便所飯とは、便所の個室で食事をする行為の事。友人のいない者(主に学生や女性)が、一人で食事をする寂しい姿を見られないよう、衆目を避けて食事を取る目的で便所飯に及ぶ。
お前さんも一度はやった事あるだろ?
歴史と呼称
まあ、普通はストレートに言うのもアレなんで、便所の個室をブースになぞらえて、個室に入ることをブースイン、個室から出ることをブースアウトとも呼ばれる。
また、ブースインの一語のみで全部片付ける事もある。便所飯という名称は、ネット上の掲示板などで2005年初頭に付けられたものだが、行為自体は昔から行われてたもの。
一般では、精神科医の町沢静夫が「ランチメイト症候群」と名付けている。ただし、学会で認められた症状名ではない。
個室の種類
便所の個室にはいろいろ種類があるが、最も快適に食事できるのは、利用歴がほとんど無く清潔かつ広大な空間を内包する障害者向けの個室。
・・・和式とか無理っしょ。
端的に言って障害者向けの個室が最も食事向きであるが、普通そういった個室は辺りに一つしか無く、駅などの公共施設でないと設置されてないため、便所飯のために占有されると障害者にとっては大変な不便と苦労を強いることとなる。
だから誰もいないとき以外はやっちゃだめだよ!
作法
- 便所の一般利用者の迷惑となってはならない
便所の第一義は排泄。だから本来の目的ではない便所飯のために個室を占有して、普通に出したい人に不便を掛けるようなことはあってはならない。だから、あんまり人が来ないところでやるのがいいと思うよ? - 便所飯を他者に悟られてはならない
これが一番大事。
まあ、ちょっと考えてみようぜ? さっきも書いたが、便所の第一義は排泄。つまり、便所飯という行為は本来出すべきところで(食べ物を)入れているということ。
で、メシ喰ってるとこや、メシを持って個室に入るところor出るところを知り合いに見られる。
…あとは分かるな?
あと、個室内にゴミを残すとか捨てるとかは問題外。取っていいのは食事だけ、残していいのは孤独だけという標語を胸に、個室を来たときよりも美しくするよう心がけたい。
姿勢
便所の個室は食事のために設計されているわけではない為、そのような場所での食事には、姿勢にも創意工夫が求められる。姿勢は多種多様だが、ここでは代表的なものを三つ挙げる。
- 座位(ざい/sitting position)
洋式便器の上に排便時のように着座して、太ももの上で弁当を食べるという、便所飯の基本とも言える姿勢である。便所飯の姿勢のなかでは最も自然な食事姿勢に近く、これといった難点も見当たらない。 - 屈位(くつい/crouching position)
洋式便器に正対して屈み、便器のフタを下ろしてちゃぶ台代わりにして食べる姿勢。フタの上は結構な面積があるために、複数のおかずを広げて楽しめるという利点がある。難点として、否が応でも便座と水タンクが視界に入り、食事気分が盛り下がるという点と、外から足元が見えてしまうような個室の場合、足の向きが不自然になるため、何をしているのかといぶかしがられるという点がある。扉と床との隙間が大きく、個室外から中が見えてしまうような便所では、この姿勢は避けたほうが無難であろう。 - 立位(りつい/standing position)
いわゆる立ち食い。不幸にして洋式便器の個室が利用できなかった場合、和式便器の個室では立ちながら食べるという、大変不便なこの姿勢を強いられることとなる。
やはり立ちながらの食事は非常に疲れるために、便器と水タンクを繋げる鉄パイプに腰を落ち着けたい誘惑にかられるかもしれないが、それはやめたほうがよい。鉄パイプには座る事は考慮されていないため、強度の弱い接続部分に負担が掛かり、パイプがパーンして水が噴出する危険性がある。そうなると当然バレる。
技術
- 匂いの強い料理は避ける
便所飯に気づかれる主な理由の一つに、料理の匂いが挙げられる。納豆、シュウマイ、餃子、シュールストレミングなど、匂いの強い料理は避けたほうがよい。 - 大きな音を出さない
便所飯が発覚してしまうもう一つの大きな原因が、食事の音である。ビニール製の包装を空ける時などには、女子が排泄の際に水を流して音を消すように、包装の開封に合わせて水を流すのがよい。あと、食べる際にどうしてもすする音を立ててしまう麺類は避けるのが吉。
また、意外に油断できない食材がコンビニで売っているおにぎりである。手製のおにぎりの場合は海苔が湿っているために音を立てることは無いが、コンビニのおにぎりの場合は海苔が極度に乾燥しているために、食べる際にバリバリと音を立ててしまうのである。
あらかじめ洗面台で湿気らせておくのも一つの手かもしれない。 - 個室の内装に気を使う
落ち着いて食事をするために、便所の個室内の内装にこだわるのも良い。具体的には、楽な姿勢でくつろぐためにイス代わりとする便座の上にタオル、座布団などを敷く、壁にポスターやロールスクリーンを貼って個室感を演出するなどである。
しかしながら、先述のとおり取っていいのは食事だけ、残していいのは孤独だけであるために、内壁に塗装したり棚を取り付けたりといったリニューアルみたいな装飾は行うべきではない。
もっとも、便所飯という行為の意味も考えるとそこまでする者がいるのかは疑問の残るところである。
関連項目
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