌がすごく白い。
中盤より、実はかなりの豪邸に住んでおりおつきの妖怪ばあやがいることが判明する。 - 根元正(CV:島田敏)
- 高杉家や香坂家の近所にある派出所の巡査。星司ら子供の面倒見がいい兄貴分であるが、
どこか頼りなくドジで、コメディリリーフ的な役回りであることが多い。
しかし緑ヶ浜や実家の村が危機に晒された時には勇敢な行動を見せることもある。 - ヤンチャー王子(CV:高乃麗)
- 物語中盤で登場する、強敵・セブンチェンジャーを従える少年。
星司と同じようにオーリンを持っている。 - オーボス(CV:千葉耕市)
- 地球の「プラネットエナジー」を狙う、オーボス軍の首領。
様々な上級幹部を次々に地球に送り込み、終盤は自らも星司の前に姿を現す。
しかしどのような力を持っているのか、そしてその姿が本物なのかすら、よくわからない存在である。
詳しくは当該項目を参照。※ネタバレを含みます
余談
- タイトルであり、主役メカである「ダ・ガーン」の名称は業界用語で男児向けおもちゃの略称である男玩(ダンガン)に由来する
- 当時発売された、敵役レッドロンが終盤乗ったマシン「レッドガイスト」の玩具商品は、トランスフォーマーV(ビクトリー)の玩具「デスザラス」の仕様やカラーリングを一部変更して流用されたものである。この作品以降、勇者シリーズではトランスフォーマーの流用玩具が度々発売されるようになる。だがその一方で「セブンチェンジャー」の玩具については前作の「3獣合体ドライアス」同様新規設計であり、トランスフォーマーシリーズのシックスショット・シックスナイトの6段変形を上回る、7段変形ロボットとして企画された。
- 前々作である勇者エクスカイザーの登場キャラクターである徳田オサムやマリオらしきキャラが登場しており、世界観の一致があるのではないか、と言われるが明示はされていない。
- ダ・ガーンの担当声優は速水奨氏で、エクスカイザーと同一である。
関連動画
関連コミュニティ
関連商品
関連項目
- 3
- 0pt