殉じる事が叶うなら、この身を罪に染めようと強大な力を私は得よう!
出でよ! 我が罪の化身!
《伴星の星輝兵 フォトン》に、ライド!
《伴星(ばんせい)の星輝兵(スターベイダー) フォトン》とは、TCG「カードファイト!! ヴァンガード」に登場するユニット(カード)である。
スペック
ノーマルユニット
クラン:リンクジョーカー 種族:サイバロイド
グレード:2 パワー:9000 クリティカル:1 シールド:5000
効果:自:このユニットが(R)に登場した時、あなたのカード名に「星輝兵」を含むヴァンガードがいて、相手の呪縛カードがあるなら、相手のリアガードを1枚選び、呪縛する。
(呪縛されたカードは、裏向きになり何もできない。持ち主のターンの終わりに表に戻る)
侵略者“リンクジョーカー”の先兵《星輝兵》。「ブラスター・ブレード」を元の世界から連れ去った張本人。ある者が「ガーネットスター・ドラゴン」の忠実なる部下として創り上げたサイバロイドであり、試験用の新型「疑似感情機能(ダミーエモーションプログラム)」を搭載している。主と共に行動し、戦い気遣う事すらある。まるで自我を持っているかのように行動する様は、「限りなく本物に近い贋作」と言える程、人間のソレに酷似しているという。その心は偽りに過ぎないのか、それとも――。
「ブラスター・ブレード」との闘いがきっかけとなり、自我に目覚めた「フォトン」。最初に自らの意志で行った行動は、かつての主であった「ガーネットスター・ドラゴン」にとって代わる事。時空間移動中に不意を突かれ、次元の狭間へと落下した巨竜は、眼前であっけなく四散した。特異点捕縛の功績と、指揮官の「不慮の事故」による殉職。この二つの状況は、瞬く間に「フォトン」の地位を向上させた。自然と口角がつり上がる―――最初に覚えた感情は、「悦び」だった。
「さあ、仲間の元に行くがいい。」(トライアルデッキ収録版)
「輝く星の傍らに、運命に殉じる星がある。」(ムービーパック「ネオンメサイア」収録版)
概要
トライアルデッキ「決意の呪縛竜」に収録されたユニット。
《星輝兵 ガーネットスター・ドラゴン》《星輝兵 ブラスター・ジョーカー》と2種のグレード3のレギオンメイトに制定されており、その関係で特殊レアリティ「レギオンレア」でのみ、ムービーパックにて再録を果たしている。
ただし、「レギオンレア」は特殊レアリティであり、封入率は相応に低い。
トライアルデッキは《ガーネットスター》、ムービーパックでは《ブラスター・ジョーカー》との続き絵である。
その効果は、《星輝兵》専用かつ呪縛カードの存在を必要とするが、このカードの登場だけでノーコストで呪縛カードが増やせる効果。
今までリアガードによる呪縛は、カウンターコストや自身を消費したりヴァンガードへのヒットを必要とするなど狙いづらいものであったが、このカードはその固定観念を打ち破る極めて強力な効果である。
呪縛の対象に制限はないため自由に呪縛場所を増やせるのもポイントが高い。
グレード2は特性上相手からの攻撃や効果を受けやすく、またインターセプトで自発的に減らすこともできる。自然と呼べる状況を作り出し、処理も簡単なグレード2でこの効果は破格のものであった。
使い切りの効果とはいえ、自身のパワーは9000。パワー7000のリアガードと組み合わせることで、パワー11000の相手に15000のガード要求をすることができる16000で攻撃することができるため、邪魔にはなりにくい。
《ガーネットスター》の場合、双闘した時に前列と後列を呪縛することができ、後からこのカードをコールすれば相手の左右前列とヴァンガードの後列を呪縛で封じ、がんじがらめにすることが可能。
ちなみに、《フォトン》に頼らず全リアガードを呪縛できる《ブラスター・ジョーカー》との相性自体はよろしくない。ただ《ブラスター・ジョーカー》の場合、効果コストに《フォトン》を使用できるため無駄にならない。
ただし、双闘によりヴァンガードに1枚登場してしまうため、後続としてフォトンをリアガードに出して効果を使うことが少し難しくなるのが難点である。《ブラスター・ジョーカー》軸では関係ないが。
双方を併用する場合、再ライドでソウルに移動してしまうことでデッキにフォトンがいる状況を作り出せない可能性がないわけではないことに注意。ダメージゾーン、手札、ソウル、リアガードなどで4枚全て溜まってしまえば、双方の双闘が機能しなくなってしまう。
《星輝兵》ならばどの軸でも威力を発揮する効果の為、レギオンメイトとしての採用に留まらない。
過去に登場した《星輝兵 ネビュラロード・ドラゴン》などのリミットブレイク軸、《星輝兵 “Ω” グレンディオス》などを中心とした「Я」軸、そして双闘軸。その全てに採用が可能であり、しかもノーコストの呪縛要員であるが故に超有能な働きをする必須カードだった。
