単語記事: 作者の死

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作者の死とは、フランス哲学者、文学評論家ロランバルトが提唱した文学読解法である。

概要

例えばこういう笑い話がある。

「現代文の小説の問題を、その小説作者が解いたら、酷い点数をとった」

国語の授業で、この時の作者の気持ちを答えなさいという問題で、作者本人が『そんなこと考えてないぞ』と言った」

他にも、こんなをみたことはないだろうか。難解な作品のファンが、多くの根拠を集め作品を深く考察して発表した。しかし制作者はまるでそんなことを考えておらず、考察した人が笑われる。

こういう話の裏側には「作品において、作者であり絶対である」という一つの思想(イデオロギー)がある。この考えを絶対と考える人は多いが、これはけっして普遍の真理ではない。

これに対してロランバルトはあらゆる作品も言という制約がある以上、以前読んだものの影から逃れられない。よって「作者は作品を支配できず読者に解釈を任せなければならない」とした。

作者によって支配されているものを「作品」というのに対して、作者の支配から解放された文学を「テクスト」と呼ぶ。作者の支配から逃れたテクストには既に作者の居場所はない。つまりこれ作者の死なのである。

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読み:サクシャノシ
初版作成日: 14/05/25 18:07 ◆ 最終更新日: 14/09/12 08:32
編集内容についての説明/コメント: 概要に加筆、一部表現を強調
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作者の死について語るスレ

35 : ななしのよっしん :2016/06/25(土) 01:25:56 ID: XtH19I8Lh1
はっきりと伝えたい意図があるのならそれをそのまま書けば良い。
それをしないという事は、自由に読まれる可性がある。

読者読みを制限する解釈共同体って考えもあるけど、詳しくは知らない。
36 : ななしのよっしん :2016/08/09(火) 18:48:11 ID: WhO75uiwDf
昨日玉音放送を受けて
左右を問わず「ぼくのかんがえたへいかのしんい」があちこちに噴出しているのを見ると
作者の死」ならぬ「作者の崩御」を感じる
37 : ななしのよっしん :2016/08/14(日) 05:33:54 ID: c94vni9pvf
まあ、育て上げた子(作品)に討たれるなら、師匠も本懐だろう

作者の考えを軽視していいって意味じゃないが
38 : ななしのよっしん :2016/08/17(水) 22:55:58 ID: CPUHTHVIOy
笑い者のドン・キホーテ(小説の方)をロマン義のバイブル扱いの19世紀ロマン義解釈もこの理論に適用するかな。
まあ、作者セルバンテス自身はレパント戦の老兵で、わりとロマンがある人。現実人生では不遇だけど、それでもかつての軍歴と冒険に誇りを持つと言った。
作中でもドン・キホーテが正気に戻ったの死にわずかなから残念を感じる人がいる。
39 : ななしのよっしん :2016/09/24(土) 20:18:01 ID: iAp4K61L53
読者がどう解釈しようと作者は意見するな」
とまでなると読者様の傲慢でしかないと思う。
これは曲解かもしれんと自覚はしてるが、
作者の死」という言葉に対してその作者ロランバルトは死んでいるのなら
この解釈も妨げられるべきではないのだろう。

エスパー魔美の絵描きの親父評論家エピソードとか
うしとらの解釈に対して藤田和日郎が「思ってねーよ」と言った件とか
「一度世に出た作品はどう解釈されようと仕方がないが、作者がその解釈について意見くらい言ったっていいだろうよ」
その辺りの距離感じゃだめなんかね。
40 : ななしのよっしん :2016/09/24(土) 21:09:01 ID: G69lkkkjp6
たしかに個々人に違った感想がある以上、作者の考えとは違った解釈や評価がされることは免れないし
止められやしないだろう。

ただ現在にはネットSNSとかがあるから、作者の考えは残そうとすれば残せるだろうし
残した場合、それが『原典』となるから、ある程度"死を選べる"立場にあるんじゃないか?
…まあ現在作者に限ったことだけど
41 : ななしのよっしん :2016/11/16(水) 02:15:14 ID: XtH19I8Lh1
原典とならないのが作者の死という考え。作者と作品は隔てられている。
作者の考えは作者の作品解釈であり、ある一人の読者の解釈と変わらない。
作者の死と言っても作者が解釈を発表することを禁止してるわけでもない。

ただ、芥川が生き返って藪の中犯人はあいつですと言ったら、
そんなこと言ってられるのかというのはある。
42 : ななしのよっしん :2016/11/16(水) 02:49:40 ID: 0axpCdYn3v
現代だと情報の伝搬スピードが速いから作品を執筆中にいろいろな考察が発表されてそれに影された作者が展開や設定を変えちゃうってのがありそう。アガサ博士とか。
43 : ななしのよっしん :2016/11/18(金) 19:50:20 ID: /I7ijpiJxm
登場人物をホモと思ったりレズと思ったりしても『間違ってる』とは言えないってこったな。
(同意が得られるとは言ってない)
44 : ななしのよっしん :2016/11/25(金) 19:59:55 ID: LIydDrHfDs
作品の解釈というのは一個人の作業であって、その作者ですら他の読者に影を及ぼすような例外的な立場では居られない。ただの読者同士は言わずもがなということになるのかな。
うーん。趣旨からずれるだろうが、これは突き詰めると客観的な解釈とか普遍的な解釈みたいなものは存在し得ないと断ずることにもなりそうだな。読者として心強い考え方だけど、一の不安というか不満も残る感じではある。
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