佐藤友哉(サトウユウヤ、1980-)とは、「ああっ、お兄ちゃーん」と云う方に最適な作家である。愛称はユヤタン。
概要
妹がオヤジたちにレイプされて、そのオヤジたちの娘を監禁する主人公・鏡公彦を描いた小説・『フリッカー式』でメフィスト賞を受賞してデビュー。
その鏡公彦を初めとする鏡家を描いた「鏡家サーガ」は佐藤友哉の代表作だが、当初は全く売れず「重版童貞」と講談社の太田克史に言われていたことはあまりにも有名。「売れないから、鏡家サーガ続編でねーよ。作家辞めるよ!」とか書いた4作目『クリスマス・テロル』で初の重版がかかった(後に鏡家サーガはすべて重版がかかっている。また、本人は作家を辞めると書いたつもりはないらしい)。
2007年小説家の島本理生と結婚(後に離婚したが再婚)。さらに『1000の小説とバックベアード』で三島由紀夫賞を受賞した。2011年には『デンデラ』が映画化。
近年は文芸誌で活躍することが多い。西尾維新、滝本竜彦などとも親交がある。
小ネタ集
- 乙一、滝本竜彦、西尾維新とともに4対4で合コンをやったときに相手側に後の奥さん・島本理生がいたことが乙一の『小生日記』で書かれている(その合コンが交際のきっかけになったかは不明)。
- 『1000の小説とバックベアード』で三島賞を受賞したことに、何故か東浩紀、太田克史はショックを受けたらしい。この受賞を受け、東浩紀は桜坂洋とともに『キャラクターズ』を書くこととなった。
- 似たような時期にメフィスト賞からデビューした舞城王太郎、西尾維新とともに並べられることが多い。しかし、純文学で確固たる地位を築きつつある舞城、圧倒的な売り上げを誇る西尾維新にくらべ、見劣りする部分があったりなかったり…するが、一部では熱狂的なファンもいる。
- 作中に文学ネタ、オタクネタをちりばめることが多い。
作品一覧(単行本化のみ)
鏡家サーガ
鏡家7人兄弟姉妹を描いた作品群。J.D.サリンジャーの「グラースサーガ」のパクリです、ありがとうございました。にインスパイヤされて書かれている。すべて講談社ノベルス・文庫から。
- 長女・癒奈。…鏡家の神様である。後に自殺。
- 長男・潤一郎…ロボットオタク。「精神的暴力男」by創士
- 次女・稜子…同人女。予言者。『エナメルを塗った魂の比重』の主人公。
- 次男・創士…文学からの引用癖が酷い。『水没ピアノ』に主に登場。
- 三男・公彦…佐奈にデレデレのシスコン。『フリッカー式』の主人公
- 三女・佐奈…「誘惑式幼女」by創士。『フリッカー式』『鏡姉妹の飛ぶ教室』に主に登場。
- 四女・那緒美…通常、無口キャラ。悪魔憑きモード・饒舌キャラ。『鏡姉妹の飛ぶ教室』に登場
作品
- 『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』(2001)…第23回メフィスト賞受賞作
- 『エナメルを塗った魂の比重 鏡稜子ときせかえ密室』(2001)
- 『水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪』(2002)
- 『鏡姉妹の飛ぶ教室 〈鏡家サーガ〉例外編』(2005)
- 『青酸クリームソーダ 〈鏡家サーガ〉入門編』(2009)
- 『クリスマス・テロル』(2002)
その他、鏡家が登場するサリンジャー『ナイン・ストーリーズ』のタイトルをもじった作品群を『群像』『ファウスト』に掲載しているが、単行本化されていない。
その他の作品
- 『子供たち怒る怒る怒る』(2005,新潮社)
- 『1000の小説とバックベアード』(2007,新潮社)…三島賞受賞。
- 『灰色のダイエットコカコーラ』(2007,講談社BOX)…表題作は文学フリマで発表された同人誌に掲載。
- 『世界の終わりの終わり』(2007,角川書店)…『新現実』に連載。
- 『デンデラ』(2009,新潮社)…2011年に映画化。
- 『333のテッペン』(2010,新潮社)
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関連項目
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