そのため、「決意の呪縛竜」はこのカードのみの需要で取引されやすい。しかし残念なことに、トライアルデッキにおける主要カードの収録数改善は《クロノジェット・ドラゴン》の収録されている「覚醒の時空竜」から始まっているため、まだ目玉カードは僅か1枚しか採用されていない時代。
このカードは1枚しか収録されておらず、ムービーパックでの再録も殆ど入手をあてにできないない特殊レアリティのみであるため、レギオンメイトとしてもリアガードとしても需要の高いこのカードの入手はたちまち困難になってしまった。
どれだけ酷いかというと、レギオンリーダーの《ブラスター・ジョーカー》のシングル価格が下がっていく理由の中に「このカードの入手難易度が高いことによる構築難易度の高さ」が挙げられてしまうほどであった。
しかし、《落日の刀身 ダスクブレード》を皮切りに、相互互換以上の働きをするカードが出始めることとなる。
特に「カオス」限定サポートながら《星輝兵 ストレンジ・ドラゴン》や《猛攻の星輝兵 ドブニウム》が登場したことが決定打となり、徐々にデッキに採用されづらくなる。
そして「ドブニウム」の登場した2018年発売のエクストラブースター「The GALAXY STAR GATE」にて漸く再録され、これが決定打となりシングル価格は完全に落ち着いた。
設定について
稼働当初は疑似的な感情を持っていただけのアンドロイドだった。
だが、《ブラスター・ブレード》を捕縛するために彼と戦った際、それがきっかけで我欲に目覚め、自我が発生してしまう。
自我に目覚めたフォトンが真っ先に起こした行動は、ユニット設定通りの「自身の主の謀殺」。
地位を向上させたフォトンは、“虚無”の手に堕ちた《ブラスター・ジョーカー》を自らの手駒として《煉獄皇竜 ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレート》にぶつける。
その感情、欲望は「再び《ブラスター・ブレード》と戦うこと」。故に《オーバーロード》にぶつけさせ、《ブラスター・ブレード》の覚醒を促したのだった。
・・・と、《星輝兵》の中で色々暗躍した、4期の惑星クレイにおける元凶のひとつである。
ストーリーにおいて派手に活躍してしまったからか、後述のアニメでの扱いを見ると何とも言えない気分になってしまう。
メディアミックスにおける活躍
アニメにおいては、「レギオンメイト編」で立凪コーリンと先導アイチが使用。
コーリンは《ガーネットスター》、アイチは《ブラスター・ジョーカー》のレギオンメイトとして使用。
コーリンは全てのファイトにおいて《ガーネットスター》との双闘を披露しており、このユニットにライドしたこともある。
アイチが使用したのは第193話以降の「櫂トシキvs先導アイチ(通算6回目)」。アイチの場合はこのファイトでのみ投入が確認でき、リアガードとしての使用後《ブラスター・ジョーカー》と双闘している。
その強烈な能力に反し、《フォトン》の効果を使えたのは2人合わせて第191話「石田ナオキvsコーリン」の1回のみであり、この時は《喧嘩屋 ビッグバンナックル・ドラゴン》を呪縛した。
コーリンの使用時は、ライド時の台詞は冒頭。
《ガーネットスター》との双闘時は「殉じる事が叶うなら、この身を罪に染めようと強大な力を私は得よう! 出よ! 我が罪の化身! 《伴星の星輝兵 フォトン》! 双闘(レギオン)!」。
アイチが《ブラスター・ジョーカー》と双闘した際は「永遠に続く旅路を、試練の日々を、常に、共にしようとした人よ。我が傍らで剣を持て! 絶望の世界に並び立て! 双闘(レギオン)!」。
二人の台詞から推測できる通り、このカードは「コーリンの分身」として扱われている。
これは「タクトがリンクジョーカーに侵蝕されたことで己の記憶をリンクジョーカーに握られており、リンクジョーカーが消滅しなかったため己を保っていた」コーリンの存在と関連付けてのことだろう。
その後、アイチの負担を己が背負う形にして彼に尽くす姿を《ブラスター・ジョーカー》のレギオンメイトとして並び立つ《フォトン》に見立てているのは決して間違いはないのだが・・・。
先述の通り、設定を知っている人間からすればあまりに不思議な光景に思えてしまう。
関連動画
関連商品
関連項目
- カードファイト!! ヴァンガード
- カードファイト!! ヴァンガードのユニット一覧
- ネオンメサイア(収録パック)
- 双闘
- 立凪コーリン
- 先導アイチ
- ブラスター・ブレード(自我の目覚めた元凶、後に操る)
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